米国の現物暗号資産ETF市場は、2026年上半期に初の半期純流出を記録しました。暗号資産投資会社であるDWF Labsの報告によると、現物ビットコインETFと現物イーサリアムETFの双方から巨額の資金が流出しています。この動きは、市場における需要の弱まりと、投資家によるリスク資産へのエクスポージャー縮小を反映しているとみられます。暗号資産市場への主要な資金流入経路であったETFの資金流出への転換は、今後の市場構造や価格動向に影響を与える可能性があるとして注目されています。
ビットコインとイーサリアムの現物ETFが初の半期純流出を記録
DWF Labsの報告によると、2026年上半期における米国の現物ビットコインETFの純流出額は54億ドルに達しました。これは、現物ビットコインETFの提供が開始されて以来、半期ベースで初の純流出となります。
同様の傾向は現物イーサリアムETFでも見られており、2026年上半期の純流出額は14.7億ドルを記録しました。こちらもビットコインと同様に、初の半期純流出となっています。
最大手BlackRockのIBITが流出を主導、13営業日連続流出の記録更新も
今回の資金流出において、市場で最大規模を誇るBlackRockの現物ビットコインETFであるIBIT(iShares Bitcoin Trust)の動きが大きく影響しました。IBITは、5月と6月の2ヶ月間で約50億ドルの純償還(資金流出)を記録しています。
また、現物ビットコインETF全体でも、5月15日から6月3日までの期間において、13営業日連続の純流出という過去最長の記録が更新されました。
需要の弱さと投資家のリスク回避姿勢が背景に
DWF Labsは、今回の歴史的な資金流出の要因として、市場における需要の弱さと、投資家による暗号資産へのエクスポージャー(投資比率)の縮小を指摘しています。
現物暗号資産ETFは、規制された投資手段として機関投資家による市場参入を支えてきましたが、流出が続く局面では市場の流動性や価格への下押し圧力要因になり得るとされています。今回の資金流出は、投資家がポートフォリオにおける暗号資産の保有割合を減らし、より安全な資産へ資金をシフトさせている可能性を示唆しています。
ポイント
- 米現物ビットコインETFは2026年上半期に54億ドルの純流出を記録し、初の半期純流出となった点で注目されます。
- 米現物イーサリアムETFも同様に、2026年上半期に14.7億ドルの初の半期純流出を記録しています。
- 流出の規模は最大手BlackRockのIBITが牽引しており、5月と6月の2ヶ月間で約50億ドルの純償還を記録しました。
- 5月15日から6月3日にかけて13営業日連続の純流出を記録し、連続流出の過去最長記録を更新したことが示されています。
- DWF Labsは、この流出トレンドの背景として、市場における需要の弱さと投資家のエクスポージャー縮小を指摘しています。