国際送金大手のマネーグラム(MoneyGram)は、ソラナブロックチェーンのバリデーターになったことを発表しました。同社はステーブルコインを軸とした決済インフラの構築を進めており、今回の参入により暗号資産ネットワークへの関与をさらに深めることになります。また、企業向け開発プラットフォームである「Solana Developer Platform(SDP)」にも初期採用者として参加しており、伝統的な金融機関によるブロックチェーンインフラの形成を牽引する動きとして重要視されます。
ソラナのバリデーター参入とネットワークへの直接関与
マネーグラムは、ソラナブロックチェーンのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ネットワークにバリデーターとして参加しました。バリデーターとは、ブロックチェーン上の取引を検証・承認し、ネットワークのセキュリティを維持する役割を持つノード(コンピュータ)とされています。
同社のルーク・タトル最高製品・技術責任者は、バリデーター運用によりマネーグラムがソラナのコンセンサス(合意形成)に参加し、暗号資産ソラナ(SOL)をステークして取引ブロックを処理することで、プロトコルレベルでネットワークの安全性を支えることになると説明しています。これまで決済システムへの技術統合にとどまっていた同社が、ブロックチェーンのインフラ基盤に直接関与する姿勢を示した形です。
企業向け開発プラットフォーム「Solana Developer Platform」への初期参画
マネーグラムは、ソラナ上でコンプライアンスに対応した金融商品を設計・構築・拡張するためのAI対応・API駆動型プラットフォーム「Solana Developer Platform(SDP)」にも参加しました。
SDPは、2026年3月にSolana Foundationが発表した、企業や金融機関が容易にブロックチェーン上で金融商品を構築できるようにするためのプラットフォームとされています。マネーグラムは、マスターカード(Mastercard)などの機関と並び、初期採用者として機関向けブロックチェーンインフラの形成に関わることになります。
ステーブルコインと法定通貨が共存する決済ネットワークの実現へ
今回の動きは、マネーグラムが5年以上にわたり暗号資産関連技術を自社のグローバル決済基盤に組み込んできた流れの延長線上にあります。同社は、2026年5月にも暗号資産取引所Kraken(クラーケン)と提携し、暗号資産を現金で引き出せるグローバル出金網を構築したとされています。
同社のプレスリリースによると、すでにブロックチェーンインフラとステーブルコインの活用が、財務管理、商品開発、決済運用に組み込まれており、法定通貨とステーブルコインがシステム上で中立的に扱われる基盤の構築を目指しています。
アンソニー・スーフー会長兼CEOは、グローバルな資金移動の未来はオープンで相互運用可能なステーブルコイン基盤の上に築かれるとの見方を示しています。世界で6000万人を超えるアクティブ顧客にサービスを提供する同社は、コンプライアンス、規制上の明確性、運用規模の3つを強みとして、今後もブロックチェーン決済の実用化に向けた統合を広げる方針です。
ポイント
- 国際送金大手のマネーグラムがソラナのバリデーターとしてPoSネットワークに参入し、プロトコルレベルでセキュリティを支える体制を構築しました。
- 同社は、ソラナ上で金融商品を開発するための「Solana Developer Platform(SDP)」に初期採用者として参加し、マスターカードなどと共に機関向けインフラ形成を進めています。
- 5年以上にわたりブロックチェーン技術を自社基盤に組み込んできた実績があり、法定通貨とステーブルコインが中立的に機能するグローバル決済ネットワークの実現を目指しています。
- 世界6000万人以上のアクティブ顧客を抱える同社が直接インフラ運用に関与することは、伝統金融とWeb3の融合をさらに加速させる点で注目されます。