音楽業界でも広がりを見せているメタバースですが、メタバースを活用したライブが増えていることを知っていますか?
本記事では、メタバースを利用したライブの事例について以下の点を中心にご紹介します。
- メタバースを利用したライブとは?
- メタバースを利用してライブをする理由や利点とは?
- メタバースを利用したライブの事例やプラットフォームとは?
メタバースを利用したライブの事例について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
Pacific Metaでは、Web3の事業に取り組む企業様向けにメールマガジンを配信しています。
これまで100件以上のプロジェクト支援して培ったノウハウをもとに、Web3業界の最新情報や、支援事例など、課題解決に役立つ情報をお届けします。
⇒ Pacific Metaのメールマガジンに登録する(無料)
メタバースとは?
メタバースとは、「メタ(超越した)」と「ユニバース(世界)」の2語を組み合わせた造語で、インターネット上でアバターを通じて人と人が繋がる3次元の仮想空間を指します。ARやVR技術の組み合わせにより、その世界に入り込んだような感覚を体験できます。
メタバースは、ユーザーひとり一人がアバターを通じてコミュニケーションや経済活動を可能にしており、現実に近い環境で様々な活動が行え、友人との対話やスポーツ、ライブイベント、ショッピングなどが楽しめます。
将来的には、SF映画のようにメタバース上のサービスやデバイスが進化し、ほぼすべての体験が可能になるかもしれません。
メタバースを利用したライブとは
メタバースを利用したライブは、オンラインライブの新たな形態で、メタバース空間を会場として開催されます。この形態では、ユーザーは自身のアバターを通じて仮想空間のライブ会場に参加し、アーティストのパフォーマンスを楽しめます。通常のビデオ配信ツールを使用したオンラインライブとは異なり、メタバースを利用したライブは、現実世界のライブ会場にいるかのような実在感を提供します。
このライブの魅力の一つは、アバター同士が集まってライブを盛り上げられることです。ユーザーのアバターが仮想空間内でステージ前に集まり、アーティストのパフォーマンスを共に楽しむ様子は、現実のライブ会場の雰囲気を再現しています。基本的には、アーティストもアバターとして登場し、パフォーマンスをするスタイルが一般的ですが、場合によっては大画面モニターにライブ映像を映し出すパブリックビューイングのような形式も取られます。
メタバースを利用した音楽ライブは、バーチャルコンサートとしても知られ、メタバースのバーチャルステージ上のアバターが、先に録音された楽曲に沿ってパフォーマンスをします。この形態では、現実世界と同様のライブ環境がメタバース内で再現され、アーティストは物理的な制約を受けずに衣装の変更や環境のカスタマイズをする自由を享受できます。メタバースを利用したライブは、音楽ファンにとって新たな次元のエンターテインメント体験を提供します。
メタバースでのライブが増えている理由
メタバースでのライブが急速に増加している主な理由は、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響です。パンデミックの影響により、音楽イベントやライブコンサートの中止や延期が相次ぎ、イベント自粛やソーシャルディスタンスの要請が広がりました。これにより、音楽業界は売り上げの急激な減少という困難な状況に直面しました。
実際、調査によれば、新型コロナによる中止や延期で音楽やスポーツイベントの数が急増し、入場料の損失額も膨大なものとなりました。この大きな損失は音楽業界にとって深刻な課題であり、市場全体の売上高が急激に減少しました。
さらに、2022年以降も音楽イベントへの参加が戻りにくい現実がありました。人々は感染リスクを避けるため、密集した場所を避ける習慣が根付いてしまい、音楽ライブへの従来の参加パターンが難しくなりました。
このような状況下で、メタバースが音楽ライブの運営に導入されたことが、新たなライブ体験の提供と需要の増加につながりました。メタバースを活用した音楽ライブは、現実世界と同等の臨場感を提供しつつ、感染リスクを軽減できるという魅力を持っています。
この新たなライブ形式は、現実世界では難しい演出や制約のない自由度が高いため、アーティストやプロデューサーにとっても魅力的です。また、NFTアイテムやメタバース内での広告といった新たな収益源の創出にも貢献しており、音楽業界全体に新しい展望をもたらしています。今後、メタバースでのライブは市場拡大と需要の増加が期待され、音楽業界における成長を牽引するでしょう。今後の展開に注目が集まります。
メタバースでライブをする利点
メタバースでライブをする利点について解説していきます。
実在感を得られる
メタバース上のコンサートでは、メタバース内に設置されたステージでアバターが歌い踊るなどの魅力的なパフォーマンスが展開されます。これにより、リアルな臨場感を味わいながら、参加者同士もアバターを通じてリアルタイムのコミュニケーションを楽しめます。
オンラインライブをビデオツールで実施もできますが、メタバースで開催することには独自の利点があります。そのメリットは、視聴だけでなく実際の体験としてライブに参加できることです。参加者は自身のアバターを操作して、アーティストをサポートし、反応を示すなど、インタラクティブな体験を存分に楽しめます。同時に、アーティストもアバターとして登場することで、ファンとより近い距離で交流し、一緒に記念撮影を楽しむなど、新たなコミュニケーションの形が生まれます。
メタバースでのライブは、単なる視聴体験を超えて、参加者に特別な実在感を提供し、非日常的で魅力的な体験を実現します。そのため、「オンラインライブならビデオツールでも良いのでは?」という疑問を超えて、メタバースでの開催がますます注目され、需要が高まっているのです。
現実では実現できない演出が可能
メタバース空間の魅力は、3DCGによって構築されるため、現実では不可能な演出を実現できる点です。メタバースでは、「手からシャボン玉を出す」や「ステージ上で雪を降らせる」といった現実では難しい演出が容易に実現できます。
また、一つのステージを作るだけでなく、音楽フェスのように複数のステージを持つ空間を構築し、イベントの世界観を完璧に再現することも可能です。メタバースライブでは、アーティストが現実世界では実現できなかった演出を自由に行えます。
例えば、巨大なステージでパフォーマンスを披露したり、観客が自由に移動したり、幻想的なエフェクトやアニメーションを駆使して幻想的な世界を創り上げたりできます。このようなオフラインの音楽ライブでは難しい演出が、メタバース上では現実の制約を超えて実現できるため、今後ますます需要が増加するでしょう。
このため、アーティストは現実世界では不可能な演出をし、視聴者の心を鷲掴みにできます。メタバースは、音楽エンターテイメントに新たな次元をもたらし、非現実の世界で実現できる驚きと感動を提供しています。
新たな収益の可能性
メタバースのライブイベントは、伝統的なリアルイベントとは異なる多様な利点を持っています。従来のライブイベントでは、入場料や物販が主要な収益源として考えられてきました。しかし、メタバースのライブは、このパラダイムを大きく変える力を持っています。アバターやその装飾アイテムの販売、さらには現実世界の商品との連携による物販など、新しい形の商品展開が可能になります。
また、観客とのインタラクティブな関わりの中での収益化も注目されています。例として、観客からの直接の投げ銭を受け取れるシステムなどが挙げられます。
さらに、NFTやその他のデジタルアイテムの取引、メタバース特有の広告戦略など、伝統的なライブイベントでは考えられなかったような収益の道が開かれています。
これらの新たな収益モデルは、アーティストの持続的な活動やクリエイティブな表現をさらに後押しすることとなるでしょう。メタバースのライブイベントは、アーティストとファンの新しい関係性を築き、エンターテインメントの未来を形作っていく要素を多く持っています。
場所などの制限がなく開催できる
伝統的なライブイベントには、場所や時間などの物理的制約がつきものです。遠隔地に住んでいるファンや、時間的制約により参加が難しいと感じる人々は、多くの機会を逃してきました。しかし、メタバースの舞台でのライブは、そのような制約を根底から覆す可能性を秘めています。
メタバースを利用することで、アーティストとファンは物理的な距離を超えて繋がれます。遠く離れた場所に住むファンであっても、インターネット接続さえあれば、瞬時にライブイベントに参加することが可能となります。これにより、グローバルな視聴者層を取り込むだけでなく、アーティストとファンの関係性も新たな次元で深まるでしょう。
このような無制限の環境は、ライブ体験の新しい形を創出し、エンターテインメントの世界を拡張しています。メタバースライブは、全ての人々に開かれた新しい文化の扉を示していると言えるでしょう。
コストを削減できる
メタバース上のライブイベントは、現実のイベントより運営コストを大幅に削減できるという利点を持っています。具体的には、物理的な会場のレンタル、音響や照明といった設備の手配、そして移動に伴う時間や費用の削減が挙げられます。
例えば、伝統的な全国ツアーにおいては、都市ごとの会場設定や装飾、音響の設定といった作業が繰り返されるため、その都度費用がかかります。一方、メタバースライブであれば、一度設定した仮想のステージを再利用できるので、それらのコストが不要になります。
さらに、初期投資を抑えるためには、既存のメタバース対応プラットフォームを利用する方法がおすすめです。これにより、新たにゼロからプラットフォームを作成する必要がなく、既存の資産、例えば動画や資料などが活用できます。
要するに、メタバースライブは物理的な制約から解放され、多様な方法で運営コストを最小化することが可能です。これは、アーティストやイベント主催者にとって、資金面での大きな魅力と言えるでしょう。
メタバースでライブをする際の問題点
メタバースでライブをする際の問題点について解説していきます。
利用する環境や機器の差異
メタバースにおけるライブイベントは、多くの革新的な機会を提供していますが、利用する環境やデバイスの差異は、スムーズな体験を妨げる要因となることがあります。
参加者が安定していないインターネット環境を利用している場合、ライブイベント中にアバターの動きが遅れる、あるいは中断するといった問題が生じる可能性があります。これにより、視聴者は完璧なライブ体験を得られない場合があります。
さらに、デバイスの性能の差異も無視できない課題として挙げられます。古いデバイスや、メタバースの動作要件を満たさない機器を使用している参加者は、最初からイベントに参加することが困難となることがあります。
メタバースライブを普及させるためには、これらの問題に的確に対応することが必要です。
同時接続の負荷
メタバースは、仮想空間での豊かな体験を提供する一方で、大量の通信データを必要とする特性を持っています。そのため、多くの参加者が同時に接続するライブイベントにおいては、通信の負荷が増大するリスクが考えられます。
特に、多人数が同時に接続する場合、データのやり取りが集中し、ラグや途切れといった不具合が発生する可能性が高まります。これは視聴者にとって良い体験を損なう要因となり得るため、慎重な対応が求められます。
イベントの主催者側としては、このような問題を回避するために、事前に参加予想人数を正確に見積もり、それに見合ったサーバー環境や帯域を確保する必要があります。さらに、適切なプラットフォームの選択も、スムーズな体験の実現には不可欠となります。
メタバースを利用したライブの事例
メタバースを利用したライブの事例について解説していきます。
Metaverse Music Festival
2022年11月、メタバースゲーム「Decentraland(ディセントラランド)」の中で、画期的な音楽イベント「Metaverse Music Festival」が開催されました。このフェスティバルは、Decentralandというブロックチェーン技術をベースにした分散型の仮想世界を舞台に、世界各地からのアーティスト約150名が集結しました。
このイベントの中では、参加者がアバターを通じてアーティストと独特のコミュニケーションを楽しめました。多彩なアバターのアクセサリーや翼、発光アイテムを装着することで、参加者たちは個々のオリジナリティを表現しながらフェスティバルを堪能しました。
特に注目すべきは、「MetaTokyoステージ」という、MetaTokyoプロジェクトがプロデュースしたステージで、日本を代表するアーティスト、きゃりーぱみゅぱみゅをはじめとする著名な出演者がファンと繋がりました。
このMetaverse Music Festivalは、メタバースを用いたエンターテインメントの新たな可能性を示す貴重な事例として、今後の音楽業界やイベント産業に多大な影響を与えることが期待されます。
サンリオバーチャルフェス
2021年12月、伝統的なキャラクターブランド「サンリオ」はメタバースの世界に足を踏み入れ、「SANRIO Virtual Fes in Sanrio Puroland」という革新的なバーチャルイベントを開催しました。このイベントは、人気のサンリオキャラクターたちが中心となり、バーチャル空間でのライブと参加者同士の交流が実現されました。
このバーチャルフェスは、サンリオのテーマパーク「サンリオピューロランド」を再現した空間で行われ、その名も「バーチャルサンリオピューロランド」と呼ばれました。世界中のサンリオファンにとって、実際の場所に制約されずに、お気に入りのキャラクターとの接触や他のファンとの交流が可能となったことは、大きな魅力として受け入れられました。
2023年1月に開催された2回目のイベントでは、アーティストの鈴木愛理やSKY-HIといった著名なアクトに加え、ハローキティやシナモロールをはじめとするサンリオのキャラクターたちが出演しました。ソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」を利用したこのイベントには、約10万人のファンが参加。2万人が同時にVRChat内でイベントを楽しみ、その規模の大きさと影響力が証明されました。
サンリオバーチャルフェスは、メタバースを活用した新たなエンターテインメントの形として、多くの注目と成功を収めています。これは、今後のキャラクター事業やエンターテインメントの可能性を大いに拡げる事例となることでしょう。
ヤバイTシャツ屋さん
2022年5月、音楽界から独自のカラーで独立したアーティスト、ヤバイTシャツ屋さんが、バーチャルライブアプリ「NeoMe」でのイベントに参加し、新しいライブの形を体現しました。このイベントでは、メタバース空間に特別なステージが設けられ、視聴者は大型スクリーンを通してライブを楽しむパブリックビューイングのスタイルを取り入れていました。
イベント中、参加者はデジタルのショップでグッズを購入できる機会も得られ、そのアイテムをアバターに着せることで、リアルなライブと同じように楽しみながら参加できました。さらに、ライブ中の楽曲に合わせてスタンプでリアクションするという新しい形の参加型演出も取り入れられていました。
主催者であるぴあが展開する「NeoMe Live」シリーズは、ヤバイTシャツ屋さんの出演を皮切りに、若手アーティストたちの新たな表現の場として位置付けられています。2022年12月の第二弾開催を経て、このバーチャルステージは今後もさらなる発展とともに、新しい音楽文化を築き上げることが期待されています。
星野源・米津玄師
2020年、世界的に知られるゲーム「FORTNITE(フォートナイト)」はただのバトルロワイヤルゲームからエンターテインメントの新たなステージへと変化を遂げていました。世界的アーティストとのコラボレーションによるバーチャルライブは、その中心に位置しました。
その革新的なステージに、日本からも注目のアーティスト、米津玄師が参戦しました。
彼のアルバム『STRAY SHEEP』の発売を記念して開催されたこのライブでは、フォートナイト内に登場した米津のアバターが、アルバムのキャラクターやアートワークに囲まれて、ファンを魅了しました。
また、2022年6月には、星野源もFORTNITEでのライブパフォーマンスをしました。「サウンドウェーブシリーズ」というイベントでのそのパフォーマンスは、多くのファンに新しい形のエンターテインメントを提供しました。
これらのバーチャルライブは、参加者にリアルライブとは異なる新しい体験をもたらすだけでなく、限定アバターアイテムなどの特典も提供しています。
JM梅田ミュージックフェス
阪急阪神ホールディングスが振舞った画期的な試み、JM梅田ミュージックフェスは、オンラインとリアルの融合を実現しました。
大阪・梅田の風情をデジタルで再現したメタバース空間で、2022年夏に一大音楽フェスが開催されました。その舞台となったのは「JM梅田(Japan Multiverse梅田)」という、現実の梅田を忠実に模倣したデジタルの都市空間です。
この音楽フェスはバーチャルキャラクターやVTuberを中心に、30人以上のアーティストが参加しました。その結果、8万人以上ものファンがアバターを通じてこの特別な音楽の祭典を楽しみました。参加者は、ライブパフォーマンスの鑑賞はもちろん、バーチャルグッズの購入や、デジタル空間ならではの体験を存分に堪能できました。
阪急阪神HDは、長年にわたる「街づくり」の経験を持つ企業として、これからのメタバースの時代にどのようにそのノウハウを活かしていけるかを模索しています。今回のフェスはその第一歩とも言える試みで、今後のビジネス展開の可能性を大いに秘めています。
Music Vket
2020年の創設以降、音楽界の新たなフロンティアとして注目を浴びている「MusicVket」は、メタバース空間における音楽イベントの革新的な試みとして、15万人を超えるクリエイターやファンを魅了しています。
このイベントは、5つのバーチャル会場を持ち、参加者はアーティストの楽曲を自由に試聴できるという独自のスタイルを持ち、更に、気に入った楽曲は即座にオンラインストアで購入できるという利便性も魅力の一つです。特に、「Music Vket 5」では、より一層のリアルフェス体験を追求し、各アーティストのライブパフォーマンスがタイムテーブル通りに展開される予定です。
「MusicVket」は単なる音楽イベントの開催以上に深く、音楽文化の発展やグローバルな交流の場としての役割も果たしています。24時間アクセス可能で、世界中からの参加が実現しているこのイベントは、物理的な制約を乗り越え、新しい音楽の形態を提案しています。
ライブが開催できるプラットフォームの種類
ライブが開催できるプラットフォームの種類についても解説していきます。
FORTNITE(フォートナイト)
2017年の登場以来、ゲーム界に革命をもたらした「FORTNITE(フォートナイト)」は、ただのシューティングゲームに留まらず、新しいエンターテインメントの形態を提示しています。このゲームは、Epic Gamesにより運営され、3つのモード「バトルモード」「クリエイティブモード」「パーティロイヤルモード」を提供していますが、特に「パーティロイヤルモード」は、音楽ライブの舞台として多くのアーティストたちに利用されています。
その中でも注目を浴びたのは、トラヴィス・スコットによるバーチャルライブ。その規模と盛り上がりは、一度に1000万人以上が同時接続するという驚異的な数字で示されました。さらに、「Soundwave Series(サウンドウェーブシリーズ)」という名のもとに、世界中の有名アーティストが次々と参加しています。
VRChat(ブイアールチャット)
2014年のアメリカ生まれ、「VRChat Inc.」が提供する「VR Chat」は、バーチャルリアリティの新しい時代を切り開いています。無料での参加が可能で、2020年11月には驚異の同時接続ユーザー数24,000人を記録し、その人気を証明しています。
「VR Chat」の舞台上では、多くの大型イベントが開催されています。中でも、「Music Vket」や「サンリオ バーチャルフェス」のような著名なイベントがここで繰り広げられており、国境を越えた豊富な交流の場として注目を集めています。その魅力の一つとして、アバターの自由な動きや多彩なバーチャル空間が挙げられます。
ただし、参加を検討する際には、現状でのスマホからの参加不可や、パソコンはWindows専用であるという制約を念頭に置く必要があります。もちろん、PCのみでも十分な体験が可能ですが、Meta Quest 2のようなVRヘッドセットを使用することで、より没入感のある体験が期待できます。
Decentraland(ディセントラランド)
2020年に登場した「Decentraland」は、ブロックチェーン技術を取り入れた画期的なゲームプラットフォームとして注目を集めています。仮想の土地「LAND」を基盤にしたこの独特な世界は、ユーザー同士の交流や自由な探索が魅力となっています。
「Decentraland」の核となるのは、VRとブロックチェーン技術の融合。この組み合わせにより、ユーザーは自由でオープンなメタバースを体験できます。さらに、このプラットフォームは自立分散型組織(DAO)によって運営されており、中央集権的な所有者の影響を受けることなく、コミュニティ主導で進化していきます。
音楽ライブへの参加やイベント体験は、仮想通貨「MANA」を使用して行われます。特に注目を集めた「Metaverse Music Festival」では、多彩なコンセプトと独特な世界観を持つ15のステージが設けられ、約150のアーティストがその舞台を彩りました。
ブロックチェーンとVRの可能性を存分に活かしたこの空間は、音楽イベントやコミュニケーションの新たな舞台としての役割を果たし続けるでしょう。
NeoMe(ネオミー)
エンタテインメントの新時代を迎えるぴあ株式会社が展開する「NeoMe(ネオミー)」は、バーチャルライブのフロンティアを拓くスマートフォン専用アプリとして人気を博しています。このプラットフォームの特徴は、手軽さとアクセシビリティです。スマホの画面一つで、別世界のライブを心ゆくまで楽しめます。
ユーザーは自分だけのアバターを作成し、コーディネートを楽しんだり、ライブシーンでの交流を満喫できます。また、日常的な活動やミッションの達成を通じて、アイテムやコインを獲得することも可能です。これらの報酬は、アイテムショップでのショッピングやライブ体験の向上に役立てられます。
NeoMe(ネオミー)の強みは、単なるバーチャルライブアプリでは終わらないその多機能性です。特に、新進気鋭のアーティストやパフォーマーが集まり、彼らとユーザーが共にコミュニティを築き上げる空間を提供しています。その結果、ユーザーは一つのアプリの中で多様なエンタテインメント体験を堪能できるのです。
cluster(クラスター)
日本国内で急速にその名を広めている「cluster(クラスター)」は、様々なデバイスからのアクセスを可能とする新しい形のメタバースプラットフォームです。スマートフォンやパソコン、さらにはVRヘッドセットからも簡単に接続できるため、場所や機器を選ばずに楽しめるのが大きな特長となっています。
cluster内での過去のイベントには、バーチャルな渋谷でのハロウィーンフェスなどが開催され、これには世界中から約40万人のユーザーが参加しました。その他、様々な音楽ライブや発表会も行われています。
特筆すべきは、ユーザーが自由にバーチャル空間を作成・公開できる環境が整っていることです。これにより、40,000以上のオリジナルワールドが存在し、日々新しいコンテンツが追加されています。加えて、大手企業とのコラボレーションも積極的に行われており、特に日本国内でのメタバースとしての影響力は非常に大きいと言えます。
総ダウンロード数は100万回を超え、累計総動員数も800万人に迫る勢いで、国内メタバースプラットフォームとしては圧倒的な規模を誇っています。これは、初心者にも使いやすいシンプルなインターフェースや、信頼のおける国内企業による運営が背景にあると考えられます。
メタバースを利用したライブの事例についてのまとめ
ここまでメタバースを利用したライブの事例についてお伝えしてきました。
メタバースを利用したライブの事例の要点をまとめると以下の通りです。
- メタバースを利用したライブとは、オンラインライブの新たな形態で、メタバース空間を会場として開催されるライブのことを指す
- メタバースを利用したライブは、場所を問わず参加ができ、視聴ではなく体験として現実ではできない演出を可能にした価値を届けられ、運営コストを削減し新たな収益を生み出す利点がある
- メタバースのライブは、さまざまなプラットフォームを利用し、国内外から多くのアーティストがライブをしている
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
Pacific Metaでは、Web3の事業に取り組む企業様向けにメールマガジンを配信しています。
これまで100件以上のプロジェクト支援して培ったノウハウをもとに、Web3業界の最新情報や、支援事例など、課題解決に役立つ情報をお届けします。
⇒ Pacific Metaのメールマガジンに登録する(無料)
Web3のお悩みはPacific Metaにご相談ください
Web3に特化したグローバルプロフェッショナルチームとして、株式会社Pacific Metaは、Web3を経営戦略の中核に据え、事業拡大に欠かせないトークンエコノミクスやブロックチェーンの開発、コミュニティの育成などをトータルにサポートします。
Web3の分野で挑戦する国内外の企業やプロジェクトに対しては、Web3の専門性を生かした支援だけでなく、世界各地にいるチームメンバーが築いたWeb3コミュニティとの連携によるグローバル支援も提供しています。
現在は、国内最大規模のブロックチェーンゲーム制作企業や、日本の大手広告代理店などの企業と、日本国内外で多様な取り組みを実施しています。
- ブロックチェーンの利用やNFTの活用を新規事業の柱として考えている。
- 自社のWeb3プロジェクトを海外市場に進出させたい。
- 自社プロジェクトのマーケティングを総合的に委託したい。
Web3やメタバース・NFT・ブロックチェーンに関するビジネスで困っている場合には、弊社のお問い合わせページからお問い合わせください。