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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

金融安定理事会がG20にステーブルコイン監督の連携強化を要請。危機時の対応準備や監視指標の整備を求める方針

金融安定理事会(FSB)は10月12日、G20の財務相および中央銀行総裁に対し、ステーブルコインの監督における国際的な連携を強めるよう求めました。2026年半ば時点で市場規模が約3000億ドルに達する中、国境を越えた流通に対して各国の制度整備や当局間の協力体制が追いついていない現状が指摘されています。発行体の破綻時における対応体制の構築や、金融システムへのリスク波及を防ぐための国際的な協調が求められる点で、Web3業界における規制環境に直結する重要な動きとなります。

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監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

国境を越える流通の実態把握と金融システムへの影響懸念

FSBが公表した分析資料によると、ステーブルコインの市場規模は2026年半ば時点で約3000億ドル(約47兆4000億円、1ドル=158円換算)に達しています。このうち金額ベースで99%が米ドルに連動しており、主に暗号資産(仮想通貨)の取引に利用されている状況です。

監督上の大きな課題として挙げられているのが、国境を越えて流通する実態の把握が困難である点です。発行体が保有者の所在や換金要求がどこで生じるかを把握できていないケースがあり、取引記録からだけでは利用目的や保有者の国・地域を特定しにくいとされています。さらに、データ提供会社によって集計方法が異なる点も課題となっています。

また、仮に換金要求が急増した場合には、裏付け資産の売却などを通じて銀行や金融市場全体に影響が及ぶ恐れがあると指摘されています。

各国の規制格差と当局に求められる対応課題

FSBは10月8日付の議長書簡において、各国の規制整備の速度には差があり、国境を越えた当局間の協力も初期段階にとどまっていると言及しました。多くの国や地域において、海外で発行されたステーブルコインの扱いや、危機発生時にどの当局が対応を行うかが明確になっていないと見られます。

規制の差異については国際決済銀行(BIS)の総裁も4月20日の講演で警告しており、各国の制度の違いが市場の分断や規制の抜け道につながるリスクが懸念されていました。

こうした背景からFSBは、2023年にまとめた勧告に沿って各国の規制の実効性をそろえることが不可欠であると強調しています。今後の課題として、監督当局間での情報共有や発行体の経営難・破綻への対応準備を挙げたほか、保有状況、換金、準備資産の地理的な分布などを監視するための指標整備を検討する方針を示しました。

ポイント

  • 金融安定理事会(FSB)がG20に対し、ステーブルコインの監督における国際連携と情報共有の強化を要請した点で注目されます。
  • 市場規模が約3000億ドルに達する一方、国境を越えた保有者の特定が難しく、換金急増時の裏付け資産売却が銀行や金融市場に影響を与える恐れがあります。
  • 各国における規制整備の速度差により、市場の分断や規制の抜け道が生じるリスクが課題となっています。
  • 発行体の経営破綻への対応準備や、準備資産の地理的分布などを監視する新たな指標の整備が今後の課題として挙げられています。

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