Offchain Labsの共同創設者であるSteven Goldfeder氏は、Arbitrumの技術スタックを用いて構築されたすべてのレイヤー2ネットワークから、発生した手数料(プロトコル純収益)の10%をArbitrumエコシステムへ還元する仕組みを明らかにしました。この取り決めは、2026年7月1日にメインネットをローンチした「Robinhood Chain」にも適用されます。回収された手数料の8%はトークン保有者が管理するArbitrum DAOのトレジャリー(財務)に送られ、2%は開発資金に充てられます。これにより、Arbitrumは自ネットワーク内にとどまらず、外部の企業向けチェーンの成長からも直接的な収益を獲得する新たなビジネスモデルを確立したとされています。
手数料の10%をエコシステムに還元する仕組み
Offchain Labsの共同創設者であるSteven Goldfeder氏がソーシャルメディアのX(旧Twitter)で公開した情報によると、Arbitrumの技術を用いて構築された「Arbitrum Orbit」ベースのすべてのレイヤー2ネットワークが手数料還元の対象となります。Arbitrum Orbitは、サードパーティがカスタムのレイヤー2やレイヤー3を構築するための開発ツールキットです。
この仕組みでは、対象となるネットワークで発生した手数料の10%がArbitrumエコシステムにルーティングされます。その内訳は、8%がARBトークン保有者が管理するDAOトレジャリーに送られ、残りの2%が開発資金に充てられる仕組みです。なお、Arbitrumの主要なロールアップである「Arbitrum One」については、これまで通り手数料の100%がトレジャリーに送られるとされています。
企業採用の拡大とArbitrumの新たな収益モデル
この手数料分配モデルは、米国の人気取引アプリを提供するRobinhoodがArbitrumの技術スタックを用いて構築し、2026年7月1日にメインネットを稼働させた「Robinhood Chain」にも適用されます。Robinhood Chainでは、トークン化された株式の取引、オンチェーンでのレンディング、自動取引(エージェント取引)機能などがアプリ内で提供されています。
今回の開示により、Arbitrumが提供するOrbitフレームワークが、ベースチェーン以外の外部ネットワークを通じてどのようにARBホルダーに価値をもたらすのかが明確になりました。Goldfeder氏は「企業による採用が活発化する中、Arbitrumは収益を獲得する上で有利な立場にある」と述べており、このモデルが企業成長に紐づいた収益獲得手段として機能することを強調しています。これまで自ネットワーク内の活動のみで収益化を行っていたArbitrumにとって、外部のOrbitチェーンから直接手数料を回収する仕組みへの移行は、構造的な転換点になるとされています。
ポイント
- Arbitrumの技術を用いて構築されたすべてのレイヤー2ネットワークから、手数料の10%がArbitrumエコシステムに還元されます。
- 還元される手数料の8%はトークン保有者が管理するDAOトレジャリーへ、2%は開発資金へ送られます。
- 2026年7月1日にローンチされた「Robinhood Chain」にもこの手数料分配モデルが適用され、ネットワーク活動に応じた手数料の分配が行われます。
- これまで自ネットワーク内の活動のみに依存していたArbitrumが、外部のOrbitチェーンの成長から直接収益を獲得する仕組みを確立した点で注目されます。
- 企業によるArbitrum技術の採用拡大が、ARBトークン保有者やエコシステム全体の直接的な収益源となる新たなビジネスモデルが示されました。