Humanity ProtocolのHトークンが88パーセント急落 財団メンバーの秘密鍵漏洩が原因か

分散型アイデンティティプロジェクトであるHumanity Protocolのネイティブトークン「H」が、24時間で88パーセント急落しました。この急落は、Humanity Foundation(ヒューマニティ財団)のメンバーの秘密鍵が漏洩し、複数のウォレットから多額の資産が流出するエクスプロイト(不正利用)が発生したことによるものです。創設者のTerence Kwok氏はインシデントを認め、ユーザーに対して安全が確認されるまでブリッジや流動性プールの利用を停止するよう呼びかけています。

秘密鍵の漏洩とトークン価格の大幅な下落

Humanity ProtocolのHトークンが88パーセント急落 財団メンバーの秘密鍵漏洩が原因か

Humanity ProtocolのネイティブトークンであるHは、今回のエクスプロイトの発生を受けて24時間で88パーセント急落し、一時0.072ドル付近の安値を記録しました。この下落により、Hトークンは2025年12月中旬以来の低水準となり、前週に記録した史上最高値からの上昇分がすべて帳消しとなりました。なお、一部の報道では下落幅が90パーセントを超え、安値が0.052ドルに達したとも伝えられています。

オンチェーンアナリストの報告によると、Hトークンを保有する17以上のウォレットから資金が流出しており、被害総額は初期推定の5000万ドルから、最終的には3000万ドル(一部では1900万ドルから3100万ドル)以上に達したとされています。攻撃者は盗み出したHトークンを売却し、イーサリアム(ETH)やBNBに交換しているとされています。

プロジェクト創設者による確認と緊急の対応要請

Humanity Protocolの創設者であるTerence Kwok(テレンス・クオック)氏は、今回のセキュリティインシデントがHumanity Foundationのメンバーが保有する秘密鍵の漏洩に起因するものであることを公に認めました。

Kwok氏は、Humanity Foundationのメンバーの秘密鍵が侵害されたことを検出したと述べ、予防措置として、安全が確認されるまではブリッジや流動性プールとのやり取りを行わないようユーザーに強く要請しています。

プロジェクトチームは、被害の拡大を防ぐためにセキュリティ専門家や取引所のパートナーと協力して対応にあたっており、憶測を排除した検証済みのアップデートを順次共有していくと表明しています。

業界への影響と今後の懸念

今回のインシデントは、スマートコントラクトのバグやプロトコル自体の脆弱性ではなく、個人の秘密鍵管理という運用上のセキュリティ不備が原因であると見られています。暗号資産の分野において、マルチシグ(複数署名)などの安全対策を欠いた単一の秘密鍵への依存が、依然として極めて高いリスクをはらんでいることが改めて浮き彫りとなりました。

Humanity Protocolは、手のひらの静脈などの生体認証やゼロ知識証明を用いて人間を検証する分散型アイデンティティ(DID)プロジェクトとされています。同プロジェクトは2026年6月25日にトークンのアンロックを控えているとされており、今回の急落と信頼性の低下は、今後のプロジェクト運営やトークンエコノミクスに深刻な影響を与える可能性があると見られています。

ポイント

  • 秘密鍵の漏洩によるエクスプロイト:Humanity Foundationメンバーのプライベートキーが漏洩したことで、17以上のウォレットから3000万ドル以上(一部報告では1900万ドルから3100万ドル)の資産が不正に流出したとされています。
  • トークン価格が88パーセント急落:被害発覚後、Hトークンは24時間で88パーセント(約90パーセント)急落し、前週の史上最高値から一転して2025年12月中旬以来の安値水準まで下落しました。
  • 緊急の利用停止呼びかけ:創設者のTerence Kwok氏はインシデントを認め、安全が確認されるまでブリッジや流動性プールの利用を控えるようユーザーに警告しています。
  • 基本的なセキュリティ管理の重要性:プロトコルのバグではなく秘密鍵の管理不備が原因と見られており、Web3業界における鍵管理の重要性が改めて注目されます。
  • トークンアンロック直前の打撃:2026年6月25日に予定されているトークンアンロックを前に発生したこの事件は、プロジェクトの信頼性に重大な影響を及ぼす可能性があります。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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