暗号資産のオンチェーン調査者であるZachXBT氏が、暗号資産取引所Bybitから不正流出した資金を洗浄していた中国系の犯罪組織に顧客を装って潜入したことを明らかにしました。同氏は調査のために34万9,700 USDC(米ドル連動型ステーブルコイン)を自ら立て替え、北朝鮮の盗難資金が次にどこへ向かうかを事前に通知するブローカーと接触しました。各取引で5%の手数料損失を負いながらも、資金洗浄ネットワークにおける具体的な送金先情報の収集に成功したとされています。国家主導が指摘される大規模不正流出事件の追跡において、民間調査者がリスクを冒して洗浄経路を直接解明した事例として注目されます。
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顧客を装った潜入調査と資金洗浄ブローカーとの接触
オンチェーン調査者として活動するZachXBT氏は、暗号資産取引所Bybitのハッキング事件で流出した資金をマネーロンダリング(資金洗浄)していた中国系シンジケートへ顧客を偽って潜入したと公表しました。Bybitから流出した巨額の暗号資産を巡っては、米連邦捜査局(FBI)などの調査により北朝鮮のサイバー部隊が関与しているとされています。ZachXBT氏は資金洗浄を担うブローカーと直接対話し、取引を重ねることで内部情報の収集を試みました。
34万9,700 USDCの拠出と追跡手法
この潜入過程において、ZachXBT氏は合計34万9,700 USDCの資金を自ら用意して取引を行いました。同氏の説明によると、接触したブローカーとの取引では注文ごとに5%の損失が発生したものの、その対価として北朝鮮の盗難資金が次にどの宛先へ移動する予定であるかといった事前情報を入手できたとしています。暗号資産の不正流出調査において、調査者自身が資金リスクとコストを引き受けることで、ブロックチェーン外で行われる資金洗浄の事前合意や移動ルートを突き止めた点が重要視されます。
ポイント
- ZachXBT氏が顧客を装い、Bybitのハッキング資金を洗浄していた中国系組織への潜入調査を実施しました。
- 調査過程で34万9,700 USDCを自ら立て替え、取引ごとに5%の損失を負担しながらブローカーと取引を行いました。
- 北朝鮮による盗難資金が次にどの経路へ移動するかに関する事前情報を、ブローカーから引き出すことに成功したとされています。
- 国家関与が指摘される巧妙な暗号資産洗浄ネットワークに対し、民間の調査者が実費を投じて直接潜入し実態を可視化した点で注目されます。