インドネシア、暗号資産を推奨するインフルエンサーへの認証義務化を決定

インドネシアの金融規制当局である金融サービス機構は、ソーシャルメディア上で暗号資産などのデジタル金融資産を推奨するインフルエンサーに対し、能力証明書の取得を義務付ける新たな規制を導入しました。この規制は、消費者を不適切なプロモーションから保護し、金融情報の信頼性を高めることを目的としています。インフルエンサーが推奨できる資産や取引所を制限するとともに、プロモーション内容の責任を提携する金融事業者に負わせることで、市場の健全化を図る狙いがあります。

新たな規制の導入と認証制度の概要

インドネシア、暗号資産を推奨するインフルエンサーへの認証義務化を決定

インドネシアの金融サービス機構(OJK)は2026年6月24日、金融サービス機構規則(POJK)第6号(2026年)に基づき、デジタル金融資産を推奨するインフルエンサーに対する新たな認証要件を発表しました。

この規則により、ソーシャルメディア上で暗号資産などのデジタル資産を推奨する個人は、すでに別の免許を保有している場合を除き、能力証明書(認証)を取得しなければならなくなります。金融サービス機構は、発信される情報を明確、正確、公正、かつ誤解を招かないものにすることで、消費者保護を徹底する方針を示しています。

プロモーション活動への厳格な制限と事業者の責任

新規則では、インフルエンサーが発信できる内容や推奨できる対象に厳しい制限が設けられています。

インフルエンサーが推奨できるのは、認可された取引所に上場しているデジタル資産のみに限定されます。また、紹介するサービスプロバイダー(取引所など)も正式なライセンスを取得している必要があります。

さらに、マーケティング活動は、その内容に責任を負う認可金融事業者を通じて行うことが求められます。これにより、インフルエンサーが独自に行うプロモーションではなく、提携する金融事業者がコンテンツの責任を全面的に負う仕組みが構築されます。なお、規制に違反した場合は、当局が通信情報技術省に対してアカウントの停止や削除を要請する権限を有しているとされています。

グローバルにおける規制強化の潮流と今後のスケジュール

金融商品を宣伝するインフルエンサー(フィンフルエンサー)に対する規制は、世界的な規模で強化されています。

オーストラリアやイギリスでは投資勧誘に関する広範な規則が導入されており、フィリピンでも暗号資産に特化したマーケティング規制が採用されています。また、イギリスの金融行為規制機構(FCA)が主導した国際的な取り締まりでは、多数の違法な金融広告が削除されるなどの実績が上がっています。

今回のインドネシアの決定も、こうした国際的な消費者保護の流れに沿ったものとされています。インドネシア国内において、すでに実施されている金融事業者とインフルエンサーとのマーケティング提携については、新規則の施行から最長6カ月以内に適合させることが義務付けられているとされています。

ポイント

  • インドネシアの金融サービス機構(OJK)が、暗号資産を推奨するインフルエンサーに対して能力証明書の取得を義務付けました。
  • 推奨できるデジタル資産は認可された取引所に上場しているものに限定され、サービスプロバイダーにもライセンス取得が求められます。
  • プロモーションの責任は提携する認可金融事業者が負うことになり、インフルエンサー単独での不適切な宣伝活動を抑制する仕組みが導入されます。
  • オーストラリアやイギリス、フィリピンなど、世界的な金融インフルエンサー規制強化の動きにインドネシアも足並みを揃えた形となります。
  • 既存の提携関係については、新規則への適合に向けて最長6カ月間の猶予期間が設けられているとされています。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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