米決済大手Stripe傘下のウォレットインフラプロバイダーであるPrivyと、Solanaのインフラ企業であるJito Labsが、Solanaブロックチェーンにおけるトランザクションの処理を向上させるツール「FullSend」を共同開発しました。このツールは、Privyウォレットで署名されたすべてのトランザクションを、現在のSolanaブロック構築リーダーに直接かつ自動的にルーティングする仕組みです。これにより、ネットワーク混雑時におけるトランザクションの遅延や処理落ちを防ぎ、より確実なトランザクションの実行が可能になるとされています。
PrivyとJitoによる「FullSend」の共同開発
Stripe傘下のPrivyとJitoは、Solanaのトランザクション取り込み(インクルージョン)ツール「FullSend」を共同開発しました。FullSendは、Privyウォレットで署名されたすべてのトランザクションを、現在のSolanaのブロック構築リーダーに直接自動的にルーティングすることで機能します。
海外メディアの報道によると、このツールはすでに本番環境で稼働しており、数百万件のトランザクションにおいて非常に高い信頼性を達成しているとされています。また、FullSendはPrivyのウォレットインフラの内部で動作するため、開発者がカスタムのルーティングロジックを実装する必要はなく、外部所有アカウントや埋め込み型ウォレットを問わず自動的に適用されると報じられています。
技術的な背景と処理の高速化
通常のSolanaネットワークでは、ウォレットから送信されたトランザクションはRPC(Remote Procedure Call:リモートプロシージャコール)ノードを経由してネットワーク全体にブロードキャストされます。このプロセスには一定の時間を要し、特にネットワーク混雑時にはトランザクションが破棄されたり大幅に遅延したりする原因となります。
FullSendは、Jitoの低遅延ネットワークやブロックエンジンを活用することで、このRPCノードを経由する仕組みを回避します。報道によると、これにより従来の約200ミリ秒かかっていたトランザクションの遅延が、50ミリ秒にまで短縮されるとされています。さらに、ボットによるフロントランニングやサンドイッチ攻撃といった、MEV(最大抽出可能価値:バリデータ等がブロック内のトランザクション順序を操作して得る利益)に関連するセキュリティリスクを回避する機能も備えているとされています。
Web3ビジネスへの影響と重要性
この出来事は、Web3アプリケーションを開発・運営するビジネスパーソンにとって、ユーザー体験を大幅に向上させる重要な動きであるとされています。従来、Solanaでのトランザクション送信は、優先手数料の設定や適切なエンドポイントの選択など、開発者やユーザーにとって複雑な判断を伴うものでした。FullSendの導入により、これらの複雑な要素を意識することなく、高速で確実なトランザクション処理が可能になるとされています。
また、大手決済企業Stripeの傘下であるPrivyが、Solanaの主要インフラを担うJitoと共同でこのようなツールを開発したことは、ブロックチェーン技術の実用性と信頼性を高め、より一般的なアプリケーションへの統合を加速させる可能性の観点からも注目されています。
ポイント
- Stripe傘下のPrivyとJitoが、Solanaのトランザクション取り込みツール「FullSend」を共同開発しました。
- Privyウォレットで署名されたトランザクションを、現在のSolanaブロック構築リーダーへ直接自動的にルーティングする仕組みです。
- 通常のRPCノードを経由するプロセスを回避することで、トランザクションの遅延を大幅に削減し、処理の確実性を高めるとされています。
- フロントランニングなどのMEVリスクを防止する機能を備え、セキュリティ面でもユーザーを保護するとされています。
- 開発者が個別のルーティングロジックを実装する必要がなく、インフラ側で自動的に最適化されるため、ユーザー体験の向上に貢献する点で注目されます。