デジタル資産の「あるべき産業構造」提言ペーパーが公表、2027年金商法移行を見据えた有識者スタディ・グループが始動

日本のデジタル資産市場が大きな転換期を迎える中、有志組織であるデジタル資産のあるべき産業構造スタディ・グループは2026年6月11日、デジタル資産の産業構造 ディスカッション・ペーパーを公表しました。同グループには、昨年末に開催された金融審議会暗号資産ワーキング・グループのメンバーを務めた上智大学の森下哲朗教授やジョージタウン大学の松尾真一郎教授らが参加しています。2027年に予定されている暗号資産の金融商品取引法(金商法)移行を見据え、業界の現状や課題、そして目指すべき将来像を整理した内容となっています。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイト編集方針をご覧ください。

提言ペーパーが示すデジタル資産市場の将来像と主な論点

日本国内では、暗号資産の規制を現行の資金決済法から金商法へ移行し、法律上の金融商品として位置づける法改正の手続きが進められており、2027年度中の施行が見込まれているとされています。このような大きな制度の転換期を控える中、本ペーパーでは、暗号資産交換業者やウォレット事業者、DeFi(分散型金融)、伝統的金融機関(TradFi)といった各プレイヤーの役割や関係性が整理されています。

さらに、ステーブルコイン、トークン化預金、セキュリティ・トークン(ST)、トークン化MMFなどを含むデジタル資産市場全体の将来的なあり方についても議論されています。ペーパーから得られる主な示唆としては、金商法移行に伴う各プレイヤーへの影響や、デジタル資産と伝統的金融の接続に向けた新たな金融・市場インフラの可能性、そしてグローバル競争下で日本が必要とする産業・政策戦略などが提示されています。

6月22日に関連省庁も交えた緊急提言イベントを開催

スタディ・グループは2026年6月22日、本ペーパーの内容をもとにしたイベント「デジタル資産の“あるべき産業構造”とは?──暗号資産の金商法移行に向けて、アカデミア・有識者が緊急提言」を開催します。イベント当日は、2026年7月に一般公開を予定している最終ドラフトについて、関連省庁の担当者も交えたディスカッションが実施される予定です。

このイベントは、実務的な観点から参加者からの意見やフィードバックを募り、提言内容のブラッシュアップに活かすことを目的としています。参加者には、最終ドラフトに対して直接意見を提出できる機会が用意されるほか、事前に意見を送るためのフォームも設置されています。

イベントの概要は以下の通りです。

日程:2026年6月22日(月)15:30-17:00

申込締め切り:2026年6月16日(火)12:00予定

開催方法:オフライン(現地)開催、会場は東京23区内(当選者に通知)

定員:抽選制・限定50名(当選通知は6月16日頃を予定)

参加申込:専用ページ(https://luma.com/y35irfcs )から申請

ポイント

  • 2027年に予定されている金商法移行を見据え、有識者によるスタディ・グループがデジタル資産の産業構造 ディスカッション・ペーパーを公表しました。
  • ペーパーでは、暗号資産交換業者やDeFi、伝統的金融機関などの役割に加え、ステーブルコインやセキュリティ・トークンなどを含めたデジタル資産市場全体の将来像が整理されています。
  • 2026年6月22日には、関連省庁の担当者を交えてペーパーの最終ドラフトを議論する緊急提言イベントが開催されます。
  • イベント参加者は、7月に一般公開が予定されている最終ドラフトに対して、現地でのQ&Aや意見提出(パブリックコメント)を通じて直接フィードバックを送ることが可能です。
  • 今後の規制動向を早期に把握し、事業戦略に反映させたいWeb3事業者や金融機関にとって、重要な議論の場となることが期待されます。
ブロックチェーン総研Blockchain Research Institute
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