CFTCとGemini、2025年の500万ドル和解の解消を裁判所に共同申請

米商品先物取引委員会(CFTC)と、ウィンクルボス(Winklevoss)兄弟が率いる暗号資産取引所Gemini Trust Co.は、2025年に両者間で成立した500万ドルの和解合意を解消することを求めています。CFTCは事後検証の結果、当時の提訴自体が不適切であり、現在の法執行基準では提起されるべきではなかったと判断したとされています。この動きは、米国における暗号資産に対する規制・執行方針の劇的な変化を示す象徴的な出来事として注目されています。

監修:ブロックチェーンマガジン編集部

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和解解消の申請と提訴が不適切とされた背景

CFTCとGeminiは、ニューヨーク南地区連邦地方裁判所に対し、2025年1月に両者が合意した同意命令(和解)を無効化するよう求める共同申し立てを提出したと報じられています。

この訴訟は、Geminiが2017年にビットコイン先物契約のローンチを計画した際、市場操作の困難さについてCFTCに対して虚偽または誤解を招く説明を行ったとして、2022年にCFTCが提訴したものです。Geminiは2025年1月、500万ドルの罰金を支払うことで和解に合意していました。

しかし、CFTCが改めてこの案件を検証した結果、当時の提訴は現行の法執行基準に照らして不適切であり、そもそも提起されるべきではなかったと結論付けたとされています。CFTCは、当時の調査が疑わしい告発者の証言に過度に依存していたこと、Geminiが詐欺の被害者であったにもかかわらず調査対象とされたこと、証拠の妥当性に重大な疑問があったことなど、複数の問題点を認めたと報告されています。

暗号資産に対する米国規制方針のシフト

今回の和解解消の動きは、米国の政治および規制体制の変化が深く関係しているとされています。Geminiが和解に合意した直後の2025年1月にドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が就任し、その後、デジタル資産の支持を掲げるマイク・セリグ(Mike Selig)氏がCFTC委員長に就任しました。

新体制下のCFTCは、暗号資産業界に対する法執行を削減し、業界を支援する方針を明確にしているとされています。今回のGeminiのケースは、この方針転換が過去に一度合意された和解案件の取り消しにまで及ぶという、極めて異例の措置であることを示していると見られます。

裁判所が今回の申請を承認すれば、Geminiは将来的にCFTCへの虚偽説明を禁止する差し止め命令を含む、残るすべての和解義務から解放されることになります。

ポイント

  • 異例の和解解消申請:CFTCとGeminiは、2025年に成立した500万ドルの和解合意を解消するよう裁判所に共同で申し立てました。
  • 過去の提訴を不適切と認定:CFTCは再調査の結果、当時の提訴が不適切であり、現行の法執行基準では提起されるべきではなかったと結論付けたとされています。
  • 規制方針の劇的な転換:トランプ政権への移行やマイク・セリグCFTC委員長の就任に伴い、米国の暗号資産に対する姿勢が厳しい取り締まりから業界支援・法執行の緩和へと大きくシフトしていることを象徴する動きとして注目されます。
  • 今後の影響:裁判所がこの申請を認めれば、Geminiは将来的な差し止め命令を含むすべての和解義務から解放されることになり、業界における規制緩和の強力な先例となる可能性があります。
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