Bitmineがイーサリアム保有量を554万ETHに拡大、総供給量の5%達成に迫る

イーサリアムの財務企業であるBitmine Immersion Technologiesは、過去1週間で今年最大規模となる約12万6971ETH(約2億1400万ドル)を取得したと発表しました。これにより、同社のイーサリアム保有量は554万3872ETHに達し、総供給量の4.59%を占める規模となっています。同社は独自の目標である「Alchemy of 5%」の達成に向けて、暗号資産市場の下落局面を好機と捉えて買い増しを進めています。この動きは、機関投資家によるイーサリアムの長期的な財務資産としての評価と、ステーキングを通じた安定的な収益確保の戦略を明確に示すものとして注目されます。

Bitmineによるイーサリアムの大規模買い増しと保有状況

Bitmineがイーサリアム保有量を554万ETHに拡大、総供給量の5%達成に迫る

Bitmine Immersion Technologies(以下、Bitmine)は、2026年6月8日に過去1週間で12万6971ETHを取得したことを発表しました。この購入額は約2億1400万ドル(約342億4000万円、1ドル=160円換算)に相当し、今年に入ってから最大規模の週間購入となります。

この追加取得により、同社のETH総保有量は554万3872トークンとなりました。これはイーサリアムの総供給量である1億2070万ETHの4.59%に相当します。同社は総供給量の5%を保有することを目指す「Alchemy of 5%(5%の錬金術)」という目標を掲げており、わずか11カ月でその目標の92%に達したことになります。同社のTom Lee(トム・リー)会長は、2026年中にはこの目標を達成できるとの見通しを示しています。

優先株による資金調達とステーキングの収益性

今回の購入資金は、同社が先週発表した年利9.5%の配当を伴う優先株の発行によって賄われる見通しです。Bitmineは優先株の発行規模を350万株(1株あたり80ドル)に拡大し、手数料控除後で約2億7400万ドル(約438億4000万円)を調達しました。この調達資金は、今後のETH取得などに充てられる予定です。

また、同社は保有するイーサリアムを積極的にステーキング(ネットワークのセキュリティ維持に貢献し、報酬を得る仕組み)に活用しています。2026年6月7日午後3時(アメリカ東部時間)時点で、保有するETHのうち全体の85%を超える471万8677トークンがステーキングされており、これにより年間で約2億3000万ドル(約368億円)の報酬が見込まれています。リー会長によれば、保有するすべてのETHをステーキングした場合、年間報酬は約2億7000万ドル(約432億円)に達するとされています。

市場下落局面におけるファンダメンタルズへの信頼

足元の暗号資産市場では全体的な売りが広がっていますが、リー会長はこの下落を「表面的な見方だ」と指摘しています。同氏は、現在のETH価格の下落はイーサリアムのファンダメンタルズ(基礎的な価値やネットワークの健全性)の強化を反映したものではないと判断し、今回の買い増しに踏み切ったと述べています。

また、プライバシー保護プロトコルであるジーキャッシュ(Zcash)において、AIを用いた脆弱性の発見が市場下落の一一因になったとされています。これについてリー会長は、こうした事態はむしろ堅牢なブロックチェーンの優位性を裏付けるものであると主張しています。

なお、ジーキャッシュに関する脆弱性の発見については、セキュリティ研究者がAIモデルであるClaudeを用いて、4年以上前から存在していた無限偽造を可能にする重大な脆弱性を発見したとされています。この脆弱性はすでに修正対応が完了しているとされていますが、市場の懸念を呼び、一時的に価格が大幅に下落する要因になったとされています。こうした市場の動揺に対しても、Bitmineはイーサリアムなどの主要なブロックチェーンが持つ長期的な堅牢性を信頼し、強気の姿勢を維持しています。

ポイント

  • Bitmineが過去1週間で12万6971ETHを買い増し、総保有量は554万ETHを超えました。これはイーサリアム総供給量の4.59%に相当し、目標である5%の保有に向けて大きく前進した点で注目されます。
  • 購入資金は年9.5%配当の優先株発行により調達されたものであり、発行規模を拡大して約2億7400万ドルを確保したことが明らかになりました。
  • 保有するETHの85%以上がすでにステーキングされており、年間約2億3000万ドルのステーキング報酬が見込まれるなど、財務資産として高い収益性を発揮している点が重要です。
  • 市場全体の売りや、AIによるZcashの脆弱性発見に伴う動揺に対しても、Bitmineは主要ブロックチェーンの堅牢性とイーサリアムの長期的なファンダメンタルズを信頼し、強気の姿勢を崩していません。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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