分散型金融プラットフォームのAaveは、イーサリアム互換のレイヤー1ブロックチェーンであるMonad上にV3レンディングプロトコルをローンチしました。この展開により、Aave独自のステーブルコインであるGHOを含む12種類の暗号資産が初期市場でサポートされます。Monad財団は、ネットワークの流動性構築と利用促進のために初年度で1,500万ドル規模のインセンティブを提供することを約束しています。定評のあるレンディングインフラがMonadに導入されたことで、同ネットワークにおけるDeFiエコシステムの活性化が期待されています。
Monad上でサポートされる12種類の初期資産
AaveはMonadネットワーク上でのV3(バージョン3.7)レンディングプロトコルの展開にあたり、12種類の暗号資産のサポートを開始しました。
初期市場の対象となるのは、USDCやUSDT0といった主要なステーブルコインをはじめ、Aaveの独自ステーブルコインであるGHO、さらにWETH、cbBTC、wstETH、weETH、USDe、sUSDe、mUSD、AUSD、syrupUSDCです。
Monadはイーサリアムのアプリケーション環境と高い互換性を持つため、既存のスマートコントラクトや開発ツールを最小限の変更でそのまま活用できるとされています。これにより、開発者やユーザーは使い慣れた環境で実績のあるレンディング機能を利用することが可能となります。
初期流動性を支える多角的なインセンティブ設計
新たなネットワーク上での流動性を迅速に構築するため、Monad財団とAave DAOの双方が大規模なインセンティブプログラムを計画しています。
Monad財団は、サービス開始から最初の12ヶ月間にわたり、計1,500万ドルのインセンティブ資金を提供することを決定しました。これに加えて、財団は1,000万GHOを購入し、最低6ヶ月間保有することで初期流動性の基盤を支えることに合意しています。
一方、Aave DAO側もMonad上で構築されるアプリケーションを支援するために500,000 GHOのインセンティブを拠出することを約束しており、両者の協力によって初期のエコシステム形成が強力に推進される見通しです。
清算時のMEVを還元する新メカニズムを初統合
今回の展開において技術的な注目点となるのが、Chainlinkの「Smart Value Recapture(スマート価値回収)」メカニズムがローンチ初日から有効化されている点です。
この仕組みが初期段階から統合されるのは、Aaveのデプロイにおいて初めての事例となります。
Smart Value Recaptureは、プロトコル内で担保の清算が発生した際に生じるMEV(最大抽出可能価値:ブロック生成時に取引の順序を操作することなどで得られる価値)の一部を回収し、プロトコル自体に還元するシステムです。これにより、清算プロセスの効率性が向上し、プロトコル全体の収益安定化に寄与する可能性があるとされています。
ポイント
- Aaveがイーサリアム互換のレイヤー1ブロックチェーンであるMonad上にV3プロトコルをデプロイし、GHOを含む12種類の資産に対応しました。
- Monad財団が初年度に1,500万ドルのインセンティブ資金を提供し、さらに1,000万GHOを最低6ヶ月間保有することで流動性向上を目指します。
- Aave DAOもMonad上のアプリ開発を支援するため、500,000 GHOのインセンティブ拠出を決定しています。
- 清算時のMEVをプロトコルに還元するChainlinkの「Smart Value Recapture」が、ローンチ時から初めて統合されました。
- 実績のあるレンディングプラットフォームが導入されたことで、Monadネットワークにおける初期の流動性確保とDeFiエコシステムの構築が加速されると見られます。