ナスダック上場企業のハイペリオン・ディファイ(Hyperion DeFi)は、スキュー・テクノロジーズ(Skew Technologies)との提携を発表し、無期限先物取引に特化したレイヤー1ブロックチェーン「ハイパーリキッド(Hyperliquid)」上で機関投資家向けの市場支援に乗り出すことを明らかにしました。同社は「HIP-3」フレームワークを活用し、50万HYPEトークンを投入します。この取り組みは、機関投資家マネーの獲得を狙うとともに、HYPEトークンの実用性を高める新たなユースケースとして注目されています。
50万HYPEの投入とHAUS契約の仕組み
ハイペリオン・ディファイは、今回の提携において「HYPE Asset Use Service(HAUS)」と呼ばれる仕組みを用いて契約を締結しました。この契約に基づき、同社は50万HYPEトークンを投入します。
なお、投入される資金の価値については、提供された国内の情報源において「約34億円相当」という記述と、当時のHYPE価格(約148ドル)から換算した「約7400万ドル(約110億円相当)」という記述が混在しています。また、海外メディアの報道では約3359万ドル(約50億円相当)と報じられている事例もあり、正確な評価額の算出には幅がある点に留意が必要です。
この提携契約により、ハイペリオン・ディファイはスキュー・テクノロジーズの株式を取得するほか、同社が提供する市場上場サービスから発生する収益の一部を受け取る権利を得ます。この収益には、固定報酬と市場の拡大規模に応じた成果報酬の両方が含まれるとされています。
機関投資家の参入を支える「HIP-3」フレームワーク
今回の提携は、ハイパーリキッドの「HIP-3」フレームワークに準拠して行われます。ハイパーリキッドは、無期限先物取引(期限の定めがない先物契約の取引)に特化したレイヤー1ブロックチェーンとされています。
HIP-3フレームワークでは、開発者がHYPEトークンを保証金(ボンド資本)として預け入れることで、誰でも独自の無期限先物市場を立ち上げることができます。
両社が提供するサービスは、機関投資家がハイパーリキッド上で自ら独自の無期限先物市場を立ち上げるプロセスを支援することを目的としています。ハイペリオン・ディファイのCEOであるヒョンス・ジョン氏は、世界中のプロジェクトから、ハイパーリキッドのインフラを利用して新たな市場を立ち上げたいという需要を継続して受けてきたと述べており、この仕組みが機関投資家の需要に応える受け皿になると見られます。
HYPEトークンのユースケース拡大と業界への影響
この取り組みは、ハイパーリキッドのネイティブトークンである「HYPE」のユーティリティ(実用性)を広げる上でも重要な意味を持ちます。
これまでHYPEは主にステーキング(トークンを保有・ロックしてネットワークの維持に貢献し、報酬を得る仕組み)に利用されてきましたが、HIP-3の活用により、市場開設時の担保資産としても利用されるようになります。これにより、トークンの新たなユースケースが創出され、エコシステム全体の活性化につながると期待されています。
ナスダック上場企業が巨額のトークンを投入して機関投資家向けのインフラを支援することは、Web3市場における機関投資家マネーの獲得競争をさらに激化させる可能性があります。
ポイント
- ナスダック上場企業のハイペリオン・ディファイがスキュー・テクノロジーズと提携し、ハイパーリキッド上で機関投資家向けの無期限先物市場を支援します。
- 提携にあたり50万HYPEトークンが投入され、契約は「HYPE Asset Use Service(HAUS)」に基づいて行われます(※投入資金の評価額については約34億円から約110億円まで、情報源により記述に幅があります)。
- ハイパーリキッドの「HIP-3」フレームワークを利用し、HYPEトークンを保証金として預け入れることで、機関投資家が独自の市場を容易に立ち上げられる環境を整えます。
- HYPEトークンに「市場開設の担保資産」という新たなユースケースが加わることで、トークンの実用性と価値の向上が期待されます。
- 上場企業によるインフラ支援を通じて、DeFi分野における機関投資家マネーの流入がさらに促進される可能性があります。