ブロックチェーン開発とは?種類・言語・手法と企業の進め方を解説

社内でブロックチェーン活用の検討を任され、開発で何を作り、どう進めるのかを調べる場面が増えています。ブロックチェーン開発とは、取引記録を分散して管理するブロックチェーンの上で動く業務システムやアプリケーションを設計・実装することです。

本記事は2026年8月13日時点の公表情報に基づき、企業が検討する順序に沿って開発の全体像を整理します。

  • 開発対象はスマートコントラクト、dApps、独自基盤、既存基盤の業務組み込みの4類型
  • 言語は基盤で決まり、イーサリアム系はSolidity、Hyperledger FabricはJava・Go・Node.js
  • 進め方は用途特定と要件定義を先行させ、自社開発・BaaS利用・受託開発の3手法から選定
  1. ブロックチェーン開発とは
  2. なぜ企業がブロックチェーン開発に取り組むのか
  3. ブロックチェーン開発でできること
    1. 領域①:流通・製造のトレーサビリティ
    2. 領域②:デジタル証券・ステーブルコインの発行基盤
    3. 領域③:ポイント・NFTを使った顧客接点
    4. 領域④:AIエージェントの決済インフラ
  4. ブロックチェーン開発の種類
  5. ブロックチェーン開発に使う主な言語
  6. ブロックチェーン開発の手法の選び方
    1. 手法①:自社開発が向くケース
    2. 手法②:BaaS利用が向くケース
    3. 手法③:受託開発が向くケース
  7. ブロックチェーン開発の主な依頼先
    1. 依頼先①:Pacific Meta(構想から実装までの一気通貫)
    2. 依頼先②:キリフダ(オンチェーン金融の開発)
    3. 依頼先③:Komlock lab(決済・AIエージェント連携の開発)
  8. ブロックチェーン開発の進め方
  9. ブロックチェーン開発のリスクと注意点
    1. リスク①:スマートコントラクトの脆弱性と監査
    2. リスク②:秘密鍵とウォレットの管理体制
    3. リスク③:規制該当性の見落とし
  10. よくある質問
    1. ブロックチェーン開発の費用は何で決まりますか
    2. ブロックチェーン開発の期間はどれくらいかかりますか
    3. 社内にエンジニアがいなくても開発できますか
    4. ブロックチェーンが不要なケースはありますか
  11. ブロックチェーン開発の要点と次の一歩
    1. ブロックチェーンの事業構想・戦略設計を支援します。
監修:ブロックチェーンマガジン編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイト編集方針をご覧ください。

ブロックチェーン開発とは

ブロックチェーン開発とは、取引記録を複数のコンピューターで分散して管理するブロックチェーンの上で動くシステムやアプリケーションを設計・実装することです。暗号資産をゼロから作る作業を指すとは限らず、実務では業務システム開発の一分野として扱われています

イーサリアムの登場により、あらかじめ決めた条件で契約や取引を自動実行するプログラムであるスマートコントラクトを、誰でもブロックチェーン上に実装できるようになりました。これを境に、開発の対象は暗号資産そのものから、決済・証券・流通管理などの応用システムへ広がっています。

企業の検討で登場する開発対象は、大きく次の4類型に分かれます。

類型 作るもの 主な適用場面
スマートコントラクト開発 条件に応じて自動実行される取引プログラム 決済、権利移転、資産のトークン化
dApps開発 スマートコントラクトに画面やAPIを組み合わせた分散型アプリケーション 利用者向けサービスの提供
独自チェーン・基盤構築 ブロックチェーンのネットワークそのもの 大規模サービスの土台、業界共通基盤
既存基盤の業務システム組み込み 既存のブロックチェーンと社内システムをつなぐ連携部分 トレーサビリティ、証明書・記録の管理

自社の構想がこの4類型のどれに当たるかで、必要な基盤・言語・体制は大きく変わります

ブロックチェーンという技術そのものの仕組みから確認したい場合は次の記事が対応しています。

なぜ企業がブロックチェーン開発に取り組むのか

企業の開発テーマが増えている背景には、国内の制度整備と、大手企業による基盤づくりの進展があります。決済や証券といった既存の経済インフラを置き換える動きとして捉えると、自社で検討する意味を社内に説明しやすくなります。

ブロックチェーン開発をめぐる制度と基盤のタイムライン。2025年1月14日にSoneiumメインネット公開、2025年6月6日に改正資金決済法成立、2026年6月1日に施行、2026年7月15日に金融商品取引法等の改正法が成立(施行日未確定)

制度面では、2025年6月に成立した改正資金決済法が2026年6月1日に施行され、電子決済手段や暗号資産に関する仲介業の新設と、ステーブルコインの裏付け資産を厳格に管理する義務が定められました。日本では、法定通貨建てで発行価格と同額での償還が想定される一部のステーブルコインについて、資金決済法上の「電子決済手段」として整理される枠組みが設けられています。暗号資産分野では金融商品取引法等の改正法も2026年7月15日に参議院で可決・成立しており(施行日は未確定)、制度整備は現在も続いています。

基盤面では、ソニーグループとStartale Labsの合弁会社であるSony Block Solutions Labsが、イーサリアムのレイヤー2(処理を分担して性能を高める拡張基盤)であるSoneiumのメインネットを2025年1月14日に公開しました。大手企業がブロックチェーンを本番システムとして構築・運用する段階に入ったことを示す動きです。

制度と基盤の両方が整ったことで、企業の開発テーマも「試してみる」段階から、実務システムとして実装する段階へ移っています

ブロックチェーン開発でできること

ブロックチェーン開発の適用先は、複数の企業や主体がデータ・価値を共有する業務プロセスに集中しています。企業利用の代表的な基盤であるHyperledger Fabricが、参加者が互いに身元を明かした組織であることを前提にした許可型(参加に承認が必要な方式)の設計を採っている事実が、この性格をよく表しています。

以下では、企業の検討で候補に挙がりやすい4つの領域を順に整理します。

領域①:流通・製造のトレーサビリティ

産地や製造・流通の履歴を、メーカー・物流・小売など複数の企業が同じ台帳に記録して共有する用途です。従来は紙の伝票や各社別々のデータベースを順にたどる必要があった照会作業を、共有台帳への記録に置き換えます

参加企業が特定の取引先に限られる業務のため、この領域では許可型の基盤が使われるのが一般的です。

領域②:デジタル証券・ステーブルコインの発行基盤

金融領域では、証券や通貨に相当する価値をブロックチェーン上で発行・移転する開発が進んでいます。改正資金決済法の施行で電子決済手段の制度が整い、発行や仲介を業として行う場合の枠組みが明確になりました。

この領域の開発は規制への該当性の確認が前提になります

領域③:ポイント・NFTを使った顧客接点

会員基盤ごとに閉じていたポイントや会員証を、移転や外部連携が可能なトークンとして発行する用途です。NFT(唯一性を証明できるトークン)は、デジタルコンテンツの証明書や会員特典の配布に使われています。

既存のパブリック型基盤の上に実装すれば、独自基盤を作らずに小さく始められる領域です。

領域④:AIエージェントの決済インフラ

AIエージェント(自律的に業務を実行するAIプログラム)は銀行口座の名義人にはなれない一方、ブロックチェーン上のウォレットは保有できます。この性質を土台に、AIエージェント同士の支払いをHTTP通信の上で扱う決済規格x402が登場し、立ち上がり期にあります。

人間の決済にとどまらず、AIが担う業務の支払いレイヤーとしてブロックチェーンが使われ始めている領域です。

この4領域に共通するのは、複数主体にまたがる業務プロセスを共有台帳に置き換える点です。開発候補の洗い出しでは、自社の業務を「何社・何部門でデータや価値をやり取りしているか」という軸で棚卸しします。

ブロックチェーン開発の種類

ブロックチェーンの種類は、台帳を誰に公開し、誰が管理するかという2つの軸で3類型に分かれます。どの類型を選ぶかは技術の優劣ではなく、業務要件で決まります

類型 参加者の範囲 管理主体 代表的な基盤 向く用途
パブリック型 誰でも参加できる 特定の管理者を置かない イーサリアム 不特定多数向けのサービス、資産のトークン化
プライベート型 単一組織の許可制 単一の組織 Hyperledger Fabricなどの許可型基盤 社内・グループ内の記録管理
コンソーシアム型 承認を受けた複数の企業 参加企業による共同運営 Hyperledger Fabric 業界共通の台帳、企業間取引の記録

パブリック型の代表であるイーサリアムは、特定の管理者を置かずに誰でも参加できる設計で、外部の利用者や開発者に開かれたサービスに向きます。Hyperledger Fabricは、Linux Foundationの下で設立されたHyperledgerプロジェクトのエンタープライズ向け許可型基盤で、参加者が互いに既知である企業間の業務を想定して設計されています。

類型の選定では「社外の誰に台帳を見せるか」「障害時に誰が責任を持つか」という業務・ガバナンスの要件から逆算します。

ブロックチェーン開発に使う主な言語

開発に使う言語は、どの基盤のどのレイヤーを作るかで決まります。基盤の選定(パブリック型か、Hyperledger Fabricのような許可型か)と言語は連動するため、種類の検討と切り離さずに進めます。

企業の開発で登場する言語は、作るものと基盤の組み合わせで次の3行に整理できます。

作るもの 代表的な基盤 主な言語
スマートコントラクト イーサリアム(パブリック型) Solidity、Vyper
スマートコントラクト(チェーンコード) Hyperledger Fabric Java、Go、Node.js
dAppsの画面・API 基盤を問わない JavaScript、TypeScriptなど一般的なWeb開発言語

Solidityは、イーサリアムのスマートコントラクトを実装するために設計されたオブジェクト指向の言語です。イーサリアムの公式ドキュメントでは、SolidityとPythonに似た文法を持つVyperが、最も活発に保守されている2つの言語として挙げられています。

Hyperledger Fabricでは、スマートコントラクトに相当するプログラムをチェーンコードと呼び、Java・Go・Node.jsの3つの汎用言語で記述できます。専用言語を新たに習得しなくても、既存エンジニアの技術資産を活かせる設計です。

dAppsの画面やAPIといったアプリケーション部分は、基盤を問わず通常のWeb開発と同じ技術で作れます。企業側の実務では、言語の選定やエンジニアの確保を先に考えるより、基盤と開発手法を先に確定させるほうが手戻りがありません。基盤が決まれば、言語は上の表のとおり自動的に絞られます。

ブロックチェーン開発の手法の選び方

開発体制の作り方には、自社開発・BaaS利用・受託開発の3つの手法があります。BaaS(Blockchain as a Service)は、クラウド事業者などがブロックチェーンの構築・運用機能を提供するサービスの総称です。受託開発を選ぶ場合の開発会社の選び方と費用相場は次の記事で解説しています。

3手法に総合的な優劣はなく、体制・期限・費用の掛かり方が異なります。自社の条件に当てはめて選びます。

手法 初期体制 必要な専門性 立ち上がりの速さ 費用の掛かり方 向くケース
自社開発 社内に開発チームを組成 高い(基盤とスマートコントラクトの経験者) 採用・育成の期間が必要 人件費中心で継続的 開発を事業の中核に据える場合
BaaS利用 少人数の社内チーム 中程度(Web開発の経験に基盤知識を上乗せ) 速い サービス利用料と開発費 期限を切った検証、小さく始める場合
受託開発 発注・検収を担う担当者 要件定義と検収を自社で担える程度 委託先の体制次第 外注費中心で工程により変動 社内に経験者がいない場合

手法①:自社開発が向くケース

ブロックチェーンを使ったサービス自体を事業の中核にする場合は、自社開発が候補になります。仕様変更への即応や運用ノウハウの蓄積という利点がある反面、経験者の採用・育成に時間と費用がかかります。

手法②:BaaS利用が向くケース

PoC(概念実証)を期限を切って立ち上げたい場合は、BaaS利用が現実的です。基盤の構築・運用をサービス側に任せられるため、社内のWeb開発チームでも着手できます。

検証後に本開発へ移る際、基盤の乗り換えコストが生じうる点だけは最初に織り込んでおきます。

手法③:受託開発が向くケース

社内にブロックチェーンの開発経験者がいない場合は、外部の開発会社へ委託する受託開発が選択肢になります。ただし要件定義と検収の責任は発注側に残るため、委託すれば社内の作業がなくなるわけではありません。

委託先の選定や費用の比較は、候補を絞った段階でスコープ定義を揃えた見積もりを取って行います。

ブロックチェーン開発の主な依頼先

受託開発やBaaS利用を選ぶ場合の相談先として、当メディアを運営する株式会社Pacific Metaとそのグループ会社を紹介します。構想段階の整理から開発・運用までを、案件の性格に応じてグループ内で分担できる体制です。各社の情報は2026年8月23日時点の公式サイト・公表資料に基づきます。

依頼先①:Pacific Meta(構想から実装までの一気通貫)

Pacific Metaは「ブロックチェーン実装型コンサルティング」を掲げ、事業構想・戦略設計から開発・システム構築、デジタルアセット実装までを提供しています。要件が固まる前の構想段階から入り、本記事で述べた用途の特定・要件定義・基盤選定の前半3工程を伴走できる点が特徴です。メンバー70名超・エンジニア35名超の体制で、公表できる支援先にはKDDI、CASIO、Base、LayerZero、Suiがあります。

依頼先②:キリフダ(オンチェーン金融の開発)

キリフダはPacific Metaのグループ会社で、レンディング・ウォレット・ステーブルコインなどのオンチェーン金融機能を構想・規制整理・開発・運用まで一気通貫で提供しています。金銭債権を小口化して取引できるマーケットプレイス「おカネのこづち」を自社プロダクトとして運営しており、金融領域の開発に強みを持ちます。

依頼先③:Komlock lab(決済・AIエージェント連携の開発)

Komlock labもPacific Metaのグループ会社で、USDCやJPYCなどのステーブルコインを使ったクリプト決済の導入支援、DAppsの設計・開発・運用、AIエージェント間決済システムの構築を手がけます。AIエージェントが自律的に決済・送金できる基盤「Kova」を開発しており、本記事で触れたAIエージェントの決済インフラを実装する場合の先行事例を持ちます。

ブロックチェーン開発の進め方

開発の工程は、用途の特定から運用保守まで6段階で進みます。ブロックチェーン固有の判断が集中するのは前半の3工程で、ここでの精度が後工程の費用と体制を左右します

ブロックチェーン開発の6工程。用途の特定、要件定義、基盤・手法の選定、PoC、本開発、運用保守。ブロックチェーン固有の判断は前半3工程に集中する
順番 作業 主担当部門 関与部門 期間の目安 完了の判定
1 用途の特定 事業部門 経営企画 社内検討で完結し全工程で最短 対象業務・共有する主体・期待効果を1枚で説明できる
2 要件定義 事業部門 情報システム・法務 関係部門の数に応じて変動 台帳の公開範囲・管理主体・性能要件が文書化されている
3 基盤・手法の選定 情報システム部門 事業部門 要件定義と並行できる 基盤の類型と3手法のいずれかが根拠つきで決まっている
4 PoC 情報システム部門 事業部門・委託先 検証項目を絞るほど短い 本開発へ進むかの判断材料が数値・事実で揃っている
5 本開発 情報システム部門 委託先・法務 スコープ次第で全工程の中で最長 外部監査・テストを経てリリース判定が済んでいる
6 運用保守 情報システム部門 事業部門 継続 鍵管理・障害対応・改修の責任分担が運用に乗っている

PoCは「とりあえず試す」ための工程ではなく、本開発へ進むかを判断する材料を集める工程として設計します。検証したい仮説を最初に絞り込むほど、期間も費用も抑えられます。

着手前に整理しておく論点は、次の4つに集約されます。

検討の目的・論点 確認すること 確認先 完了の判定
自社業務で使えるか 複数の主体でデータや価値を共有する業務プロセスがあるか 事業部門・業務の現場 対象業務と期待効果を説明する資料がある
基盤・手法の選定 台帳の公開範囲・管理主体の要件と、3手法との適合 情報システム部門 候補の基盤・手法が根拠つきで絞れている
法務・規制該当性 作るものが暗号資産・電子決済手段・セキュリティトークンに当たりうるか 法務部門・外部専門家・当局 該当性の見解と、必要な登録・届出の有無が整理されている
体制・委託先管理 開発・運用・秘密鍵管理の責任分担 情報システム部門・委託先 運用開始後の責任分担表がある

この4つの論点は、用途の特定が事業部門、基盤・手法の選定が情報システム部門、規制該当性の確認が法務部門と、判断の主体が分かれています。加えて基盤や手法の比較には、実際の開発・運用に基づく相場観が必要で、初めての検討では社内だけで物差しを作りにくいのが実情です。構想の段階から外部の専門知見を検討材料に加えると、後工程での手戻りを減らせます。

Pacific Metaのサービス

ブロックチェーンの事業構想・戦略設計を支援します。

業務課題の特定から適合性判断・PoC設計まで、導入検討の最初の一歩を伴走します。

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ブロックチェーン開発のリスクと注意点

リスクとして挙げられる項目は多岐にわたりますが、企業の検討では脆弱性・鍵管理・規制該当性の3つを最初に押さえます。

リスク①:スマートコントラクトの脆弱性と監査

ブロックチェーン上に実装したスマートコントラクトは、リリース後の修正が通常のシステムより難しく、脆弱性が資産の流出に直結します第三者によるコード監査を本開発の工程にあらかじめ組み込み、監査の指摘へ対応する期間も計画に含めておきます。

リスク②:秘密鍵とウォレットの管理体制

ブロックチェーン上の資産や権限は、取引に署名するための暗号データである秘密鍵で管理されます。鍵を失うと復元できず、漏えいすると第三者に資産を動かされます。

担当者個人の端末での保管や単独管理を避け、権限の分掌と保管方法を運用設計の段階で決めておくことが欠かせません。

リスク③:規制該当性の見落とし

開発の成果物が暗号資産・電子決済手段・セキュリティトークンのいずれかに当たる場合、発行や取扱いに業としての登録や届出が関わります。該当するかどうかは設計の細部で変わるため、社内の解釈で確定させず、弁護士や当局への事前相談で確認すべき論点として扱ってください。

よくある質問

ブロックチェーン開発の費用は何で決まりますか

費用は、開発対象の類型(スマートコントラクトのみか、独自基盤までか)、手法(自社開発・BaaS利用・受託開発)、スコープ(接続する既存システムや対象業務の範囲)の3つの変数でほぼ決まります。同じテーマでも、この3つの置き方で金額は大きく変わります。委託先ごとの比較は、スコープ定義を揃えた見積もりで行うと判断を誤りにくくなります。

ブロックチェーン開発の期間はどれくらいかかりますか

期間は工程のどこまでを含めるかで変わります。PoCまでであれば検証項目を絞るほど短くでき、立ち上がりはBaaS利用が最も速い手法です。本開発の期間は要件定義の精度と外部連携の数に左右されるため、6工程の前半3つを固めることが結果として全体を縮めます。

社内にエンジニアがいなくても開発できますか

できます。BaaS利用や受託開発を選べば、ブロックチェーン固有の実装は外部に任せられます。ただし用途の特定・要件定義・検収は発注側の仕事として残るため、社内に検討の主担当者を置くことが前提になります。

ブロックチェーンが不要なケースはありますか

あります。単一の企業内で完結し、記録を共有する相手がいない業務は、通常のデータベースのほうが速く安く確実です。ブロックチェーンが効くのは、複数主体でのデータ共有・改ざん耐性・価値の移転が要件になる場合で、要件になければ採用しない判断が適切です。

ブロックチェーン開発の要点と次の一歩

ブロックチェーン開発の検討は、開発対象の4類型のどれに当たるかの特定から始まり、台帳の公開範囲で種類を選び、基盤に応じて言語が決まり、体制と期限で手法を選ぶ、という一本の順序で進められます。この順序を守ると、言語やツールの議論から入って手戻りする失敗を避けられます。

なお、本記事は2026年8月13日時点の公表情報に基づく一般的な整理です。個別の開発計画が暗号資産や電子決済手段などの規制に該当するかの判断は、弁護士や当局への事前相談で確認してください。

検討の初期に置かれる「何を作るか」の特定と手法の選定は、後工程の費用・体制・規制対応のすべてに影響します。この初期判断こそ、開発と運用の実例に触れた経験がないと比較の物差しを持ちにくい部分です。社内の検討と並行して、外部の専門知見を判断材料に加える選択肢を持っておく価値があります。

ブロックチェーン総研Blockchain Research Institute
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本記事は一般的な情報提供を目的としており、法的助言・投資助言ではありません。暗号資産には価格変動リスクがあり、投資元本を失う可能性があります。個別の判断はご自身の責任で行い、必要に応じて専門家にご相談ください。