SymbioticがCore V2をローンチ、共有担保市場への本格的な転換を発表

Web3インフラプロトコルのSymbioticは、Core V2の正式ローンチに伴い、共有担保(shared collateral)市場への本格的な事業転換を発表しました。これにより、同プロトコルは保険、クレジット、RWA(現実世界資産)などの多様なDeFi(分散型金融)ユースケースを支援する共有担保インフラとして機能することになります。本アップグレードは、従来のネットワークセキュリティを担保するリステーキング(再ステーキング)から、金融上の債務を裏付ける汎用的な担保プラットフォームへの移行を公式化するものです。

リステーキングから共有担保インフラへの戦略的転換

SymbioticがCore V2をローンチ、共有担保市場への本格的な転換を発表

Symbioticは、これまで主にネットワークのセキュリティを共有するリステーキングプロトコルとして知られていましたが、多くのアプリケーションがネットワークセキュリティの確保ではなく、金融債務の裏付けとして同プロトコルを利用し始めたことを受け、共有担保インフラへの転換を決定したとされています。2026年7月1日(現地時間)に行われたCore V2のローンチにより、この戦略的な方向転換が正式に明文化されました。

同プロトコルは、ParadigmやPantera Capital、CyberFund、Coinbase Venturesなどの大手ベンチャーキャピタルからの支援を受けており、今回の方向転換はWeb3業界における担保資産の活用方法に新たなアプローチを提示するものとして注目されています。

Core V2による資金効率の向上と技術的特徴

Core V2では、保険、クレジット、トークン化資産の流動性を必要とする各種DeFiアプリケーションが、統合された共有担保プールを利用できるようになります。

各ボルト(資産を管理するスマートコントラクト)は、受け入れる担保の種類やリスクパラメータ、損失条件などを個別に設定し、オンチェーンで執行することが可能です。さらに、稼働していないアイドル資金をAaveやMorphoといった主要なレンディング(貸付)プロトコルに自動でルーティングして運用し、決済時に即座に回収する仕組み(Capital Facilities)が導入されています。これにより、従来の独立したプールと比較して、資金効率が約70%向上すると説明されています。

ビジネスへの影響と初期の活用事例

今回のアップデートは、Web3業界における資本の効率化を大きく進め、機関投資家規模の資金フローを支えるオンチェーン金融インフラの構築に寄与するものと期待されています。すでに複数のプロジェクトがCore V2の活用を開始、または計画しています。

具体的には、リアルタイムのRWA決済を行う「Liquid Lane」が本番稼働しているほか、Nexus Mutualによる再保険キャパシティへの活用、Cap Labsによる機関投資家向けクレジット保証の拡大などが予定されています。また、ロンドンの信用管理会社であるFasanara Capitalが最初のボルトキュレーター(管理責任者)として参加し、トークン化クレジットファンド(mGLOBAL)を通じてクレジット市場へ担保を供給するとしています。

ポイント

  • SymbioticがCore V2のローンチに伴い、リステーキングから共有担保インフラへ正式に事業を転換しました。
  • 新たなインフラは、保険、クレジット、RWA(現実世界資産)など複数のDeFiユースケースをサポートする設計となっています。
  • 各ボルトが個別にリスクパラメータを設定可能であり、アイドル資金の自動レンディング運用により資金効率が約70%向上するとされています。
  • すでにChainlinkやNexus Mutual、Cap Labsなどのアプリケーションで初期の活用が進められており、多様な金融サービスの基盤となることが期待されます。

監修者:Pacific Metaマガジン編集部

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