大手暗号資産カストディ・インフラ企業のビットゴー・ホールディングスは、2026年8月27日に米NYDIGの機関投資家向けトレーディング事業および関連資産の買収を完了したと発表しました。この買収に伴い、NYDIGの機関投資家向け取引関係と約30人の従業員がビットゴーに加わります。ビットゴーは既存のカストディや決済基盤にデリバティブや資金調達機能を統合し、包括的なサービス体制を強化する方針です。
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機関投資家向け取引機能の統合とサービス拡充
ビットゴーは今回の買収を通じて、デリバティブや資金調達機能を強化します。これにより、すでに提供している規制対象のカストディ(資産保管)や決済、ウォレット基盤と組み合わせた包括的な機関投資家向けプラットフォームの拡充を進めます。
買収されたNYDIGの機関投資家向けトレーディング事業は、これまで資産運用会社やヘッジファンド、事業会社、ファミリーオフィスに対し、デリバティブ、仕組み商品、資金調達、資本市場関連ソリューションを提供してきました。
ビットゴーの最高経営責任者(CEO)兼共同創業者であるマイク・ベルシー氏は、機関投資家がカストディや取引から資金調達、決済まで資産のライフサイクル全体を支援できる信頼性の高いパートナーを求める傾向を強めていると述べています。同社は今回の買収により、取引機能およびインフラ機能を大きく拡大できると見込んでいます。
NYDIGによる電力インフラ・データセンター事業への資源集中
事業を売却したNYDIGは、経営資源を電力発電、ビットコインマイニング、高性能演算(HPC)向けデータセンター開発事業へと集中させます。
NYDIGが開発を進めている設備容量は全体で3ギガワット(GW)を超えており、そのうち1ギガワット超が2027年から2028年にかけて稼働を開始する見通しです。NYDIGのテハス・シャーCEOは、売却したトレーディング事業について、デリバティブや資金調達において高い執行力を備えた事業に育て上げたとコメントしています。
ビットゴーによるアジア市場での規制対応と事業基盤
ビットゴーはグローバルな事業展開を進めており、アジア市場におけるライセンス取得も進めています。同社の韓国法人であるビットゴー・コリアは、2026年8月18日に韓国の金融情報分析院(FIU)から仮想資産事業者(VASP)登録を受理されました。
ビットゴー・コリアは2024年に設立され、韓国のハナ金融グループが25パーセント、SKテレコムが10パーセントを出資しています。外資系仮想通貨企業の多くが登録済み事業者の買収を通じて参入するなか、同社は自社の技術とシステムを直接持ち込む方式を採用しました。外資系企業が過半数を出資する韓国法人として直接VASP登録を取得した事例は初とされています。
ポイント
- ビットゴーがNYDIGの機関投資家向けトレーディング事業を買収完了し、約30人の従業員と顧客基盤を統合した点
- 既存のカストディや決済基盤にデリバティブ・資金調達機能が加わり、機関投資家向けの包括的プラットフォームが強化された点
- NYDIGは売却により電力発電、ビットコインマイニング、HPCデータセンター事業に注力し、2027年から2028年に1ギガワット超の稼働を計画している点
- 韓国法人ビットゴー・コリアが外資主導法人として初めて直接VASP登録を取得するなど、アジアでの規制対応も進めている点