スウェーデンの中央銀行であるリクスバンクが、議員らに対してデジタル・クローナ(中央銀行が発行するデジタル通貨)の導入に向けた法整備の準備を進めるよう勧告しました。同行はその理由として、外貨建てステーブルコインの普及や、自国の決済インフラの将来に対する懸念を挙げています。欧州中央銀行(ECB)がデジタル・ユーロの導入計画を着実に進めるなか、独自通貨を持つスウェーデンにおいてもデジタル通貨の検討が再び加速する形となり、今後の決済市場における主権維持の観点から注目されます。
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外貨建てステーブルコインの台頭と国内決済への危機感
リクスバンクが議員らに準備を求めた背景には、外貨建てステーブルコインの利用拡大に対する懸念があります。特に米ドルなどに連動する民間主導のステーブルコインが普及した場合、国内の決済環境において自国通貨クローナの利用基盤が圧迫される可能性があると捉えられています。キャッシュレス化が先行する同国において、主権を担保した公的なデジタル決済手段をあらかじめ整えておくことが、将来的な決済システムの安定に欠かせないという判断に至っています。
デジタル・ユーロ進展に伴うCBDCの再検討
今回の動きは、欧州中央銀行(ECB)がデジタル・ユーロの開発・実用化に向けた歩みを進めている状況と密接に連動しています。周辺地域での公的デジタル通貨の導入が現実味を帯びるなか、スウェーデンも自国のデジタル・クローナについて再考を迫られています。公表資料などによると、仮に最終的な発行を見送る場合であっても、導入には法制面の整備や複数年の準備期間が必要となるため、今から法的な準備に着手しておくべきであると中銀は提言しているとされています。
ポイント
- スウェーデン中央銀行が議員らにデジタル・クローナ導入に向けた法整備の準備を正式に勧告した点。
- 外貨建てステーブルコインの台頭が国内決済や通貨主権に与える影響を警戒している点。
- 欧州中央銀行(ECB)のデジタル・ユーロ計画が進展したことで、周辺国として独自CBDCの検討を急ぐ必要性が高まっている点。