米ドル連動型ステーブルコインUSDCを発行するCircle社の株価が15パーセント下落しました。これは、決済大手のVisaや暗号資産取引所のCoinbaseをはじめとする140社以上の企業が支援する新しいステーブルコイン「Open USD」の立ち上げが発表されたためです。Open USDは、決済分野において大きなシェアを持つUSDCの優位性に挑戦する存在として注目されています。
新ステーブルコインOpen USDの立ち上げとCircle株への影響
Circle社の株価は、VisaやCoinbaseを含む140社以上のパートナー企業が支援する新たなステーブルコイン「Open USD」の立ち上げが発表されたことを受けて、15パーセント下落しました。この動きは、決済分野においてこれまで優位に立っていたCircle社のUSDCに対する直接的な挑戦と見られています。
海外メディアの報道によると、Open USDは「Open Standard」と呼ばれる独立した企業によって運営され、その参加メンバーにはVisaやCoinbaseのほか、Stripe、Mastercard、BlackRock、Googleなどのグローバル企業が名を連ねているとされています。
パートナー還元を重視する新たなビジネスモデル
Open USDは、従来のステーブルコインとは異なる設計を採用している点が特徴です。
従来のモデルでは、裏付けとなる準備金(国債や現金など)から発生する運用益の大部分を発行元企業が受け取る仕組みが一般的でした。これに対し、Open USDでは、運営に必要なわずかな管理手数料を除き、準備金から得られる運用益の大部分をエコシステムを支えるパートナー企業やディストリビューターに還元する仕組みを導入していると報じられています。
また、Open USDは発行(ミント)や償還(バーン)にかかる手数料を無料とし、発行数量の制限を設けない設計になっているとされています。これにより、企業が大規模な決済インフラとして導入しやすい環境が提供されます。
決済市場への影響と今後の展開
この新しいステーブルコインの登場は、ステーブルコイン市場における競争環境を大きく変える可能性があると見られています。
特に決済大手のStripeは、Open USDを自社プラットフォームのデフォルトのステーブルコインとして統合する計画を進めているとされています。また、Open USDは2026年後半にSolanaブロックチェーン上でネイティブにローンチされる予定であると報じられています。
これまでUSDCの普及や利用を支えてきた主要な決済事業者や暗号資産取引所がOpen USDのコンソーシアムに参加しているため、Circle社にとっては今後の市場シェアや収益モデルにおいて大きな課題となる可能性があります。
ポイント
- VisaやCoinbaseを含む140社以上の企業が支援する新ステーブルコイン「Open USD」の立ち上げに伴い、Circle社の株価が15パーセント下落しました。
- Open USDは、準備金の運用益を参加パートナー企業に分配する独自の収益モデルを採用しているとされています。
- 発行や償還の手数料が無料であり、企業が大規模な決済に利用しやすい設計になっている点が注目されます。
- Stripeがデフォルトのステーブルコインとして採用を計画するなど、実社会の決済インフラにおける採用が進むと見られています。
- 2026年後半にSolanaブロックチェーン上でネイティブにローンチされる予定であり、既存のステーブルコイン市場における競争が激化する可能性があります。