現実資産(RWA)トークン化大手のOndo Finance(オンド・ファイナンス)は、創業者兼CEOであるネイサン・オールマン氏が32歳で急逝したことを発表しました。オールマン氏は、伝統的な金融資産をブロックチェーン上でトークン化するRWA分野の先駆者として、業界の発展を牽引してきた人物です。後任のCEOには、現社長のイアン・デ・ボード氏が就任します。同氏がこれまで築いてきたトークン化の潮流は、ウォール街大手の本格参入を促すなど、Web3業界と伝統金融の融合において極めて重要な役割を果たしてきました。
RWAトークン化を牽引したネイサン・オールマン氏の功績と経歴
ネイサン・オールマン氏は、伝統金融と分散型金融(DeFi)の架け橋となるべく、2021年にOndo Financeを創業しました。Ondo創業前は、ゴールドマン・サックスのデジタル資産チームに在籍し、それ以前にはアルゴリズム取引に特化した暗号資産ヘッジファンドであるChainStreet Capitalを立ち上げた経歴を持っています。
同氏のリーダーシップのもと、Ondo Financeは米国債、株式、商品など、総額38億6000万ドル(約6176億円、1ドル=160円換算)相当の現実資産(RWA、ブロックチェーン外の有形・無形資産をデジタルトークンとして発行・管理するもの)をオンチェーン化する取り組みにおいて、中心的な役割を果たしました。同社が発行するトークン化資産の保有者は11万1680人を超える規模に達しています。
オールマン氏が主導した資産のトークン化という潮流は、ブラックロックをはじめとするウォール街の金融大手の本格的な市場参入を呼び込む契機となり、業界全体に大きな影響を与えたとされています。
新体制移行後のOndo Financeとこれまでの事業展開
オールマン氏の急逝に伴い、後任のCEOには現社長のイアン・デ・ボード氏が就任することが発表されました。
Ondo Financeはこれまで、伝統金融資産のオンチェーン化に向けて多様な提携やプロダクトの展開を進めてきました。2026年2月には、MetaMaskとの提携によりウォレット内で200を超える米国株や、ETF、コモディティなどのRWAトークンを提供することを発表しています。また、2026年5月にはRipple、JPMorgan、Mastercardと連携し、XRP Ledgerを用いてトークン化された米国債ファンドによる国際決済を実現する取り組みを明らかにしました。
さらに、法規制の遵守にも注力しており、2026年4月にはイーサリアムを活用した新しいトークン化株式モデルについて、米証券取引委員会(SEC)に確認要請を行うなど、規制に準拠した形での市場拡大を模索しています。
ポイント
- Ondo Financeの創業者兼CEOであるネイサン・オールマン氏が32歳で急逝し、後任として現社長のイアン・デ・ボード氏がCEOに就任します。
- オールマン氏はゴールドマン・サックス等を経て2021年にOndoを創業し、総額38億6000万ドル規模の現実資産(RWA)をオンチェーン化する市場のパイオニアとして活躍しました。
- 同氏が推進した資産のトークン化は、伝統金融大手のブラックロックなどの参入を促すなど、Web3業界と伝統金融の融合において極めて重要な役割を果たしたとされています。
- Ondo Financeは、MetaMaskやRipple、JPMorganなどの主要企業との提携や、米SECへの規制確認要請など、RWA市場の拡大と制度化を精力的に進めています。