ソラナ・カンパニーとソラナ財団、カザフスタンの巨大都市「アラタウ・シティ」のブロックチェーンインフラ構築に向け覚書を締結

米ナスダック上場のデジタル資産トレジャリー(暗号資産などのデジタル資産を企業の資産として保有・管理する事業)企業であるソラナ・カンパニーと、ソラナ財団が、カザフスタンで計画されているスマート巨大都市「アラタウ・シティ」のブロックチェーンおよび暗号資産インフラ構築を支援する覚書(MOU)を締結しました。アラタウ・シティは、中央アジアにおけるデジタル資産やフィンテック、ブロックチェーン活動の国際的なハブを目指しています。国家規模のメガシティ構想に、最初からブロックチェーン技術や暗号資産決済を組み込む取り組みとして、実社会におけるWeb3技術の社会実装やエコシステム拡大の観点から重要視されています。

提携の背景と「アラタウ・シティ」のスマートシティ構想

ソラナ・カンパニーとソラナ財団、カザフスタンの巨大都市「アラタウ・シティ」のブロックチェーンインフラ構築に向け覚書を締結

2026年6月に中国の深圳および香港で開催された投資誘致イベント「アラタウ・シティ・ロードショー」において、ソラナ・カンパニーとソラナ財団は、カザフスタンの新計画都市アラタウ・シティとの間で、ブロックチェーンインフラの構築や普及を推進するための覚書を締結しました。このロードショー期間中には、合計で30件の協力合意が結ばれ、その投資可能性は60億ドル(約9,755億円)超にのぼるとされています。

アラタウ・シティは、2024年5月にカザフスタンのカシムジョマルト・トカエフ大統領が構想を明らかにした都市開発プロジェクトです。完全に統合されたスマートシティを目指しており、人工知能、デジタルID、ブロックチェーン技術が当初から組み込まれて建設される計画です。また、低空飛行機やロボタクシー、自律型ドローンによる都市交通が導入され、経済活動は水素エネルギーによって支えられるという、未来的な青写真が描かれています。

ソラナ・カンパニーとソラナ財団が担う役割

今回の提携により、ソラナ・カンパニーは「デジタル資産の財務管理」「ブロックチェーン・インフラ」「機関投資家や企業によるブロックチェーン導入の加速」「プラットフォーム開発」の4つの分野において、技術的な助言や支援を行います。

さらに、ソラナ・カンパニーは同市内に設置される特別経済区「アラタウ・クリプト・クラスター」の開発にも関与する予定です。このクラスターは、日常的な決済に暗号資産を利用することが認められる試験区域となる計画です。

一方で、ソラナ財団もアラタウ・シティと独自の覚書を交わしています。ソラナ財団は、同市のイノベーション・ゾーン構築に向けた戦略的パートナーとなり、デジタルインフラの整備やアーリーステージ(初期段階)のテクノロジー企業のインキュベーション(育成支援)、現地のブロックチェーン人材教育の支援などを行うとされています。

カザフスタンにおけるソラナ・エコシステムの拡大と直面する課題

今回の提携は、カザフスタンにおけるソラナ・エコシステムの存在感をさらに高めるものと見られます。カザフスタンはすでに2025年、首都アスタナにおいてソラナ財団とともに中央アジア初となる「ソラナ経済特区」を立ち上げています。また、カザフスタン証券取引所(KASE)では初のソラナETF(上場投資信託)が上場されたばかりであり、規制下において投資家がソラナ(SOL)への投資機会を得られる環境が整いつつあります。

しかし、この壮大なプロジェクトの実現には、法制度や物理的なインフラの面で課題も指摘されています。カザフスタン国立銀行と金融監視庁は、暗号資産を基盤とする経済を支えるために必要となる憲法改正について懸念を示していると報じられています。また、現在のアラタウ・シティの住民は、ガスや水道、電力、インターネット接続といった基本的なインフラの不足に直面しているとの報道もあり、理想的な未来都市の実現に向けた現実の開発はまだ初期段階にあるとされています。

ポイント

  • ナスダック上場のソラナ・カンパニーとソラナ財団が、カザフスタンの計画都市「アラタウ・シティ」とブロックチェーンインフラ構築に関する覚書を締結しました。
  • アラタウ・シティは投資規模60億ドル超の巨大スマートシティプロジェクトであり、日常決済に暗号資産が使える特別経済区「アラタウ・クリプト・クラスター」の設置が計画されています。
  • ソラナ・カンパニーはデジタル資産財務管理やインフラ構築を支援し、ソラナ財団はイノベーション・ゾーンの開発や人材教育を支援します。
  • カザフスタンではすでにソラナ経済特区の設置やソラナETFの上場が行われており、同国におけるソラナ・エコシステムの存在感がさらに高まっています。
  • 一方で、暗号資産経済を支えるための法整備への懸念や、現地の基本的なインフラ不足など、実現に向けた現実的な課題も残されています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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