米オンライン証券大手のロビンフッド・マーケッツは2026年6月1日、カナダの暗号資産商品・サービス企業であるワンダーファイの買収を完了したと発表しました。これによりロビンフッドは、カナダの規制された暗号資産市場へ本格的に参入することになります。今回の買収完了は、ロビンフッドの国際的な暗号資産市場への参入戦略における重要なマイルストーンとして位置づけられています。
カナダ市場への本格参入とサービス統合
ロビンフッドは2025年5月にワンダーファイの買収計画を初めて発表していました。ワンダーファイはカナダ国内において、規制を受けている主要な暗号資産取引プラットフォームであるビットバイとコインスクエアを運営しています。
今回の買収完了に伴い、これら二つのプラットフォームはロビンフッドブランドの一部となります。カナダの既存顧客に対しては、今後はロビンフッドのアプリをダウンロードするよう案内される予定です。カナダのユーザーは、カナダドル建て取引において一律0.5パーセントの取引手数料や、ロビンフッドの直感的なユーザーインターフェース、そしてグローバルに展開するインフラを利用できるようになるとされています。
なお、公式発表や報道によると、今回の買収額は約2億5000万カナダドル(全額現金、1株あたり0.36カナダドル)にのぼるとされています。ワンダーファイの株式は、2026年6月2日の取引終了時頃にトロント証券取引所から上場廃止となる予定と報じられています。
国際顧客基盤の拡大と機関投資家向け事業への影響
今回の買収により、ロビンフッドが米国外に保有する預入顧客数は100万人を超える規模に達しました。そのうち約30万人がワンダーファイ経由の顧客であるとされています。
ロビンフッドは、ワンダーファイがこれまでカナダ国内の多くの金融機関と築いてきた提携関係を継続して支援していく方針を示しています。この取り組みは、同社が2025年に行ったビットスタンプ(グローバルな暗号資産取引所)の買収を通じて構築した機関投資家向け事業のさらなる拡大につながると期待されています。
ロビンフッドの暗号資産・国際事業部門のシニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるヨハン・カーブラ氏は、ワンダーファイについて、初心者から上級者まで幅広い暗号資産ユーザーにサービスを提供する規制下のプラットフォーム運営において豊富な経験を有していると言及しています。その上で、カナダにおける同社のミッションを加速させる理想的なパートナーであると述べています。
ポイント
- ロビンフッドがカナダの暗号資産企業ワンダーファイの買収を完了し、カナダの規制された暗号資産市場へ本格参入した点
- カナダの主要プラットフォームであるビットバイとコインスクエアがロビンフッドブランドに統合され、カナダドル建て取引において一律0.5パーセントの低手数料などが提供される点
- 今回の買収によりロビンフッドの米国外の預入顧客数が100万人を突破し、グローバル展開が大きく前進した点
- ワンダーファイがカナダ国内の金融機関と築いてきた提携関係を支援することで、ロビンフッドの機関投資家向け事業のさらなる拡大が期待される点