ビットコインとイーサリアムを除くアルトコインの現物取引所における売り圧力が、2020年のデータ記録開始以来で最も深刻なレベルに達していることが明らかになりました。データ分析プラットフォームのCryptoQuantの報告によると、アルトコイン市場は15か月連続で純売りを記録しています。その一方で、同プラットフォームのインデックスは歴史的に相場の転換点を示すトリガー値に近づいており、市場の底打ちを示唆する動きも見られます。
現物取引所で2020年以来の深刻な売り圧力を記録
CryptoQuantのアナリストであるIT Tech氏の分析によると、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)を除くアルトコインの累積売買ボリューム差が、マイナス約2090億ドルに達したと報告されています。これは2020年のデータ記録開始以来、最も低いマイナス値であり、過去5年間で最も極端な売り圧力とされています。
アルトコイン市場は15か月連続で純売り(売り越し)を記録しており、2025年初頭には中立付近まで一時的に回復したものの、その後は再び急激なマイナスへと転じ、現在まで低下傾向が続いています。IT Tech氏はこの状況について、一時的な調整や市場の底打ちではなく、持続的な売り抜けのフェーズ(ディストリビューション・フェーズ)であると指摘しています。
アルトコインと主要銘柄の資金乖離
ビットコインやイーサリアムがスポットETF(現物投資信託)などの構造化商品を通じて機関投資家からの資金流入を維持している一方で、その他のアルトコイン市場は一貫した買い手需要が不足している状況が続いています。
この結果、投資家がリスクの高いアセットから資金を引き揚げ、より時価総額が大きく信頼性の高い主要銘柄へ資金を集中させる傾向が強まっていると見られます。こうした資金の偏りが、アルトコイン市場の長期にわたる弱気な推移に影響を与えている可能性があります。
底打ちを示唆する180日アルトコイン・シーズン・インデックス
現物市場での激しい売り圧力とは対照的に、CryptoQuantが提供する180日アルトコイン・シーズン・インデックスは異なる動きを示しています。
同インデックスは現在18.48を記録しており、歴史的にアルトコインシーズンの始まりや相場の底打ちをシグナルするトリガー値である20に近づいています。
アナリストのJoao Wedson氏は、現在の市場を投資家の投げ売りを意味するカピチュレーション(降伏)の段階にあると見ており、これが底打ちの兆候となる可能性があります。一方で、Crypto Kid氏のように、さらなる市場の活性化には中央銀行による資金供給(マネープリンティング)などのマクロ経済的な要因が必要であると見る見方もあります。
ポイント
- アルトコイン(ビットコインとイーサリアムを除く)の現物売り圧力が、2020年のデータ記録開始以来で最も深刻なレベルに達しています。
- アルトコイン市場は15か月連続で純売りを記録しており、累積売買ボリューム差はマイナス約2090億ドルとなっています。
- ビットコインやイーサリアムに資金が集中する一方、アルトコイン市場は一貫した買い手需要が不足している状況が続いています。
- 一方で、CryptoQuantの180日アルトコイン・シーズン・インデックスは18.48を記録し、底打ちのトリガーとされる20に近づいています。
- 現在の市場を投資家の投げ売りと捉え、相場反転の兆候と見るアナリストも存在します。