SBIレミットとFassetが提携 ステーブルコインを活用した国際送金インフラの構築へ

SBIレミットとFassetが提携 ステーブルコインを活用した国際送金インフラの構築へ

SBIホールディングスの子会社で国際送金サービスを手がけるSBIレミットは、デジタル資産企業であるFassetと次世代の国際送金インフラ構築に向けた提携に関する基本合意書を締結しました。この提携は、SBIホールディングスが2026年5月に実施したFassetへの出資を通じた連携の第一弾となります。両社はステーブルコイン決済インフラと既存の送金ネットワークを組み合わせることで、従来の国際送金が抱える手数料や着金スピードといった課題の改善を目指し、より安価で迅速な送金サービスの実現可能性を検討します。

提携の背景とSBIグループによる出資

SBIレミットとFassetが提携 ステーブルコインを活用した国際送金インフラの構築へ

SBIレミットは2026年6月18日、Fasset(ファセット)との間で次世代の国際送金インフラ構築に向けた提携に関する基本合意書を締結したと発表しました。SBIホールディングスは2026年5月に、アジア、中東、アフリカを中心にステーブルコインを活用した送金、決済、投資サービスを展開するファセットへの戦略的出資を完了しており、今回の提携はその出資を通じた連携の第一弾となります。

ファセットは同月、SBIグループやInvestcorp(インヴェストコープ)などが参加したシリーズBラウンドで総額5100万ドル(約82億円)を調達したとされています。同社はUAE(アラブ首長国連邦)などを拠点とし、世界約125の国と地域で200万以上のデジタルウォレットを抱え、年間取引高は320億ドルを超える規模を持つデジタル資産企業とされています。

ステーブルコイン活用による送金サービスの改善

今回の提携により、両社はSBIレミットの持つ顧客基盤や既存の送金ネットワークと、ファセットのステーブルコイン決済インフラおよび暗号資産商品群を組み合わせる計画です。

SBIレミットは、累計送金取扱額が2.5兆円を突破し、約200の国や地域に対して銀行口座宛ての送金が可能なネットワークを構築しているとされています。一方でファセットは、16のブロックチェーンネットワークと50以上の銀行(バンキングコリドー)をつなぐ独自の決済インフラなどを展開しているとされています。

これら両社の強みを掛け合わせることで、従来の国際送金で課題となりやすかった手数料の負担や着金スピードの改善を図り、より安価で迅速な送金サービスの実現可能性を検討します。これにより、実務におけるステーブルコイン送金の有用性を検証する動きとして見られます。

SBIグループが進めるステーブルコイン戦略の強化

近年、SBIグループはステーブルコインを活用した金融サービスの展開を積極的に進めています。

2026年2月にSBIホールディングスは、Startale(スターテイル)と共同で日本円建てステーブルコイン「JPYSC」を発表しました。JPYSCは日本初の信託型ステーブルコインとして、SBI新生信託銀行が発行し、SBI VC Tradeが販売、スターテイルが技術開発を担う形で、2026年6月までの正式ローンチを目指して開発が進められてきたとされています。

今回のファセットへの出資およびSBIレミットとの提携は、国内外におけるステーブルコインを活用した国際送金や決済領域での取り組みをさらに強化する動きの一環であると見られます。

ポイント

  • SBIレミットとデジタル資産企業Fassetが、ステーブルコインを活用した次世代の国際送金インフラ構築に向け基本合意書を締結しました。
  • SBIホールディングスが2026年5月に実施したFassetへの出資に伴う協業の第一弾となります。
  • Fassetはアジア、中東、アフリカを中心に事業を展開しており、SBIグループやInvestcorpなどが参加したシリーズBラウンドで総額5100万ドルを調達したとされています。
  • 両社のネットワークとステーブルコイン決済インフラを組み合わせ、手数料削減や着金スピード向上を目指した送金サービスの実現可能性を検討します。
  • SBIグループは円建てステーブルコイン「JPYSC」の開発も進めており、今回の提携は国内外のステーブルコイン送金・決済領域における取り組みを強化する動きとして注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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