SBI Chilizと東京ヴェルディ、ファントークン導入に向けた共同研究で基本合意

2026年4月15日、SBI Chiliz株式会社とJリーグの東京ヴェルディは、日本国内でのファントークン導入に向けた共同研究に関する基本合意書(MOU)を締結しました。SBI Chilizが日本のJリーグクラブとこのような合意を結ぶのは今回が初めてとなります。欧州の主要クラブで実績のある技術を国内有数の伝統校が導入検討することで、スポーツビジネスにおけるWeb3活用の新たなモデルケースとなる可能性があります。

ファントークンを通じた新たなサポーター体験の創出

SBI Chilizと東京ヴェルディ、ファントークン導入に向けた共同研究で基本合意

今回の合意に基づき、両社はファントークンを活用した具体的な企画の検討を開始します。ファントークンとは、スポーツチームなどが発行するデジタル資産の一種で、保有することでクラブの意思決定に関与したり、限定特典を受け取ったりできるものです。

具体的に検討されている項目には、トークン保有者が参加できる「ファン投票」をはじめ、デジタル特典のプレゼント、試合展開と連動したイベント、さらには現実世界でのアイテム交換などが含まれています。これらの取り組みを通じて、サポーターがより能動的にクラブ活動へ関与できる、新しい形のエンゲージメント構築を目指すと見られます。

世界的な実績を持つChilizとSBIによる国内展開

提携の主体となるSBI Chilizは、SBIデジタルアセットホールディングスと、スポーツ領域のWeb3企業であるChiliz Groupが共同で設立した合弁会社です。

Chiliz Groupは、FCバルセロナやマンチェスター・シティなど、世界70以上の著名なスポーツ組織が参加するファンアプリ「Socios.com」を運営しています。同社はスポーツおよびエンターテインメント分野に特化したブロックチェーンインフラを提供しており、世界的なリーダーシップを持つ企業とされています。今回の提携は、グローバルな成功事例を持つChilizの知見と、SBIグループの国内ネットワークを組み合わせ、日本のスポーツ市場に最適化したファントークンの普及を図る重要な一歩として注目されます。

Jリーグで加速するブロックチェーン技術の実装

Jリーグでは近年、Web3技術を導入する動きが活発化しています。先行事例として、アビスパ福岡は2023年に日本初のスポーツDAO(分散型自律組織)を設立し、2025年には三井住友銀行とWeb3パートナー契約を締結しました。また、ヴィッセル神戸によるNFTチケットの導入や、2026年3月にはガンバ大阪がファンの「貢献」をブロックチェーン上で可視化する実証実験を行うなど、実装フェーズへの移行が進んでいます。

1969年に創設され、日本サッカー界のスター選手を数多く輩出してきた伝統ある名門クラブである東京ヴェルディがこの流れに加わることは、国内スポーツ業界全体のデジタル転換をさらに加速させる要因になると見られます。

ポイント

  • SBI Chilizと東京ヴェルディが、ファントークン導入に向けた共同研究の基本合意(MOU)を締結しました。
  • SBI Chilizにとって、Jリーグクラブとの提携は今回が初めての事例となります。
  • ファン投票やデジタル特典、現実のアイテム交換など、サポーター体験を拡張する具体的な企画が検討されます。
  • 世界70以上のスポーツ組織が活用する「Socios.com」の知見が、日本市場へ本格的に導入される点で注目されます。
  • アビスパ福岡やガンバ大阪などの先行事例に続き、伝統ある名門クラブがWeb3活用に踏み出したことは、業界のデジタル転換における重要な節目といえます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

Pacific Metaマガジン編集部は、ブロックチェーン領域を中心に、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン(ST)、ステーブルコイン、NFTなどのトークン活用を専門とする編集チームです。Web3・ブロックチェーン領域に特化したコンサルティングファームである株式会社Pacific Metaが、国内外41カ国・150社以上のプロジェクトを支援してきた知見をもとに、記事の企画・監修を行っています。

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