米大手証券アプリのロビンフッドが立ち上げた独自のイーサリアム・レイヤー2ブロックチェーンであるRobinhood Chainにおいて、分散型取引所(DEX)の1日あたりの取引高が5億6,390万ドルに達し、過去最高を記録しました。この急増は、2026年7月1日のメインネットローンチからわずか1週間で達成されたもので、同日にアクティブアドレス数も193,187に達しています。本来は現実世界資産(RWA)のトークン化を目的として設計されたネットワークですが、初期の活性化はミームコインであるCash Cat(CASHCAT)の取引熱風が主導する形となりました。伝統的な金融インフラを志向するブロックチェーンにおいても、リテールユーザーの参入においてミームコインが強力な触媒となることを示す事例として注目されます。
ローンチ1週間でDEX取引高とアクティブアドレス数が急増
ロビンフッドが2026年7月1日に公開メインネットをローンチしたRobinhood Chainは、イーサリアムのレイヤー2(L2)ブロックチェーンです。ローンチから1週間が経過した7月8日、同ネットワーク上のDEXにおける1日の取引高は5億6,390万ドルに達し、これまでの最高記録を更新しました。
この取引高の急増に伴い、1日のアクティブアドレス数は193,187を記録しています。そのうち、初めて取引を行う新規のアドレスが14万以上を占めており、短期間で非常に多くの新規ユーザーがネットワークに流入したことが示されています。
RWA向けチェーンでミームコイン「Cash Cat」が主導権を握る背景
Robinhood Chainは、Arbitrum(アービトラム)の技術スタックであるArbitrum Orbitを基盤に構築されており、データ可用性にはイーサリアムのblobs技術、ネイティブのガストークンにはETHが採用されています。本来の目的は、株式トークンやRWA(現実世界資産)のトークン化、分散型レンディングなど、オンチェーン金融インフラの提供であり、Chainlink(チェーンリンク)のオラクルソリューションが統合されています。
しかし、初期のネットワーク活動を牽引したのは、ロビンフッドの初期の仮称にちなんで作られたミームコインであるCash Cat(CASHCAT)でした。CASHCATは7月8日に時価総額が1億ドルを超え、過去最高値となる0.147ドルを記録しました。このトークンはロビンフッドや共同創設者兼CEOのヴラッド・テネフ氏と公式な提携関係はありませんが、テネフ氏が自身のSNSで「RWAに最適なチェーンとして構築しているが、ミームにも素晴らしい機能を発揮する」と言及したことで、取引の熱狂がさらに加速したとされています。
Web3ビジネスにおけるミームコインの役割と影響
この出来事は、現実世界資産のトークン化や企業向けの金融インフラを標榜するブロックチェーンであっても、初期のユーザー獲得やオンチェーンアクティビティの活性化において、コミュニティ主導のミームコインが重要な役割を果たし得ることを示唆しています。
1日に約16,000もの新しいトークンが作成され、複数のミームコインが時価総額100万ドルを超えるなど、リテールユーザーによる活発な取引がインフラの利用実績を急速に押し上げました。これは、コールドスタート問題(ネットワーク初期にユーザーや流動性が不足する課題)を解決する手法として、ミームコインが実用的な役割を果たしている側面があり、今後の企業向けL2チェーンの展開戦略においても参考になる事例と見られます。
ポイント
- Robinhood Chainの1日のDEX取引高が7月8日に5億6,390万ドルに達し、ローンチから1週間で過去最高を記録した点で注目されます。
- 同日のアクティブアドレス数は193,187に達し、そのうち14万以上が新規アドレスであり、短期間でリテールユーザーが急増した点で注目されます。
- 本来はRWA(現実世界資産)のトークン化を目的としたL2チェーンですが、初期の活性化はミームコインであるCash Cat(CASHCAT)が牽引した点で注目されます。
- ロビンフッドCEOのヴラッド・テネフ氏が、RWA向けである一方でミームコインの取引にも適していると言及したことが市場の熱狂を後押しした点で注目されます。
- 企業向けや実用性を重視するブロックチェーンであっても、初期のコミュニティ形成や流動性確保においてミームコインが強力な触媒になり得ることを示す事例として注目されます。