暗号資産取引所のKrakenは、親会社Paywardが提供するトークン化株式プラットフォーム「xStocks」を通じて、宇宙開発企業SpaceXの新規株式公開(IPO)へのアクセスを提供すると発表しました。SpaceXは同プラットフォームの「xStocks IPO Access」における初の提供案件となり、適格なユーザーはトークン化された株式商品を通じてIPOに参加できるようになります。この試みは、従来は機関投資家に有利とされてきたIPO市場にWeb3の技術を導入し、一般投資家へのアクセスを広げる重要な事例として注目されています。
トークン化株式「SPCXx」によるアクセスの仕組みと参加条件
今回の取り組みでは、IPOの割り当てを受けた投資家に対して、原資産株式と1対1で裏付けられたトークン「SPCXx」が発行されます。このトークンは、Krakenなどの対応プラットフォームにおいて、従来の証券市場の時間外であっても24時間いつでも取引できる点が特徴です。
参加を希望するユーザーは、Krakenのモバイルアプリをインストールし、本人確認を完了させた口座からIPOアクセスの申請を行う必要があります。なお、このサービスはKraken Proやデスクトップ版のウェブサイトからは利用できません。
提供地域は欧州経済領域(EEA)および110以上の国際市場に限定されており、規制上の制限により、アメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスのユーザーは参加が制限されています。
過去最大規模とされるSpaceXのIPOとWeb3業界への影響
SpaceXは2026年6月12日に株式公開を予定しています。同社はイーロン・マスク氏が創業したロケットおよび人工衛星の企業であり、一般投資家が同社の株式を保有できる初めての機会となります。
ブルームバーグなどの報道によると、同社は1兆8000億ドル以上の評価額で約750億ドルの調達を目指しているとされ、これが実現すれば過去最大のIPO案件となる見通しです。
Web3業界においては、今回の取り組みが伝統的な金融市場と暗号資産インフラの融合を加速させる契機になると見られています。従来のIPOでは、公開前の株の割り当ては主に大規模な機関投資家や特定のブローカーの顧客に限定される傾向がありました。しかし、トークン化株式の技術を用いることで、地理的な制約や投資規模の障壁を下げ、グローバルな個人投資家へのアクセス提供が可能になるとされています。また、Bybitなど他の暗号資産取引所も同様にxStocksのネットワークを通じたサービス提供を開始していると報じられており、トークン化株式を用いた株式取引の仕組みが業界全体に広がりを見せています。
ポイント
・Krakenが親会社Paywardのトークン化株式プラットフォーム「xStocks」を介し、SpaceXのIPOアクセスを提供すると発表しました。
・割り当てを受けたユーザーには、原資産株式と1対1で裏付けられたトークン「SPCXx」が発行され、24時間取引が可能です。
・SpaceXのIPOは2026年6月12日に予定されており、実現すれば過去最大規模のIPOになると見られています。
・従来はアクセスが制限されていたIPO案件にWeb3のトークン化技術を適用することで、個人投資家への機会拡大と流動性の向上が期待されます。