分散型金融(DeFi)のレンディング(貸借)プロトコルである「Morpho(モルフォ)」が、大手金融機関および大手投資プラットフォームから相次いで支持を獲得しました。スタンダードチャータード銀行がMorphoのカバレッジを開始したほか、ロビンフッド(Robinhood)がMorphoのインフラを採用した新たなサービス「Crypto Earn」を発表しています。これらの展開は、先行するAave(アーベ)と競合する分散型レンディングプラットフォームとしてのMorphoの地位を強固にするものであり、DeFi技術が主流の金融サービスに浸透しつつあることを示しています。
スタンダードチャータード銀行によるカバレッジ開始と強気な予測
スタンダードチャータード銀行は、Morpho(MORPHOトークン)のカバレッジを開始したとされています。同行は、MorphoをDeFi分野における最も強力な長期投資対象の一つと評価しています。
評価の背景として、Morphoの「Vaults(ヴォルト)」と呼ばれるアーキテクチャなどが挙げられており、同行は2030年までにMORPHOトークンの目標価格を60ドルに設定していると報じられています。これは当時の価格から約29倍の上昇余地を示すものです。また、同行はオンチェーンのトークン化資産が2028年末までに4兆ドルに達すると予測しており、Morphoはこの成長トレンドにおける主要なレンディングプロトコルとして有利な位置にあると分析しています。
ロビンフッドがMorphoインフラを採用した「Crypto Earn」を発表
大手投資プラットフォームのロビンフッドは、Morphoのインフラを基盤とした新しい分散型レンディングサービス「Crypto Earn」の提供を、対象ユーザーに向けて開始したと発表しました。
このサービスは、ロビンフッドのアプリおよび「Robinhood Chain」を通じて提供され、ユーザーにオンチェーンでの金利(イールド)獲得の機会を提供します。初期のレンディングヴォルトは、Steakhouse Financialが管理し、Maple Financeが新たに提供する「syrupUSDG」を組み込んでいます。これは、Paxosが発行する規制準拠の米ドル連動型ステーブルコイン「USDG」に裏付けられた機関投資家向けクレジット製品です。ロビンフッドのユーザーは、Morphoのオープンなレンディングインフラを介して、これらのオンチェーン・クレジット戦略にアクセスできるようになります。
業界への影響とDeFiインフラとしての重要性
今回の相次ぐ発表により、MorphoはDeFiレンディング大手のAaveに対抗する、最も急速に成長しているプラットフォームとしての地位をさらに強化しました。MORPHOトークンの価格は、発表を受けて一時12%以上の上昇を記録しています。
Morphoの共同創設者兼CEOであるPaul Frambot氏は、DeFi技術はインフラとして最も効果的に機能し、ブランドや金融機関が従来の金融システムよりもオープンで透明性が高く、競争力のあるプロダクトを提供することを可能にすると述べています。ロビンフッドのような数百万人のユーザーを抱える個人向けプラットフォームがMorphoをコアインフラとして採用したことは、DeFi技術が一般の個人ユーザーに普及する上での重要なマイルストーンと見なされています。
ポイント
- 金融大手2社からの支持
スタンダードチャータード銀行によるカバレッジ開始と、ロビンフッドでのインフラ採用が同日に発表され、Morphoの市場における信頼性が大きく向上しました。
- ロビンフッドでの実用化
ロビンフッドが提供する新たなサービス「Crypto Earn」の裏側のインフラとしてMorphoが採用され、一般ユーザーが容易にオンチェーン金利を得られる仕組みが構築されました。
- 強気な市場予測
スタンダードチャータード銀行は、トークン化資産市場の拡大を見据え、MORPHOトークンの2030年の目標価格を60ドルとするなど、極めて強気な見通しを示しています。
- 競合Aaveとの距離の縮小
一連の制度的・商業的サポートにより、先行する大手DeFiレンディングプロトコルであるAaveに対する強力な競合としての地位を確立しつつあります。
- 今後の段階的な展開
ロビンフッドの新しいレンディングサービスは、今後数週間にわたって米国の対象ユーザーに向けて段階的に展開される予定です。