ナスダックに上場するAvalanche Treasury Corpは、事業継続能力(ゴーイング・コンサーン)に疑義があることを米国証券取引委員会(SEC)に報告しました。同社の株価は過去1ヶ月で93%急落しており、深刻な財務危機に陥っています。下落の背景には、同社が保有する暗号資産AVAX(アバランチ・ブロックチェーンのネイティブトークン)の価値が購入価格の半分未満にまで減少したことがあります。暗号資産を主要な財務資産とする上場企業の脆弱性が浮き彫りとなった事例として、業界内で注目を集めています。
株価の急落と事業継続への懸念
Avalanche Treasury CorpはSECに対し、自社の事業を継続する能力に不確実性があることを開示しました。同社の株価はナスダック市場において、わずか1ヶ月の間に93%の価値を失う急落を記録しています。
公開情報や関連する報道によると、同社は2026年6月に特別買収目的会社との合併を経てナスダック市場に上場したばかりでした。しかし、上場直後から株価は大幅な下落傾向をたどり、今回の事業継続に関する警告に至ったとされています。
保有する暗号資産AVAXの価値半減が財務を直撃
同社が直面している危機の直接的な原因は、財務資産として保有している暗号資産AVAXの価格下落です。同社が保有するAVAXのポジションは、現在、取得のために支払った金額の半分未満の価値にまで落ち込んでいます。
開示資料などによると、同社はAVAXの取得に約2億6500万ドルを支払ったものの、その評価額は1億2300万ドル付近にまで減少したとされています。さらに、保有するAVAXの一部をローンの担保として提供しているとも報じられており、暗号資産市場のボラティリティ(価格変動)が企業の資金繰りに直接的な打撃を与える形となりました。
暗号資産を裏付けとする企業モデルの課題
今回の出来事は、特定の暗号資産を企業の主要な財務資産として保有し、その価値を裏付けとして上場するビジネスモデルのリスクを浮き彫りにしています。対象となる暗号資産の価格下落が、企業のバランスシート(貸借対照表)を直接毀損し、最終的には上場企業の存続そのものを脅かす可能性があるという点で、Web3業界のビジネスパーソンや投資家にとっても重要な教訓となる事例です。
ポイント
- Avalanche Treasury Corpが、事業継続能力に不確実性があることをSECに報告しました。
- ナスダックに上場する同社の株価は、過去1ヶ月で93%急落しています。
- 同社が保有する暗号資産AVAXの評価額が、購入価格の半分未満に減少したことが財務悪化の主な要因です。
- 特定の暗号資産を主要な財務資産とする上場企業の、市場変動に対する脆弱性を示す事例として注目されます。