Aave創設者、Krakenによる株式取得報道を否定 「Aavenomics 3.0」による自動バイバックを認める

分散型金融(DeFi、中央集権的な仲介者を介さずにブロックチェーン上で提供される金融サービス)の大手レンディングプロトコルであるAaveの創設者スタニ・クレチョフ氏は、暗号資産取引所Krakenによる株式取得の報道を否定しました。クレチョフ氏は、大幅なディスカウントでのトークン売却を否定するとともに、プロトコルの収益構造について改めて説明しています。さらに、今後のアップデートである「Aavenomics 3.0」において、自動的なAAVEトークンのバイバック(買い戻し)機能を導入する計画であることを明らかにしました。

株式取得報道に対する創設者の否定

Aave創設者、Krakenによる株式取得報道を否定 「Aavenomics 3.0」による自動バイバックを認める

一部メディアにおいて、暗号資産取引所Kraken(親会社のPayward)がAave Groupの株式15%を約7,100万ドル(評価額約3億8,500万ドル)で取得するための交渉を行っていると報じられました。この報道によると、Krakenは35,000 ETHを投資し、250,000 AAVEトークンと普通株式15%を取得する提案をしているとされています。

これに対し、Aaveの創設者であるスタニ・クレチョフ氏は自身のソーシャルメディアにて、この報道内容を否定しました。同氏は「70%もの大幅なディスカウントでAAVEを売却することはあり得ない」と発言し、報道された条件での取引を明確に否定しています。ただし、Aave Labsが保有するAAVEトークンの割り当て分について、複数の市場関係者が直接または間接的に購入を議論した事実については認めています。

Aaveの収益構造と「Aavenomics 3.0」の展望

クレチョフ氏は、Aaveプロトコルおよび独自ステーブルコイン「GHO」から発生する収益は100%がAAVEトークンホルダー(Aave DAO)に帰属する仕組みになっており、開発企業であるAave Labsには流れないことを強調しました。

また、同氏は新たなトークノミクス設計である「Aavenomics 3.0」を準備中であることを明らかにしました。このアップデートには、自動的かつ裁量に基づかない新しいバイバック(買い戻し)メカニズムが含まれるとされています。Aaveでは現在、年間最大5,000万ドル規模のAAVEトークン買い戻しプログラムが承認されていますが、Aavenomics 3.0によってこのプロセスがさらに自動化される見通しです。

業界への影響とビジネスパーソンにとっての重要性

今回の出来事は、DeFiプロトコルと中央集権型取引所(CEX)などの商業的組織との関係性、およびその評価額の透明性を示す事例として注目されています。Aaveは年間約1億3,400万ドルの収益を上げているとされており、提示されたとされる買収評価額との乖離が議論を呼びました。

創設者が迅速にディスカウントでの売却を否定し、トークンホルダーへの収益還元を再確認したことは、コミュニティおよび投資家の信頼を維持する上で重要な意味を持つと見られます。また、自動バイバック機能を備えた「Aavenomics 3.0」の導入は、今後のAAVEトークンの価値設計やインセンティブ設計において極めて重要なアップデートになる可能性があります。

ポイント

  • Aave創設者のスタニ・クレチョフ氏が、KrakenによるAave Groupの株式15%取得および大幅なディスカウントでのトークン売却報道を否定しました。
  • クレチョフ氏は、Aave Labsが保有する一部のトークン割り当てについて、市場関係者との間で直接的・間接的な購入の議論が行われた事実は認めています。
  • プロトコルおよびステーブルコイン「GHO」の収益は、すべてAAVEトークンホルダー(Aave DAO)に帰属する仕組みであることが改めて強調されました。
  • 新たなトークノミクス「Aavenomics 3.0」において、自動的かつ裁量に基づかない新しいAAVEトークンのバイバックメカニズムが設計されていることが明らかになりました。
  • 独自の収益還元モデルと自動バイバックの計画は、トークンの価値向上やガバナンスの透明性を高める観点から注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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