Coinbaseが支援するイーサリアムのレイヤー2ネットワークであるBaseは、2026年6月25日に発生した約2時間にわたるブロック生成停止障害から復旧しました。障害の原因はコンセンサス上の問題による無効なブロックの生成と特定され、チームによる迅速な復旧作業が行われました。このトラブルは大型アップグレードであるBerylの実施直前に発生したものの、アップグレード自体は予定通りに有効化されています。今回の出来事は、急速に成長するレイヤー2インフラの運用と、障害発生時の迅速なガバナンス対応の重要性を示す事例となっています。
ブロック生成停止の経緯と迅速な復旧対応
2026年6月25日16時03分(UTC:協定世界時)、Baseのメインネットにおいてブロック生成が不健全な状態にあることが公表され、調査が開始されました。その後、16時52分には問題のある特定のブロックが後続のブロック生成を阻害していることが確認され、復旧に向けた対応が進められました。
Baseチームの調査によると、障害はブロック47806542以降で発生しており、コンセンサス(合意形成)上の問題により無効なブロックがシーケンス(順序付け)されたことが原因とされています。これにより後続のブロックが生成できなくなる事態に陥りましたが、17時51分には新規ブロックのシーケンスが再開されました。同日17時58分には健全なブロック構築が回復し、エコシステム全体のインフラが正常に同期を再開したことが確認されています。現在、ネットワークは安定して稼働しており、チームは再発防止に向けた根本原因分析(RCA)の公表を予定しています。
直後の大型アップグレードBerylは予定通り実施
今回のシステム障害は、Baseにとって重要な節目となる大型ハードフォーク「Beryl」の実施予定時刻である18時00分(UTC)の直前に発生しました。しかし、Baseチームは復旧作業と並行してアップグレードを予定通り進める方針を表明し、無事に有効化を完了させました。
Berylアップグレードは、Baseのネットワーク効率と機能を大幅に向上させるものとされています。具体的には、ステーブルコインやリアルワールドアセット(RWA)の新規発行を容易にする独自のネイティブトークン規格であるB20の導入や、イーサリアムメインネットへの出金にかかる期間を従来の7日間から5日間に短縮する機能、さらにノードのデータ容量を削減して処理を高速化するReth V2の実装などが含まれているとされています。直前の障害にもかかわらず、このような重要なアップグレードがスケジュール通り実行されたことは、開発チームの運用能力の高さを示していると見られます。
主要レイヤー2としての信頼性と今後の展望
Baseはイーサリアムエコシステムにおける主要なレイヤー2ネットワークの一つであり、今回の障害は一時的に取引処理が停止するなどの影響を及ぼしました。Baseでは2025年8月にも短時間のブロック生成停止が発生しており、今回の事象はネットワークのさらなる堅牢化に向けた課題を浮き彫りにしたと言えます。
Web3ビジネスを展開する事業者や開発者にとって、ネットワークの安定性とダウンタイムの有無はインフラ選定における極めて重要な要素です。Baseチームは引き続きネットワークの監視を継続するとしており、今後公表される予定の事後報告書において、どのような具体的な再発防止策が示されるかが注目されます。
ポイント
- 2026年6月25日、Baseのメインネットで約2時間にわたりブロック生成が停止する障害が発生しました。
- 原因はコンセンサス上の問題による無効なブロック(ブロック47806542以降)の生成であり、チームの迅速な対応により同日中に完全復旧しました。
- 障害の直後に予定されていた大型アップグレード「Beryl」は、遅延することなく予定通りのスケジュールで実施されました。
- Baseでは2025年8月にも一時的な停止が発生しており、今回の事後報告書による原因究明と今後の安定性向上の取り組みが注目されます。