米ナスダック上場のイーサリアムトレジャリー企業であるシャープリンクが、新たに1万ETHを取得し、総保有数が88万ETHを超えたことを発表しました。同社は同時に、過小評価されているとする自社株の買い戻しも実施しています。上場企業によるイーサリアムの保有競争が活発化する中、今回の動きは企業の暗号資産保有戦略や資本効率の向上を目的とした取り組みとして注目されます。
シャープリンクによるETHの追加取得と保有内訳
米ナスダックに上場するイーサリアム(ETH)トレジャリー企業であるシャープリンクは、6月30日に1万ETHの追加取得を発表しました。取得時の1ETHあたりの平均価格は約1,611ドル(約26万円)とされています。
今回の購入により、同社のETH総保有数は6月28日時点で計88万6,725ETHに達しました。同社が保有しているETHの内訳は以下の通りです。
- ネイティブETH:63万2,719ETH
- LsETH:18万1,299ETH相当(リキッドステーキングプロトコルであるリキッドコレクティブでETHをステーキングする際に生成されるトークン)
- weETH:7万2,707ETH相当(リキッドリステーキングプロトコルであるイーサファイのeETHをラップしたトークン)
このように、シャープリンクは単にネイティブETHを保有するだけでなく、リキッドステーキングやリキッドリステーキングを活用した運用を行っている点が特徴です。
自社株買いの実施と財務戦略
ETHの追加取得に加え、シャープリンクは自社株買いも実施しました。同社は1株あたり平均4.69ドル(約763円)で普通株213万2,773株を市場から買い戻したことを公表しています。これにより、同プログラム開始以降の累積買い戻し株数は407万1,223株となりました。同社は、自社の普通株が市場で大幅に過小評価されていると判断し、この買い戻しを決定したと説明しています。
同社CEOのジョセフ・チャロム氏は、先週実施した7,500万ドル(約122億円)の登録済み直接募集の成功がバランスシートを強化し、積極的なETH資金管理戦略を支えるための資本確保につながったと述べています。チャロム氏は、同社が行うすべての資金調達の決定は「1株当たりのETH増加」という長期目標に基づいているとコメントし、株主価値の向上に向けた方針を強調しました。
上場企業におけるETH保有の現状と市場動向
コインゲッコーが7月1日14時30分に公表したデータによると、シャープリンクは上場企業によるETH保有数において第2位に位置しています。
なお、上場企業におけるETH保有数の第1位は、今年4月にNYSEアメリカンからニューヨーク証券取引所(NYSE)へ上場移行したビットマイン・イマージョン・テクノロジーズです。ビットマインは直近1週間で2万7,084ETHを追加取得し、総保有数が570万40ETHに達したことを6月29日に発表しています。
また、オンチェーン分析アカウントのルックオンチェーンは今回の公式発表に先立つ6月28日、シャープリンクが過去3日間に合計3万9,196ETHを取得したと報告していました。同社によるETH取得は昨年10月以来の動きであるとされています。
ポイント
- シャープリンクが平均取得価格約1,611ドル(約26万円)で1万ETHを追加取得し、総保有数が88万6,725ETHに達しました。
- 保有するETHには、ネイティブETHに加え、LsETHやweETHといったリキッドステーキングおよびリキッドリステーキングトークンが含まれており、多様な運用方法が取られている点で注目されます。
- 同社は過小評価されていると判断した自社株213万2,773株を買い戻し、株主価値の向上を図っています。
- 資金調達の決定はすべて「1株当たりのETH増加」という長期目標に基づいており、企業の財務戦略における暗号資産の重要性を示しています。
- 上場企業のETH保有数ランキングではシャープリンクが第2位、ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが第1位となっており、大手企業によるETHの蓄積が進んでいることが示されています。