MoonPayがChatGPT向けアプリを提供開始、対話型AIから直接暗号資産の購入が可能に

暗号資産決済プラットフォームを提供するMoonPayが、ChatGPT向けアプリの提供を開始しました。これにより、ユーザーはChatGPTのチャット画面上で自然言語を用いて暗号資産の購入手続きを進めることができるようになります。AIの対話型インターフェースと暗号資産決済インフラが直接統合される初の事例として、Web3業界におけるユーザー体験の向上や、AIと金融サービスの融合を加速させる取り組みとして注目されています。

対話型UIから決済へシームレスに遷移する購入フロー

MoonPayがChatGPT向けアプリを提供開始、対話型AIから直接暗号資産の購入が可能に

MoonPayが提供を開始したChatGPT向けアプリは、OpenAIが提供する「Apps in ChatGPT」を通じて利用可能です。ユーザーはストア内で「MoonPay」を検索して接続することで、チャット画面から直接暗号資産の購入プロセスを開始できます。

実際の購入フローは、チャット上で「ソラナを購入できますか?」といった自然言語での質問や、購入したい数量・金額を指示することから始まります。アプリは自動的に暗号資産の銘柄やブロックチェーン、購入金額を設定し、数秒で決済用のチェックアウトリンクをチャット内に生成します。ユーザーはリンクをクリックしてMoonPayのウェブサイトに遷移し、本人確認やウォレットの接続、決済を行うことで購入を完了します。

すでにMoonPayのアカウントを保有し本人確認が完了しているユーザーは、再度の手続きを行うことなく、登録済みの決済方法やウォレットアドレスを使用して取引を完了できるとされています。なお、実際の購入金額や送金先ウォレットは、決済画面に遷移した後に変更・選択することが可能です。

100種類以上の暗号資産に対応、決済手段も多様化

本アプリは、ビットコインやイーサリアム、ソラナ、USDCなど、100種類以上の暗号資産と30以上のブロックチェーンに対応しているとされています。決済手段としては、クレジットカードのほか、Apple PayやGoogle Pay、銀行振込などがサポートされていると報じられています。

MoonPayは、今回の統合について「ChatGPTに統合された初めてかつ唯一の暗号資産オンランプ(法定通貨から暗号資産への交換手段)」であると説明しています。これまで暗号資産を購入する際には、チャットを中断して個別の取引所を開き、トークンを検索してウォレットアドレスをコピーするなどの複雑な手順が必要でした。本アプリの導入により、対話型AIを起点としたシームレスな購買行動が可能となります。

ただし、現時点において日本国内は同アプリの提供対象地域に含まれていません。

AIとWeb3の融合を推進するMoonPayの戦略

MoonPayは近年、AI技術と暗号資産決済の融合に向けた取り組みを積極的に進めています。これまでに、予測市場取引向けのAIツールであるDawn CLIを開発するDawn Labsの買収や、AIエージェントが自律的にウォレット管理や取引を行えるソフトウェアレイヤーであるMoonPay Agentsの発表などを行ってきました。

今回のChatGPT向けアプリの提供は、これら一連のAI駆動型暗号資産ツールの展開における、一般消費者向けの重要なステップと位置付けられています。対話型AIが単なる情報検索のツールから、金融取引を実行するための入り口へと進化することを示唆しており、今後のAIとブロックチェーンのシナジーを占う上で極めて重要な出来事と言えます。

ポイント

  • 暗号資産決済プラットフォームのMoonPayが、ChatGPT内で機能する専用アプリの提供を開始しました。
  • ユーザーはChatGPTのチャット画面で希望する暗号資産について質問・指示するだけで、自動で設定された決済リンクを取得できます。
  • クレジットカードやApple Pay、Google Payなどに対応し、100種類以上の暗号資産を30以上のチェーンで購入可能とされています。
  • AIの対話型UIと金融決済インフラが融合することで、暗号資産購入におけるユーザー体験の摩擦が大幅に軽減されると見られます。
  • 現時点で日本国内は同アプリの提供対象地域に含まれていませんが、MoonPayが推進するAIとWeb3の統合戦略の具現化として注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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