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ブロックチェーン総研by Pacific Meta

日本免税とUPBONDが免税還付でJPYCの提供を開始へ。11月1日のリファンド方式移行に合わせて実用化する方針

免税手続きサービスを提供する日本免税とウォレット基盤開発のUPBONDは2026年10月29日、自社の免税還付サービス「JapanRefund」において、日本円建てステーブルコイン「JPYC」による還付を11月1日に開始すると発表しました。この開始日は、訪日外国人旅行者が店頭で税込価格を支払い、出国時の税関確認後に消費税相当額が還付される「リファンド方式」へ制度が切り替わる日にあたります。本取り組みではアバランチ(Avalanche)のC-Chainを活用し、従来のクレジットカード返金や国際送金における手数料コストや個人情報管理の負担といった課題の解消を目指します。新制度への移行に合わせ、ブロックチェーンと電子決済手段を社会的なインフラ業務へ組み込む試みとして注目されます。

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監修:ブロックチェーン総研編集部

株式会社Pacific Metaが運営する編集チームです。ステーブルコイン、RWA(リアルワールドアセット)、セキュリティトークン、NFTなどのトークン活用や、オンチェーン金融、AI×ブロックチェーン領域の事業開発・実装、暗号資産の基礎知識と国内取引所の使い方まで、ブロックチェーン事業の支援で得た知見をもとに記事の企画・執筆・監修を行っています。編集部や運営会社の詳細は公式サイトと編集方針をご覧ください。

リファンド方式への制度移行とステーブルコイン活用の利点

11月1日から運用が始まるリファンド方式は、免税品の国内での不正転売を防ぐために導入される制度です。旅行者は免税店で消費税込みの価格で購入手続きを行い、出国時に税関で購入品の国外持ち出しが確認された後に還付金を受け取ります。

従来の還付手段であるクレジットカード返金や銀行振込では、店舗側が返金先のカード番号や口座情報を取得・管理する必要があり、情報漏えいリスクや業務負担が生じていました。また、カードの解約や番号変更によって返金不能になるトラブル、着金までに数週間を要する点、さらにカード会社や送金事業者の仲介手数料が差し引かれて旅行者から内訳が見えにくくなる点も課題とされていました。

JPYCを活用したモデルでは、税関での確認と同社での照合処理を終えた後、旅行者のウォレットへ直接還付金が送られます。店舗側が顧客の金融情報を扱う必要がなくなり、カード解約等に起因する返金トラブルも防止できるとされています。ブロックチェーン上で直接送付されるため、仲介経路で発生する手数料を抑えられる利点もあります。さらに、JPYCの発行、移転、償還の履歴がオンチェーンに残るため、取引の追跡性が確保され、不正受給やマネーロンダリングの抑止につながると説明されています。受け取った旅行者は、資金決済法上の電子決済手段に分類されるJPYCをデジタルの円として保有して次回来日時の消費に充てられるほか、米ドル建てステーブルコインであるUSDCなどの外貨建てステーブルコインへ交換することも可能です。

アバランチ活用のシステム体制と自治体連携の展開

本サービスの提供において、日本免税は免税および還付業務全般を担当し、UPBONDは受取用ウォレットの作成と認証、還付システムと送金機能の連携、送金状況の確認に対応します。旅行者は専用アプリを別途用意せずとも普段利用しているWeb3ウォレットで受け取りが可能で、ウォレットを未所持の場合でも受取先の準備から受け取りまで進められる設計となっています。基盤となるブロックチェーンには、アバランチのC-Chainが利用されます。

日本免税は2023年10月に設立されたスタートアップで、店舗に代わって国税庁へ購入記録情報を送信する承認送受信事業者でもあります。同社は奈良県や函館市と協定を結び、還付金を地域の消費に循環させる取り組みを進めています。今後はUPBONDの「Agentic Wallet」に免税還付機能を追加し、チャット形式で還付状況を確認できるようにする計画で、提供時期は別途公表される予定です。

なお、政策面では井林辰憲国土交通大臣が10月21日の衆議院国土交通委員会において免税還付へのステーブルコイン活用の検討に言及しましたが、特定銘柄の採用や導入時期は明らかにされていません。日本免税とUPBONDも、こうした政府内の議論が本サービスに対する政府の採用や推奨を示すものではないと説明しています。

ポイント

  • 11月1日の免税リファンド方式への制度変更に合わせて、日本免税とUPBONDがアバランチのC-Chain上でJPYCによる還付を実用化する点
  • 店舗がカード番号や口座情報を保持せずに済み、仲介手数料の削減やオンチェーンでの取引追跡による不正防止が期待される点
  • 還付されたJPYCは次回来日時の買い物に再利用できるほか、オンチェーンでUSDCなどの外貨建てステーブルコインへの交換も可能である点
  • 奈良県や函館市との自治体連携を通じた地域消費の促進や、UPBONDのAgentic Walletとの機能連携が予定されている点

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