米半導体大手NVIDIAのベンチャーキャピタル部門であるNVenturesが、暗号資産に親和的なフィンテック企業Revolutの株式を約1億9,600万ドル(約1億9,590万ドル)相当保有していることが、英国の提出書類から明らかになりました。両社はこれまで出資の具体的な規模を公表していませんでしたが、今回の書類によってその投資規模が示唆された形です。Revolutは現在、さらなる評価額の向上を目指して成長を続けており、AIや暗号資産分野での両社の連携にも注目が集まっています。
英国の登記書類から明らかになった投資規模
英国の企業登記局(Companies House)に提出された確認書(confirmation statement)によると、NVIDIAのベンチャーキャピタル部門であるNVentures LLCとみられる組織が、Revolutの株式141,834株を保有していることが判明しました。
この株数は、2025年11月に実施された資金調達ラウンドの発行価格(1株あたり約1,380ドル)に基づくと、約1億9,590万ドル(約1億9,600万ドル)に相当するとされています。
この資金調達ラウンドにおいて、Revolutの評価額は750億ドルとされ、CoatueやFidelityなどの大手投資企業が主導しました。当時、RevolutはNVIDIAからの出資を受け入れたことや、AI(人工知能)分野などでの協力を深めることを公表していましたが、具体的な出資額や保有株数については明らかにしていませんでした。
急成長を遂げるRevolutの企業価値と今後の展望
Revolutは、決済や外国為替、暗号資産取引などのサービスを提供するフィンテック企業です。
同社の業績は急速に拡大しており、2024年の売上高は前年比72パーセント増の40億ドル、税引前利益は149パーセント増の14億ドルに達したとされています。
一部の報道によると、Revolutは既存株主や従業員が保有する株式を売却するセカンダリーセールを検討しており、その際の評価額は1,150億ドルに達する可能性があるとされています。同社の最高経営責任者(CEO)であるNik Storonsky氏は、2028年より前の新規公開株(IPO)を否定しているため、こうした株式売却が初期の投資家や従業員にとっての換金手段となっている模様です。
ライセンス獲得と暗号資産分野への展開
Revolutは、世界中で暗号資産サービスを積極的に展開しています。
英国においては、2026年3月に完全な銀行ライセンスを取得したほか、米国でも銀行ライセンスの申請を進めているとされています。
さらに同社は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ仮想通貨規制局(VARA)から、暗号資産サービスプロバイダー(VASP)ライセンスの暫定承認(in-principle approval)を取得したと報じられています。これにより、UAEの規制下で暗号資産の仲介や取引サービスを提供する準備が進められており、暗号資産市場における同社のプレゼンスはさらに高まるものと見られます。
ポイント
- NVIDIAのVC部門であるNVenturesが、Revolutの株式約1億9,600万ドル相当を保有していることが英国の登記書類から示唆されました。
- この投資は、Revolutの評価額が750億ドルとされた2025年11月の資金調達ラウンドを通じて行われたとみられています。
- RevolutはAI分野においてNVIDIAとの連携を深める方針を示しており、技術的な相乗効果が期待されます。
- Revolutは現在1,150億ドルの評価額での株式売却を検討していると報じられており、企業価値のさらなる向上が見込まれています。
- 完全な英国銀行ライセンスの取得やドバイでの暗号資産関連ライセンスの暫定承認など、Revolutのグローバルな規制対応と事業拡大が進んでいます。