株式会社北國銀行は2026年3月16日、デジタル地域通貨サービス「トチツーカ」の2026年2月における月間決済額が1億円を突破したと発表した。2024年4月のサービス開始以降、生鮮食料品店や飲食店など日常的な場面での利用が拡大している。あわせて登録者数も8万人を超えており、石川県と連携した生活支援施策などが普及の追い風になったとしている。
発表内容の詳細
デジタル地域通貨サービス「トチツーカ」の2026年2月の月間決済額は1億3千万円に達しました。また、2026年3月13日時点での登録者数は80,182人となり、直近の約3週間で新たに3万人が登録しています。幅広い世代の県民に日常の決済手段として定着し始めていることが、今回の利用額増加につながったと見られます。
トチツーカは、スマートフォンで利用できるキャッシュレス決済アプリです。自身の銀行口座からチャージして決済する「トチカ」、利用額の0.5%がその場で付与される「トチツーカポイント」、自治体から付与される「トチポ」の3つの仕組みにより、石川県内の加盟店でお買い物ができます。
登録者数が急増した要因の一つとして、現在実施されている「トチツーカで受け取る いしかわ生活応援 総額7,000円相当」という施策があります。これは物価高騰の影響を受ける県民の支援や地域のキャッシュレス化促進を目的としたもので、原則15歳以上の石川県民を対象に石川県から2,000円相当、北國銀行から5,000円相当の計7,000円相当が給付されます。この施策の申請期限は2026年9月30日までとなっており、マイナンバーカードと対象金融機関の預金口座を持つ県民が対象です。
今後の展開
北國銀行はVisaと共同で北陸地域の企業や地方自治体等の課題解決、生産性向上に向けたDXやキャッシュレス化等の取組みを強力にサポートするため「Super Cashless Region」プロジェクトを推し進めています。今回取り上げた「トチカ」についても地域の利用者がいつでもどこでも快適な生活を送ることができるよう、環境整備を継続していく方針です。
編集部コメント
「トチツーカ」がサービス開始から約2年で月間決済額1億円を突破したことは、ブロックチェーン業界にとってもポジティブなニュースといえます。ただのキャッシュレス決済アプリではなく、預金型ステーブルコイン「トチカ」と電子ポイントサービスを掛け合わせた仕組みは、地域通貨というだけでなく地域金融機関主導の預金型トークンの事例として、後発の企業にとってベンチマークとなりそうです。もちろん自治体との連携による給付施策が普及の起爆剤となった側面はあるものの、日常の生鮮食料品店や飲食店での利用が定着しつつあることは、特定層に限らず幅広い世代に受け入れられていることを示すものといえるでしょう。