CLARITY Actの開発者免責条項に法執行機関とカトリック連合が反対を表明

CLARITY Actの開発者免責条項に法執行機関とカトリック連合が反対を表明

米国のデジタル資産法案「CLARITY Act」に盛り込まれている開発者向けの免責条項「Section 604」に対し、法執行機関とカトリック系の連合が反対の姿勢を強めています。両連合は今週、同条項に関する懸念を提起する書簡を送付しました。法執行機関側は核心的な懸念が未解決のままであると指摘し、カトリック系の反人身売買ネットワークは法案が前進する前に上院指導者らがこの条項を再検討するよう強く求めています。この動きは、Web3開発者の法的保護をめぐる議論に不確実性をもたらすものとして注目されます。

開発者セーフハーバー「Section 604」をめぐる対立

CLARITY Actの開発者免責条項に法執行機関とカトリック連合が反対を表明

CLARITY Actは、デジタル資産市場の規制枠組みを明確にすることを目指す法案とされています。同法案の一部である「Section 604(開発者セーフハーバー)」は、開発者向けの免責条項を規定しています。この条項は、一般に「Blockchain Regulatory Certainty Act(ブロックチェーン規制確実性法)」としても知られており、ユーザーの資産を管理しない(非カストディアルな)開発者やインフラ提供者が、単にソフトウェアを記述したりインフラをサポートしたりしているだけで「資金移動業者(money transmitter)」としての規制対象にならないようにするものとされています。

開発者やブロックチェーン業界を過剰な規制から保護するための規定ですが、この広範な免責が不法な金融活動を助長するのではないかという懸念から、反対派との間で議論が活発化しています。

法執行機関とカトリック連合による懸念の提起

今週、2つの異なる連合が書簡を送り、CLARITY ActのSection 604に対する圧力を強めました。

法執行機関の連合(全米地方検事協会や全米シェリフ協会などを代表する組織とされています)は、この免責規定がもたらす規制の抜け穴や監視の死角について、自身らの核心的な懸念が依然として解決されていないと主張しました。彼らは、このような広範な免責が、暗号資産を悪用した不法な資金移動を容易にし、捜査や訴追を困難にする可能性があると懸念しているとされています。

一方で、カトリック系の反トラフィッキング(人身売買)ネットワーク(Alliance to End Human Traffickingなどとされています)はさらに踏み込み、法案がこれ以上前進する前に、上院の指導者らに対してSection 604を再検討するよう求めました。彼らは、この条項が人身売買や組織犯罪、児童搾取、制裁回避といった重大な犯罪に関連する不法な金融活動を監視することを難しくし、被害者保護や公共の安全を損なう恐れがあると訴えているとされています。

業界への影響と今後の見通し

CLARITY Actは、米国の暗号資産や分散型金融(DeFi)の法的基盤を整理する重要な法案と位置づけられています。しかし、法執行機関のみならず、カトリック系のネットワークといった人道的な立場からの強い反対表明が出されたことは、法案の成立に向けた議会での議論に大きな影響を与える可能性があります。開発者の保護と、不法金融対策や公共の安全の確保という両立が難しい課題をめぐり、今後の上院での審議において調整が難航する可能性があるとみられます。

ポイント

  • デジタル資産法案「CLARITY Act」の「Section 604(開発者セーフハーバー)」に対し、法執行機関とカトリック系の連合が懸念を示す書簡を送り、反対の圧力を強めています。
  • Section 604は、ユーザーの資産を管理しない開発者やインフラ提供者を資金移動業者の規制対象から除外する「免責条項」を規定しています。
  • 法執行機関は依然として核心的な懸念が未解決であるとし、カトリック系の反人身売買ネットワークは上院指導者に法案前進前の再検討を求めています。
  • 開発者保護と公共の安全のバランスをめぐる対立は、今後の米国の暗号資産・DeFi関連規制の整備スケジュールに影響を与える可能性がある点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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