イーサリアムの財務企業であるBitmine Immersion Technologies(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)は、同社の暗号資産、現金、有価証券の合計保有額が98億ドル(約1兆5680億円)に達したと発表しました。直近1週間で新たに2万7084ETHを取得したことで、総保有量はイーサリアムの総供給量の4.7%を占める規模に拡大しています。さらに、米国株の代表的な指数であるラッセル1000への組み入れも実現しており、機関投資家の参入によるさらなる成長が期待されています。
イーサリアム総供給量の4.7%を保有、5%達成に向けた戦略
ビットマイン社は、2026年6月28日時点で570万40ETHを保有していることを明らかにしました。これはイーサリアム(ETH)の総供給量である1億2070万ETHの約4.7%に相当します。同社はETHの供給量の5%を取得することを目指す「5%の錬金術(Alchemy of 5%)」という戦略を掲げており、2026年中にはこの目標を達成できる見通しを示しています。
また、保有するETHのうち4万8791ETHをステーキング(暗号資産を保有してネットワークの維持に貢献することで報酬を得る仕組み)に回しており、これによる年換算のステーキング収益予想は2億1100万ドル(約337億6000万円)に上るとされています。
ラッセル1000指数への組み入れと機関投資家の参入期待
2026年6月26日、ビットマイン社は米国株式市場の大型株で構成される株価指数である「ラッセル1000」への組み入れが実現しました。ラッセル1000指数は、代表的な米国株式市場のベンチマークの一つとして知られています。
同社のトム・リー会長は、この指数組み入れについて「ラッセル1000への組み入れにより、ビットマインの株主として数百、場合によっては数千もの機関投資家が新たに加わることが期待される」と説明しており、従来の金融市場から同社への投資を通じてWeb3領域への資金流入が促される可能性があります。
企業の財務戦略としてのデジタル資産保有の意義
ビットマイン社がこれほど大規模にETHを蓄積する背景には、従来の金融インフラの近代化と、暗号資産基盤上で動作するエージェント型AI決済システムの将来性に対する強い期待があります。リー会長は、これら2つの推進力は健在であり、暗号資産の将来展望は明るいままであるとの見解を示しています。
このように、企業の財務資産(トレジャリー)として暗号資産を大量に保有する動きは、暗号資産市場の需給に直接的な影響を与えるだけでなく、Web3ビジネスにおける新たな財務モデル(デジタル資産トレジャリー企業:DATCO)として、業界内で注目されています。
ポイント
- ビットマイン社の暗号資産・現金・有価証券の合計保有額が98億ドル(約1兆5680億円)に到達しました。
- ETH保有量は570万40ETHとなり、総供給量の4.7%に達しています。
- 保有ETHの一部をステーキングに活用し、年換算で2億1100万ドル(約337億6000万円)の収益を見込んでいます。
- 大型株指数であるラッセル1000への組み入れにより、多数の機関投資家による株主参入が期待されます。
- イーサリアム総供給量の5%取得を目指す「5%の錬金術」戦略を2026年内に達成する見通しです。