米大手の資産運用会社T. Rowe Price(T・ロウ・プライス)は、業界初となるアクティブ管理型のマルチトークン現物暗号資産ETF「T. Rowe Price Active Crypto ETF(ティッカーシンボル:TKNZ)」をローンチし、取引を開始しました。このファンドは従来の単一トークン型やパッシブ型のETFとは異なり、複数の暗号資産を対象にプロのポートフォリオマネージャーが市場環境に合わせて動的に資産配分を調整するアクティブ運用を採用しています。ビットコインやイーサリアムに加え、ソラナや主要なミームコインなども投資対象に含まれており、暗号資産市場のボラティリティやトレンド変化に対応する新たな投資手段として注目されています。
業界初のアクティブ管理型マルチトークンETF「TKNZ」が取引開始
1.9兆ドルの預かり資産を持つ米大手資産運用会社T. Rowe Priceは、2026年7月16日の木曜日に新たなETF「T. Rowe Price Active Crypto ETF(TKNZ)」の取引をNYSE Arcaで開始しました。同社は2025年10月にこの商品を申請していました。
TKNZは、市場で取引される初のアクティブ管理型マルチトークン現物暗号資産ETFとされています。多くの暗号資産ETFがビットコインやイーサリアムといった単一の銘柄のみを対象とするか、特定の指数に連動するパッシブ運用を行っているのに対し、TKNZは複数のトークンを組み合わせたポートフォリオをプロが積極的に管理する点が最大の特徴です。
多様なトークンへの投資とリスクを抑えるアクティブ運用
TKNZの投資対象には、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)といった主要な暗号資産だけでなく、XRP、ソラナ(SOL)、バイナンス(BNB)、ハイパーリキッド(HYPE)、さらにはドージコイン(DOGE)や柴犬コイン(SHIB)といったミームコインまで幅広く含まれています。特に、米国のファンドとして柴犬コイン(SHIB)の現物エクスポージャーを提供する初の事例とされています。
このファンドは、同社のデジタル資産部門責任者であるブルー・マセラリ(Blue Macellari)氏と、4人の共同ポートフォリオマネージャーによって運用されます。暗号資産市場の急速な変化や高いボラティリティに対応するため、独自のファンダメンタルズ研究に基づき、市場のトレンドや資金移動(ローテーション)を捉えて動的に資産配分を調整するとされています。
なお、同ファンドの管理手数料は、2027年5月31日まで適用される手数料免除措置の適用後で0.75%に設定されています。
業界における重要性とビジネスへの影響
T. Rowe Priceのような伝統的な大手金融機関が、アクティブ運用の手法を用いてマルチトークンETFをローンチしたことは、暗号資産市場が成熟し、より高度な投資商品への需要が高まっていることを示しています。
投資家にとっては、自分で個別の暗号資産を複数購入してポートフォリオを構築・管理する手間やリスクを省き、専門家によるリスク管理のもとで多様なトークンに一括して投資できる選択肢が生まれます。特に価格変動が激しい暗号資産市場において、アクティブ管理による機動的な資産再配分は、ダウンサイドリスクを抑えつつリターンを追求するための有効なアプローチとして、投資家から注目を集めると見られます。
ポイント
- 1.9兆ドルの資産を運用する米大手T. Rowe Priceが、業界初のアクティブ管理型マルチトークン現物暗号資産ETF「TKNZ」をローンチしました。
- ビットコインやイーサリアムに加え、ソラナ、XRP、さらには柴犬コイン(SHIB)などのミームコインを含む複数の暗号資産を投資対象としています。
- プロのポートフォリオマネージャーが市場トレンドやボラティリティに応じて動的に資産配分を調整するアクティブ運用を採用しています。
- 米国ファンドとして、ミームコインであるSHIBの現物エクスポージャーを提供する初のETFとなる点でも注目されます。
- 管理手数料は、2027年5月31日までの手数料免除適用後で0.75%に設定されています。