スクウェア・エニックスとENECHANGEが脱炭素促進アプリを共同開発へ、ゲーム特化型ブロックチェーンOasysを採用

大手ゲーム開発企業の株式会社スクウェア・エニックスと、エネルギーテック企業のENECHANGE株式会社は、生活者の脱炭素アクションを支援する新サービスを共同開発することを発表しました。このプロジェクトは環境省が推進する「デコ活」の関連事業に採択されており、2026年内のサービス開始を予定しています。日常の省エネ行動をゲーム感覚で継続できる仕組みに、環境負荷の低いブロックチェーン「Oasys」を組み合わせることで、データの改ざんを防ぎ、ポイント付与や成果記録の透明性と信頼性を高める狙いがあります。

ゲーミフィケーションを活用した脱炭素アクションの促進

スクウェア・エニックスとENECHANGEが脱炭素促進アプリを共同開発へ、ゲーム特化型ブロックチェーンOasysを採用

日本政府は2050年までにカーボンニュートラルを目指すことを宣言しており、2030年度までに温室効果ガスを2013年度比で46パーセント削減する目標を掲げています。その中でも家庭部門では66パーセントの削減が必要とされており、一般生活者が日常生活の中で脱炭素に向けた行動を積極的に取り入れることが求められています。しかし、生活者が主体的に脱炭素アクションを始めたり、それを継続したりすることには課題があるとされています。

今回の共同開発では、スクウェア・エニックスが持つエンタテインメント領域の知見と、ENECHANGEが有するエネルギーや脱炭素領域の知見を融合させ、ユーザーが楽しみながら継続できるアプリケーションの提供を目指しています。

具体的には、節電や省エネといった日常の脱炭素アクションを「ミッション」として可視化し、ユーザーがこれらを達成することでポイントを獲得できる仕組みです。さらに、アプリオリジナルの世界観の中でキャラクターを育成する要素も導入されます。キャラクターが成長するにつれて獲得できるポイント報酬が増える設計にすることで、ユーザーが飽きずにサービスを継続利用するよう促します。

獲得したポイントは、広告収入や企業、団体からの協賛・スポンサー収入を原資としており、各種の共通ポイントサービスへの交換や、アプリ内のゲームアイテムとの交換に対応する予定です。

環境負荷の低いブロックチェーンOasysの採用

本サービスでは、ポイントの付与やユーザーの成果記録を管理する基盤として、ブロックチェーン技術を活用します。データの改ざんが困難なブロックチェーンの特性を活かし、透明性と信頼性の高いシステムを構築する方針です。

技術基盤には、ゲーム分野を中心にAIやWeb3分野でも展開されているブロックチェーン「Oasys(オアシス)」が採用されました。Oasysは、環境負荷の低い合意形成アルゴリズムである「Proof of Stake(PoS:プルーフ・オブ・ステーク)」方式を採用している点が特徴です。脱炭素をテーマとするサービスにおいて、システム自体の環境負荷を抑えることができるため、親和性の高いブロックチェーン技術として選定されたと見られます。

今後の展開と自治体・企業との連携

新サービスの開始は2026年内を予定しています。アプリ内で提示されるミッションの内容は、脱炭素に取り組む自治体や企業、団体との連携を通じて、随時更新および拡充される方針です。

また、単に個人の脱炭素アクションを促すだけでなく、地域課題の理解や解決、環境に配慮したGX(グリーン・トランスフォーメーション)製品やサービスの啓発、体験機会の提供なども合わせて実施していく予定とされています。

ポイント

  • 大手ゲーム企業とエネルギーテック企業が、環境省推進の「デコ活」関連事業として脱炭素アクションを促すサービスを共同開発する地盤を整えた点で注目されます。
  • 日常の省エネ行動を「ミッション」とし、キャラクター育成と連動させてポイント報酬を増やすといった、エンタメ企業の知見を活かしたゲーミフィケーション設計がなされている地盤において注目されます。
  • 獲得したポイントは、企業スポンサー収入などを原資として共通ポイントやゲーム内アイテムと交換できる実用的なエコシステムが構築される予定である点で注目されます。
  • 環境への配慮から、消費電力が少ないPoS方式を採用したゲーム特化型ブロックチェーン「Oasys」を活用し、成果記録やポイント付与の透明性と信頼性を確保する点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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