トランプ氏関連の暗号資産企業がホワイトハウスのUFCイベントでステーブルコインを支給、議会はUAEとの関係を調査

トランプ米大統領の暗号資産事業であるWorld Liberty Financialは、ホワイトハウスで開催された総合格闘技(UFC)のイベントにおいて、自社が発行するステーブルコイン(米ドルなどの法定通貨に価値が連動するように設計された暗号資産)「USD1」で25万ドル相当のボーナスを選手に支給しました。一方で、米国議会は同社の株式の49パーセントを保有するアラブ首長国連邦(UAE)の事業体との関係について、利益相反や国家安全保障上の懸念から調査を行っています。大統領個人のビジネスと公的なイベント、そして外国資本の関与が交錯するこの出来事は、業界や政治の枠を超えて注目を集めています。

ホワイトハウスのUFCイベントで自社ステーブルコインを支給

トランプ氏関連の暗号資産企業がホワイトハウスのUFCイベントでステーブルコインを支給、議会はUAEとの関係を調査

2026年6月14日、ワシントンD.C.のホワイトハウス南庭において、UFCのイベント「UFC FREEDOM 250」が開催されました。トランプ氏が共同設立した暗号資産事業「World Liberty Financial」はこのイベントの公式スポンサーを務め、優秀なパフォーマンスを見せた選手に贈られるボーナスプールに25万ドルを提供しました。

このボーナスは、同社が発行する米ドル連動型のステーブルコイン「USD1」で直接支払われました。USD1は2025年3月のローンチ以降、時価総額(市場規模)が50億ドル以上に急成長しているとされており、今回のイベントを通じてさらなる普及を狙ったものと見られます。

議会によるUAEとの関係および利益相反の調査

今回のプロモーションが行われる一方で、米国議会はWorld Liberty Financialの所有構造に対する調査を進めています。

報道によると、トランプ氏の大統領就任直前に、UAEの国家安全保障顧問を務めるタフヌーン・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン氏に関連する事業体が、同社の株式の49パーセントを5億ドルで取得する契約を秘密裏に結んだとされています。

議会は、現職大統領の暗号資産企業を外国政府高官が実質的に約半分所有していることによる、潜在的な利益相反や国家安全保障上のリスクを問題視しています。さらに、この投資が米国の対外政策や技術輸出規制に影響を与えた可能性についても調査の対象となっています。

これに対し、ホワイトハウスの広報担当者は利益相反の存在を否定しており、トランプ氏の資産は子供たちが管理する信託に預けられているため問題はないと主張しています。

ポイント

  • トランプ氏の暗号資産事業「World Liberty Financial」が、ホワイトハウスで開催されたUFCイベントで、自社ステーブルコイン「USD1」により25万ドル相当のボーナスを支給しました。
  • USD1は2025年3月のローンチ以来、時価総額50億ドル以上に急成長しているステーブルコインであり、今回のホワイトハウスでのイベント露出により、実用性と認知度の向上を図ったと見られます。
  • 一方で、米国議会は同社の株式49パーセントを保有するUAE政府高官関連の事業体との不透明な関係について、利益相反や国家安全保障上のリスクの観点から本格的な調査を行っています。
  • 大統領個人の暗号資産ビジネスが、公的な場や国家の外交・技術政策と密接に関連している現状は、Web3業界における規制や政治的倫理の議論において極めて重要な事例として注目されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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