米国証券取引委員会(SEC)が、早ければ今月中にも暗号資産のスタートアップや資金調達を容易にするための新たな規制案を提示する予定であることが明らかになりました。更新されたSECの規制アジェンダによると、通称「Reg Crypto(レギュレーション・クリプト)」または「Crypto Safe Harbor(仮想通貨セーフハーバー)」と呼ばれる主要な規則の策定が短期的な優先事項として位置づけられています。この動きは、米国の暗号資産分野における法的な明確性を高め、企業のコンプライアンス(法令遵守)負担を軽減する重要な一歩となる可能性があります。
規制アジェンダの更新と「Reg Crypto」の提案
SECが新たに更新した規制アジェンダにより、暗号資産に関連する重要な規則の策定プロセスがまもなく開始される見通しとなりました。この規則案は、早ければ今月中(2026年7月)にもパブリックコメント(意見公募)のために公開される予定であることが示されています。
この規制案は「Reg Crypto」とも呼ばれ、暗号資産のスタートアップ企業が直面している証券法上の遵守負担を軽減し、資金調達活動をより円滑に行えるようにすることを目的としています。
開発者の支援とセーフハーバーの確立
今回提案される規制案には、暗号資産の投資契約を立ち上げる開発者を対象とした、一時的な登録免除の創設が含まれているとされています。また、一定額までの資金調達を許容する仕組みや、プロジェクトの分散化を進める中で発行者が経営的な関与を減らしていく際、証券規制の適用を一時的に猶予する「セーフハーバー(安全港、一定の条件を満たせば規制適用を免除する措置)」の確立も盛り込まれているとされています。
これまで米国の暗号資産スタートアップにとって、証券法への準拠は事業展開における大きな課題となっていました。この新しいアプローチは、スタートアップが法的なリスクを抑えながらイノベーションを推進するための、より明確な道筋を提供するものとして注目されています。
今後のスケジュール
更新された規制アジェンダによれば、この規則案は今月中にパブリックコメントのためにリリースされる予定です。現在はホワイトハウスの情報・規制問題局(OIRA、行政府の規制案を審査する機関)において審査が行われている段階とされています。今後、パブリックコメントを通じて業界関係者や一般からの意見が募集され、そこでの議論を経て最終的な規則が策定されることになります。
ポイント
- 米SECが、暗号資産スタートアップの資金調達や事業立ち上げを容易にするための新たな規則「Reg Crypto」を早ければ今月中にも提案する予定です。
- 開発者に対する一時的な登録免除や、一定額の資金調達の許可、経営上の関与を段階的に減らす発行者向けの「セーフハーバー」措置の確立などが盛り込まれているとされています。
- この規則案は、長らく業界から求められていた法的な明確性をもたらし、スタートアップのコンプライアンス負担を軽減する可能性がある点で注目されます。
- 規則案は今月中にパブリックコメントのために公開され、業界関係者からの意見募集が行われる見通しです。