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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

米サークルが暗号資産規制案への意見書をSECに提出。適格ステーブルコインの現金扱いや自己資本規制の評価減を2%からゼロに引き下げる方針

米ドル建てステーブルコイン「USDC」を手がける米サークルは、米証券取引委員会(SEC)が提示した暗号資産規制案「レギュレーション・クリプト・アセッツ」に対する意見書を提出したと発表しました。同社は、米国の決済用ステーブルコイン規制法「ジーニアス法(GENIUS Act)」に準拠した適格ステーブルコインを規則上の現金として扱うことや、自己資本規制上の評価減(ヘアカット)をゼロに引き下げることを求めています。同規制案が暗号資産に関わる一定の投資契約の募集枠組みを設けるなか、オンチェーンでの円滑な資金調達や金融機関による活用の環境を整える提案として注目されます。

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監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

ジーニアス法準拠ステーブルコインの現金認定とドル建て評価の要請

サークルは意見書のなかで、ジーニアス法に準拠する決済用ステーブルコインを、規制案302条(b)における「現金」として扱うようSECに求めました。現在の規制案のままでは、ステーブルコインによる調達額が募集上限に算入される一方で、現金での募集に適用される規定を利用できなくなる懸念があり、現金としての位置づけを明確にする必要があると説明しています。

あわせて同社は、米ドルと1対1で償還できる適格なステーブルコインについて、調達額を対応するドル額でそのまま評価するよう提案しました。ブロックチェーン上で受け取ったことだけを理由に、現金以外の資産として別途評価を行う必要がないことの明確化を求めています。さらに、規制案の対象となる取引で購入対価や精算に使用できるステーブルコインをジーニアス法準拠のものに限定し、募集対象となる暗号資産と購入に用いるステーブルコインの法的な扱いを明確に区別することも提案しています。

ブローカーディーラーの自己資本規制における評価減の撤廃

金融機関に関わる制度面では、ブローカーディーラー(証券会社)が自己勘定で保有する決済用ステーブルコインの自己資本規制について見直しを求めました。現在、SEC職員のFAQでは一定の条件を満たす決済用ステーブルコインに対して2%のヘアカット(自己資本を計算する際に資産の評価額から差し引く割合)の適用が容認されていますが、サークルはジーニアス法に準拠した決済用ステーブルコインについて、一定の保護措置を条件にこの割合をゼロに引き下げるよう提案しています。

また同社は、会計上の現金分類や、顧客資産を保護するための準備金制度におけるステーブルコインの取り扱いについても明確化を要請しました。これらの課題については、今回の暗号資産規制案と歩調を合わせつつ、別途対応を進める必要があると指摘しています。

ネットワーク運営の技術的中立性と管理業務の投資契約除外

技術的な要件についてサークルは、特定のネットワーク運営方式やバリデーター(取引検証者)の構成を制度利用の前提条件としないよう要請しました。同社の「アーク(Arc)」のように、利用者には開かれている一方でバリデーターの参加を許可制としているネットワークについても、規制の適用対象に含めるべきだと主張しています。

さらに、ネットワークが稼働した後の保守作業やバリデーターの管理について、証券法上の投資契約に該当するかを判断する基準である「本質的な経営上の努力」には当たらないことを最終規則に明記するよう求めました。技術開発計画の公表に関しても、資産の価格や価値がその取り組みに直接依存すると示さないことなどを条件に、同様の扱いを認めるセーフハーバー(免責条項)を設けることを提案しています。

ポイント

  • サークルがSECの暗号資産規制案に対し、米国の決済用ステーブルコイン規制法「ジーニアス法」に準拠した銘柄を現金として扱うよう求めた点
  • 1対1でドル償還可能な適格ステーブルコインについて、オンチェーンでの受領を理由に別途評価せず、額面通りのドル額として扱う明確化を求めた点
  • ブローカーディーラーが自己勘定で保有する際の自己資本規制上の評価減(ヘアカット)を2%からゼロへ引き下げるよう提案し、機関投資家や仲介業者の参入障壁緩和を目指した点
  • 自社の「アーク」のような許可制バリデーターを含むネットワークへの配慮や、稼働後の保守業務を投資契約の判断基準から除外するよう求め、技術的中立性の確保を重視した点

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