分散型取引所(DEX)プロトコルとされているCurveにおいて、veCRV保有者によるガバナンス投票により、リスク管理を担う「yRisk」への権限委託が可決されました。本投票では反対票が入ることなく5億3,690万票の賛成を集め、9月2日に12万5,000 frxUSDおよび56万8,181 CRVの資金提供が実施されています。一方で、yRiskの主要開発者2名が手がけるプロジェクトが過去に960万ドルの不正流出被害を出していた事実が提案書に記載されておらず、リスク管理者の選定プロセスや情報開示のあり方という観点から注目されます。
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反対票ゼロでの可決と資金提供の実施

Curveのガバナンスにおいて、議決権を持つveCRV保有者はyRiskに対する業務委託の提案を支持しました。投票結果は5億3,690万票の賛成を記録し、反対票は投じられませんでした。
この結果を受け、9月2日に正式な権限委託に伴う資金提供が実行されました。提供された資産は、ステーブルコインとされているfrxUSDが12万5,000トークン、CurveのネイティブトークンであるCRVが56万8,181トークンとなっています。
開発者の過去実績と提案書における開示の欠如
yRiskのコントリビューターである2名は、レンディングなどのプロトコルを手がける「Resupply」の主要開発者でもあります。Resupplyは2025年6月にエクスプロイト(脆弱性を突いた攻撃)を受け、960万ドルの損失を出した経緯があります。
しかし、Curveのガバナンスに提出されたyRiskの提案書には、この過去の不正流出に関する事実が記載されていませんでした。プロトコルの安全性を監視するリスク管理チームの選定において、開発者の過去の重大なセキュリティインシデントが開示されていなかった点は、分散型ガバナンスにおけるデューデリジェンスや透明性の観点から懸念材料となり得ると見られます。
ポイント
- CurveのveCRV保有者が、反対票ゼロとなる5億3,690万票の賛成によりyRiskへのリスク管理業務の委託を承認しました。
- 承認に伴い、9月2日に12万5,000 frxUSDおよび56万8,181 CRVの資金拠出が実施されました。
- yRiskの主要コントリビューター2名は、2025年6月にエクスプロイトで960万ドルを失ったResupplyの主要開発者でもあります。
- 過去の巨額流出被害という重要な事実が選任提案書に記載されていなかった点について、プロトコルのリスク審査や開示姿勢の面で注目されます。