SBIホールディングスと、レイヤー1ブロックチェーンであるソラナの運営・支援を主導するソラナ財団は、日本発のオンチェーン金融市場の創出に向けた戦略的提携を開始すると発表しました。この提携の一環として、ソラナ財団はSBIホールディングスと三井住友フィナンシャルグループが株主を務めるSBI R3 Japanに参画します。同社は今後、SBI Solana Global株式会社(仮称)へと商号を変更する予定です。本提携は、日本の豊富な金融資産と整備された法制度をソラナのグローバルネットワークに接続し、国内市場を世界の流動性と直結させることを目指しています。
提携の背景とオンチェーン金融市場の創出
オンチェーン金融とは、金融資産の発行、流通、決済がブロックチェーン上で完結する仕組みを指します。
今回の提携の最大の意義は、日本の豊富な金融資産と、世界に先駆けて整備された法制度をソラナのグローバルネットワークに直接接続することにあります。これにより、国内市場を世界の流動性と直結させることが可能になると説明されています。両社は、日本をアジアにおけるオンチェーン金融の中核拠点へと発展させる狙いを持っています。
なお、ソラナ財団が参画するSBI R3 Japanは、SBIホールディングスと米国のフィンテック企業R3などによって設立され、分散型台帳技術の推進を行ってきた企業とされています。
新会社が展開する5つの事業領域
新会社となるSBI Solana Globalは、ソラナ上での展開を前提に、以下の5つの領域で事業を進める予定です。
1. ステーブルコインの発行・流通支援
円建てステーブルコインであるJPYSCをはじめとするステーブルコインの発行や流通を支援します。なお、JPYSCはSBIホールディングスとStartale Groupが共同開発し、SBI新生信託銀行が発行する日本初の信託型円建てステーブルコインとされており、すでに38億円相当が発行されている実績があります。
2. トークン化現実資産の組成・流通支援
社債、コマーシャル・ペーパー(企業の短期資金調達のための証券)、ファンド、不動産などの現実資産(RWA)をトークン化し、その組成と流通を支援します。
3. クロスボーダー決済基盤の構築
国境を越えた決済を行うための基盤構築を目指します。
4. 機関投資家向けオンチェーン金融サービスの提供
機関投資家を対象とした、ブロックチェーン上での金融サービスを提供します。
5. 次世代決済インフラの開発
AIエージェント時代を見据えた、新しい決済インフラの開発を進めます。
国内資産の海外接続に向けたこれまでの取り組み
SBIグループは、これまでにもSBI証券や大和証券などによるセキュリティ・トークン(ブロックチェーン上で発行されるデジタル証券)のクロスボーダー取引実証を進めるなど、国内資産を海外へ接続する取り組みを行ってきました。
本提携を通じて、両社は日本市場を起点に、アジアおよびグローバル市場とのシームレスな連携をさらに推進していくとしています。
ポイント
- SBIホールディングスとソラナ財団が、日本発のオンチェーン金融市場創出に向けた戦略的提携を発表しました。
- ソラナ財団がSBI R3 Japanに参画し、同社はSBI Solana Global株式会社(仮称)に商号変更する予定です。
- 日本の豊富な金融資産と法制度をソラナのネットワークに接続し、国内市場を世界の流動性と直結させることを目指します。
- 円建てステーブルコインであるJPYSCの発行支援や、現実資産のトークン化、クロスボーダー決済など5つの主要領域で事業を展開する計画です。
- 日本をアジアにおけるオンチェーン金融のハブとして発展させ、グローバル市場とのシームレスな連携を推進する点で注目されます。