元SEC委員長ゲンスラー氏、スポーツ予測市場を巡るCFTCの管轄権主張に異議

米証券取引委員会(SEC)および米商品先物取引委員会(CFTC)の元委員長であるゲイリー・ゲンスラー氏が、予測市場プラットフォーム「カルシ(Kalshi)」を巡る訴訟に関連し、連邦控訴裁判所に意見書を提出しました。ゲンスラー氏は、スポーツ関連の予測市場はCFTCの管轄外であり、規制権限は州政府にあると主張しています。この動きは、拡大する予測市場の規制権限を巡り、連邦機関と州当局の対立が激化する中で注目を集めています。

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ゲンスラー氏によるCFTCの管轄権への異議申し立て

元SECおよび元CFTC委員長のゲイリー・ゲンスラー氏は6月11日、予測市場プラットフォームであるカルシを巡る訴訟において、アミカスブリーフ(第三者から裁判所に提出される意見書)を連邦控訴裁判所に提出しました。ゲンスラー氏はこの中で、現CFTC委員長であるマイク・セリグ氏の見解に異議を唱えています。

セリグ現委員長は、スポーツ関連の予測市場やイベント契約はCFTCの管轄下にあると主張しています。これに対しゲンスラー氏は、2008年の金融危機後に制定されたドッド・フランク法(米金融規制改革法)は、スポーツベッティング(スポーツ賭博)に対するCFTCの権限を認めるものではないと主張しました。ゲンスラー氏は同法の成立に関与した立場から、当時、州政府や州のゲーミング委員会が持つスポーツベッティングへの権限を排除しようとした関係者は誰もいなかったと指摘しています。

カルシと州当局の法廷闘争および対立の背景

この問題の背景には、予測市場プラットフォームのカルシとオハイオ州当局との間の法的紛争があります。カルシは2025年10月、オハイオ州のカジノ管理委員会が同州の居住者向けにスポーツ関連イベント契約の提供を停止するよう命じたことを不服として、同州を相手に訴訟を起こしました。その後、連邦裁判所はカルシによる仮差し止め請求を却下しています。

CFTCは近年、スポーツ関連の予測市場に対する管轄権を主張するため、複数の州を相手に訴訟を展開してきました。直近では2026年6月15日にニューメキシコ州を提訴するなど、管轄権を巡る動きを強めています。これに対し各州の当局は、スポーツベッティングに対する規制権限は連邦ではなく州にあると主張しており、連邦機関であるCFTCと州当局との間の対立が深まっています。

ポイント

  • 元SECおよび元CFTC委員長のゲイリー・ゲンスラー氏が、スポーツ予測市場に対するCFTCの管轄権主張に異議を唱える意見書を提出した点。
  • ゲンスラー氏はドッド・フランク法の成立背景を踏まえ、同法はスポーツベッティングに対するCFTCの規制権限を認めておらず、州政府の権限を尊重すべきだと主張している点。
  • 予測市場プラットフォーム「カルシ」とオハイオ州の訴訟を契機に、CFTCと複数の州当局の間で管轄権を巡る対立が激化している点。
  • この管轄権争いの行方は、今後の予測市場やスポーツ関連イベント契約における規制のあり方に大きな影響を与える可能性がある点。
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