米国のドナルド・トランプ大統領は2026年5月26日、予測市場に対する商品先物取引委員会(CFTC)の独占的な規制権限を維持することが極めて重要であると表明しました。トランプ大統領は、この規制権限を巡る連邦政府と州政府の対立を、米国が金融および暗号資産(仮想通貨)の分野で海外の競合国に先んじ続けるための中心的な課題と位置づけています。また、米国が「暗号資産の首都」としての地位を守るために、これらの産業を保護する必要があると警告しました。
連邦政府と州政府による予測市場の規制権限争い
予測市場(未来に発生するイベントの結果に対して取引を行う市場)は近年、急速な成長を遂げており、カルシ(Kalshi)やポリマーケット(Polymarket)などのプラットフォームが台頭しています。しかし、その急速な拡大は複数の州政府の関心を集めており、州政府側は予測市場を一種の「賭博(ギャンブル)」とみなして独自の規制や禁止措置を課そうとしています。
これに対し、デリバティブ(金融派生商品)市場を監督する連邦機関であるCFTCは、連邦政府が認可した予測市場は連邦法に基づきCFTCの独占的管轄下にあると主張し、州独自の規制を阻止するための訴訟などを起こしています。
トランプ大統領は自身のSNS「Truth Social」にて、この州独自の動きを主導する元ニュージャージー州知事のクリス・クリスティ氏、ニューヨーク州司法長官のレティシア・ジェームズ氏、ミネソタ州知事のティム・ウォルズ氏、イリノイ州知事のJ・B・プリツカー氏の4名を「SCUM(クズ)」と名指しで激しく批判しました。大統領は、彼らのような州の指導者がルールを設定すべきではないと主張し、連邦政府が定めたルールが州にとっての「ゴールドスタンダード(最善の基準)」となるべきだと述べています。
米国を暗号資産の首都として維持する方針
トランプ大統領は、予測市場を「新しい形態の金融市場」と位置づけ、他国がこの市場を狙っている中で米国がトップの座を維持しなければならないと述べています。
さらに、それ以上に重要なこととして、米国が現在「暗号資産(ビットコインなど)の世界の首都」であることを挙げました。他国がこの地位を奪おうと熱心に動いているものの、それを許すつもりはないとし、暗号資産は保護されるべき主要な産業であると強調しています。
また、予測市場の分野で連邦政府の規制権限拡大を牽引しているCFTCのマイク・セリグ委員長を名指しして、素晴らしい仕事をしていると称賛と感謝を伝えました。
ポイント
- トランプ大統領が予測市場に対するCFTCの独占的な規制権限の維持を支持しました。
- 規制を試みる一部の州の指導者4名を名指しで批判し、連邦政府による統一ルールの重要性を訴えました。
- 予測市場や暗号資産を、米国がグローバルな競争で優位に立ち続けるべき重要産業と位置づけました。
- 規制の不確実性が続く中、大統領が明確な支持を打ち出したことで、今後の規制の一元化に向けた動きに影響を与える可能性があります。