ビットコインの企業保有量で世界最大を誇るマイクロストラテジー(MicroStrategy Inc.、現在はStrategy Inc.として運営)が、保有するビットコインの一部を売却したことが明らかになりました。2026年6月1日に提出された臨時報告書(Form 8-K)により、同社として数年ぶりとなる売却の事実が公式に確認されました。今回の売却は極めて小規模なものですが、これまで一貫して買い増しを続けてきた同社の財務戦略における動きとして市場の関心を集めています。
臨時報告書で明らかになった売却の詳細
マイクロストラテジーが提出した開示文書によると、同社は2026年5月26日から31日までの期間に、32 BTCを約250万ドルで売却しました。
この公式発表に先立ち、オンチェーンデータのアナリストやトレーダーの間では、同社のウォレットから暗号資産取引所コインベース(Coinbase)へビットコインが移動していることが検知されており、売却への疑念が持たれていましたが、今回の開示によって裏付けられた形となります。
なお、同社は今回の売却後も、843,706 BTCという膨大なビットコインの財務資産(リザーブ)を維持しており、世界最大のビットコイン保有企業としての立場に変わりはありません。
売却の背景と市場への影響
外部の報道や市場データによると、今回の売却は優先株の配当支払いを目的とした資金調達の一環とされています。平均売却価格は1 BTCあたり約77,135ドルとされています。
マイクロストラテジーによるビットコインの売却は、税務上の理由から売却を行った2022年12月以来、約41か月ぶりのこととされています。同社の共同創業者であるマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏は、過去の決算説明会において、長期的な「1株あたりのビットコイン(Bitcoin-per-share)」を最大化するためであれば、一部売却も選択肢に入ると示唆していました。
この売却発表を受けて、同社の株価(MSTR)は時間外取引で一時下落し、ビットコイン市場でも一時的に価格が72,000ドルを下回るなどの影響が見られたとされています。
ポイント
- マイクロストラテジーが、2026年6月1日提出のForm 8-Kファイリングで数年ぶりとなるビットコインの売却を公表しました。
- 2026年5月26日〜31日にかけて32 BTCを約250万ドルで売却した一方、依然として843,706 BTCの膨大な保有量を維持しています。
- 公式発表の前には、オンチェーンアナリストらによって同社ウォレットからコインベースへの資金移動が検知され、市場で注目されていました。
- 今回の売却は優先株の配当原資に充てるためとされており、長期的な保有最大化を目指す同社の財務管理における戦略的な動きとして注目されます。