リップルが機関向け「Ripple Mint」を開始 RLUSDの発行・償還を自動化

リップル(Ripple)は2026年7月23日、企業や機関が独自ステーブルコイン「Ripple USD(RLUSD)」の発行・償還手続きや管理を行えるプラットフォーム「Ripple Mint」を開始したと発表しました。同プラットフォームはウェブインターフェースとAPIを提供し、暗号資産取引所や決済事業者などの機関顧客による財務管理業務の自動化を支援します。時価総額が約16億ドルに達したRLUSDのマルチチェーン展開とあわせ、規制対象ステーブルコインのインフラ化を推し進める動きとして注目されます。

機関業務の自動化を実現する「Ripple Mint」の仕組み

リップルが機関向け「Ripple Mint」を開始 RLUSDの発行・償還を自動化

Ripple Mintは、暗号資産取引所、マーケットメーカー、決済事業者、フィンテック企業など、ステーブルコインを用いた財務管理の自動化を求める機関利用者向けに設計されています。利用者はAPIやリアルタイムのWebhook通知を活用することで、RLUSDの発行や償還、対応ブロックチェーン間でのブリッジ、口座残高の照会、発行から償還に至る取引状況の追跡などの業務フローを自社システムに直接組み込むことが可能です。

これまでRLUSDは管理用画面などを介した運用が中心でしたが、プログラムを介した直接連携に対応したことで、大規模な資産移転や定期的な資金移動を行う機関顧客の作業負担が軽減されます。なお、既存の機関向けRLUSD顧客は直ちに本プラットフォームを利用できます。

拡大するRLUSDの市場規模とXRP Ledgerでの需要

RLUSDは、ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)の規制下にある信託会社Standard Custody & Trust Companyによって発行され、分別管理された現金および現金同等物により1対1の割合で完全に裏付けられています。NYDFSの承認を経て2024年12月17日に世界展開を開始して以降順調に拡大しており、2026年7月23日時点で時価総額は約16億ドルに到達しました。

対応ネットワークについても、当初のXRP Ledger(XRPL)とイーサリアムに加え、Base、Ink、Optimism、Unichain、XRPL EVM Sidechainへと対応範囲を広げています。さらに2026年6月28日には、XRPL上の流通量が約8億1000万ドル(全体の51.7%)に増加し、イーサリアム上の約7億5600万ドル(全体の48.3%)を初めて上回りました。この変化は、イーサリアム互換エコシステムでの展開を進める一方で、XRP Ledgerを中心とした決済インフラにおいて機関投資家による採用が定着しつつある可能性を示しています。

ポイント

  • API連携やWebhook通知を通じ、機関利用者がRLUSDの発行、償還、ブリッジ手続きを自社システム上で自動化できるようになりました。
  • RLUSDはNYDFS規制下の信託会社が発行する完全に担保されたステーブルコインであり、時価総額は約16億ドル規模に到達しています。
  • 対応ブロックチェーンがXRP Ledgerやイーサリアムに加え、Base、Ink、Optimism、Unichain、XRPL EVM Sidechainへと拡大しました。
  • XRP Ledger上の流通量がイーサリアムを上回るなど、決済インフラとしての実用化が機関層で進んでいる点で注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用や、AI×ブロックチェーン領域における事業開発・実装に関する情報を発信する編集チームです。株式会社Pacific Metaが、グループ累計260社以上・41カ国以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

ビジネスでの活用から個人の学びまで、ブロックチェーンやトークンに関する情報を、最新動向と実務でのナレッジを踏まえてわかりやすくお届けします。編集部や事業内容の詳細は、公式サイトをご覧ください。

ニュース
ブロックチェーンマガジン by Pacific Meta