米CFTCがケンタッキー州を提訴、予測市場の排他的管轄権をめぐる対立が激化

米商品先物取引委員会(CFTC)は、ケンタッキー州が法執行措置や課税制度を利用して連邦規制下の契約市場を排除しようとしているとして、同州を相手取って提訴しました。この動きにより、ケンタッキー州は予測市場(未来の出来事の予測に対して資金を投じる取引市場)やイベント契約をめぐり、CFTCと対立する州のリストに加わることになりました。本件は、予測市場プラットフォームに対する州法と連邦法の優先関係を決定づける可能性があり、業界の事業環境における法的安定性を左右する重要な局面として注目されます。

提訴に至る背景とケンタッキー州による規制措置

米CFTCがケンタッキー州を提訴、予測市場の排他的管轄権をめぐる対立が激化

ケンタッキー州では、州司法長官がKalshi(カルシ)やPolymarket(ポリマーケット)などのプラットフォームを相手取り、州内での無許可かつ違法なスポーツ賭博やギャンブルを運営しているとして訴訟を起こしていました。さらに、同州では予測市場運営者の取引手数料に対して14.25パーセントの物品税を課す法案が可決されています。

CFTCは、これらの州独自の法執行措置や課税制度が、連邦政府によって規制されている取引所を同州から事実上排除するためのものであると主張し、今回の提訴に至りました。

CFTCが主張する「排他的管轄権」と商品取引法

CFTCの主張は、商品取引法(CEA)に基づいています。同法により、連邦政府が規制する指定契約市場(DCM)で取引されるイベント契約(特定の出来事の発生を予測する取引)については、CFTCが排他的管轄権(国家レベルでの独占的な監督権限)を有するとされています。

CFTCのマイケル・S・セリッグ(Michael S. Selig)委員長は、今回の提訴について、ケンタッキー州は連邦政府が規制するイベント契約を閉め出そうとしている最新の州であると指摘しました。その上で、連邦政府の権限を保護するために断固たる姿勢を示す方針を表明しています。

Web3・予測市場業界への影響と今後の重要性

予測市場は、ブロックチェーン技術を活用したPolymarketなどのプラットフォームの台頭によって世界的な注目を集めています。しかし、州レベルの賭博規制や消費者保護法と、連邦レベルの金融規制のどちらが適用されるべきかという管轄権の衝突は、事業展開における大きな不確実性となっています。

ケンタッキー州は、CFTCがこのような管轄権の争いで対立する9番目の州となりました。本訴訟の行方は、米国内における今後の予測市場プラットフォームの事業環境や法的枠組みを大きく左右する可能性があると見られます。

ポイント

  • 米CFTCが、予測市場への州独自の規制や課税を排除の動きとみなし、ケンタッキー州を提訴しました
  • ケンタッキー州は、KalshiやPolymarketなどのプラットフォームを無許可の賭博として提訴し、14.25パーセントの取引手数料課税を導入していました
  • CFTCは商品取引法(CEA)に基づき、連邦規制下のイベント契約に対する排他的管轄権を主張しています
  • ケンタッキー州はCFTCと対立する9番目の州となり、今後の訴訟の行方は米国内における予測市場の事業環境を左右する点で注目されます

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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